※Webサイトに掲載している記事のダイジェスト版となります。
■『ブルックスの法則』とは?
『ブルックスの法則(Brooks's law)』とは、遅れているソフトウェアの開発プロジェクトにおいて「人員追加すると余計に遅延が発生してしまう」という現象のことです。
直感的には、プロジェクトに参加するメンバーを増やせば開発のスピードが向上すると思いがちですが、逆に阻害する要因が生じてしまい遅れが出てしまう、というものです。
◆提唱したのは?
この『ブルックスの法則』は、フレデリック・ブルックス(Frederick P. Brooks,Jr)氏が、1975年に著書『The Mythical Man-Month(邦題:人月の神話)』で提唱しました。
IBMで『System360』を設計した一人である フレデリック・ブルックス 氏の、ソフトウェア開発プロジェクトから導き出した「経験則」を理論化した『ブルックスの法則』は、ソフトウェア開発以外の分野でも成り立つ法則として知られています。
■なぜ「人員を追加するとさらに遅延する」のか?
『ブルックスの法則』が指摘している、人員を追加するとさらに遅延してしまう要因は、以下の4つが挙げられます。
●新しいメンバーのトレーニングと習熟に時間がかかってしまう
●コミュニケーションの「オーバーヘッド」が生じてしまう
●タスクの分割や調整が複雑になってしまう
●プロジェクトや自社独自の慣習がある
◆新しいメンバーのトレーニングと習熟に時間がかかってしまう
プロジェクトに新規メンバーが増員されると、まずそのメンバーはプロジェクトの状況を把握しなければなりません。
加えて、追加された人員に対して情報共有や教育するために、既存メンバーが時間を割くことになります。
そのため、既存メンバーの生産性が一時的に低下することにもなります。
◆コミュニケーションの「オーバーヘッド」が生じてしまう
プロジェクトに新たなメンバーが加わると、進捗確認といった情報共有や業務連絡、意思疎通などのコミュニケーションに時間をかけなければなりません。
そのため、既存メンバーの作業効率が一時的に低下する可能性が生じ、チーム全体の生産性も低下してしまいます。
◆タスクの分割や調整が複雑になってしまう
プロジェクトにメンバーを追加すると、タスク(1つの業務)を分割・調整して配分することになります。
タスクを複数に分割できれば、手分けして進行することができますが、細分化には限界があり、さらに業務が「属人化」していると一層調整は難しくなります。
また、タスクが各メンバーに配分を進めると、全体像を把握し管理することも難しくなってしまいます。
◆プロジェクトや自社独自の慣習がある
さらに、プロジェクト(もしくは自社)独自の風土やルールに基づいて進めていると、新メンバーはプロジェクトの把握やテクニカルなスキルの習得以外に、そういった慣習も理解しなければならず、一層の遅延を招くことにつながってしまいます。
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