みどり壮の人々①

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夕焼けが茜色に染まる頃はカラスが、ねぐらに飛んで帰って行く。
今日も一日、餌をどこかで、ついばんで腹が一杯になったのだろうか空腹のままでも、陽が大きく傾き夜のとばりが迫って来る頃は否応なしに巣に戻らなければならない。
そんなカラスが飛ぶ空の下、町はずれの安アパートをカラスは鳥瞰しながら飛んでいるのか分からないが一軒の安アパートが有る。
名称は、みどり壮となっている。
いかにも安普請の二階建てで二階に登る外の鉄の階段は錆びて赤茶色が夕日に照らされて更に赤く染まって見える。
みどり壮の周辺は民家は少ない。
この安アパートは二階建てで下は三部屋上も三部屋の合計六所帯を住まわせる作りになっている。
家賃が安いので六部屋は全部埋まっている。
さて、どんな住人が居るのだろう。
所帯持ちが二所帯、後は独身ばかりで男が三人女が一人。
二所帯と言っても一所帯は夫婦のみ、もう一所帯は老夫婦と一人の子供で子供と言っても50代で、ずっとニートになっている。
ざっと安アパートの構成はこんなものになっている。


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