誰かに話したい。でも、誰に話せばいいかわからない夜に

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コラム
話すことは、こころの整理。
聞かれることは、こころの栄養。

夜になると、急に誰かと話したくなること、ありませんか。

昼間は仕事や家事でバタバタしていて、考える余裕もなかったのに。
一日が終わって静かになった途端、

「今日のあれ、やっぱり嫌だったな」
「なんであんなこと言われたんだろう」
「この先、どうしたらいいんだろう」

と、頭の中でぐるぐるし始める。

誰かに聞いてほしい。
でも、誰に話せばいいのかわからない。

そんな夜、あるんですよね。



誰かに話したあと、

「結局、私これが嫌だったんだ」
「本当は寂しかったのかも」

と、自分でも気づいていなかった気持ちが見えてくることがあります。

話す前は、ただ「なんとなくモヤモヤする」だけだったのに。

心理学では、気持ちを言葉にすることを「感情ラベリング」と呼びます。

「嫌なことがあった」が、

「あの言い方が悲しかった」
「本当は腹が立っていた」
「わかってもらえなくて寂しかった」

と具体的になっていくほど、絡まっていたものがほどけていくんですよね。



誰かに話したいとき、答えがほしいとは限りません。

「こうすればいいよ」
「考えすぎじゃない?」

と言われたいわけでもなくて。

ただ「そうだったんだね」と聞いてほしい。
「しんどかったね」と受け止めてほしい。

そんな日もあります。

話しているうちに、「あ、私こうしたかったんだ」と自分で気づくこともある。

話すことは、答えをもらうためだけのものじゃないかなと思います。



家族や友人がいないわけじゃない。
でも、いるからこそ言えないことがあります。

心配をかけたくない。
どう思われるか気になる。
また同じ話だと思われそう。
アドバイスされたら、よけいにつらくなりそう。

そうやって、話したい気持ちを自分の中にしまいこんでしまう。

でも、大したことじゃないから話しちゃいけない、なんてことはないんですよね。

あなたが気になっているなら、それは話していいことです。



公認心理師としてお話を聴いていると、話したいことは本当にさまざまです。

今日あったちょっとした出来事。
誰かの何気ない一言。
家族へのモヤモヤ。
仕事の愚痴。
自分でも正体のわからない不安。

そして、ただ聞いてほしいという気持ち。


もし今、誰かに話したいのに、思いつく相手がいないなら。

きれいにまとめなくて大丈夫です。
順番どおりでなくても。
「なんかモヤモヤしていて……」から始めてもらえれば。

話すうちに、何を話したかったのか見えてくることもあります。

そんな夜に、思い出してもらえる場所のひとつになれたらうれしいです。

公認心理師の京子は、話を急いで結論に持っていかず、まずはそのまま受け止めることを大切にしています。

今夜、誰かに話したくなったら。

まとまっていなくて大丈夫。
そのモヤモヤから、聞かせてください。
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