競合が広告を出していない業種|出す意味があるのか、それとも避けるべきなのか

記事
ビジネス・マーケティング
「自分の業種で検索してみたら、広告が1つも出てこなかった」

「競合が誰も出していないのは、出しても意味がないということでは?」

こう相談されることがあります。そして、この見立ては半分正しく、半分間違っています。

広告が出ていない理由には、「出しても儲からないから誰も出していない」場合と、「単に誰も気づいていないだけ」の場合があります。この2つを取り違えると、判断を誤ります。

この記事では、その見分け方を整理します。

まず確認したいこと:本当に出ていないのか


意外と多いのが、確認の仕方が正確でないケースです。

確認1:自分の地域で検索しているか

Google広告は地域を絞って配信されます。自分がいる場所によって、表示される広告は変わります。

商圏の中心部で検索したときと、少し離れた場所で検索したときで結果が違うことがあります。可能なら、実際の商圏内でスマホから検索してみてください。

確認2:「今この瞬間」だけを見ていないか

広告には配信時間の設定があります。夜に検索して出てこなくても、平日の日中には出ているかもしれません。

時間帯を変えて、何度か確認してみてください。

確認3:検索した言葉が実際に使われる言葉か

自分が使う業界用語と、お客さんが検索する言葉は違うことがあります。

・専門用語で検索している → 広告が出ない
・お客さんが使う言葉で検索する → 広告が出る

たとえば「歯科矯正」と「歯並び 治したい」では、出てくる広告が変わります。お客さんの言葉で検索してみてください。

それでも出ていない場合:考えられる理由


理由A:検索する人がそもそも少ない

これが最も多い理由です。

広告は「検索している人」に出すものです。検索されなければ、広告を出しても表示されません。

・そもそもニーズが少ない
・ニーズはあるが、ネットで探す習慣がない(紹介・地域のつながりが中心)
・BtoBで、担当者が検索ではなく展示会や紹介で探している

この場合、広告を出しても表示回数がほとんど伸びません。「クリックされない」のではなく、「そもそも出る機会がない」状態です。

理由B:広告で採算が合わない

検索はされているが、1件獲得するコストに対して利益が小さい場合です。

たとえば客単価1,000円の商材で、1クリック200円かかり、100人に1人しか買わなければ、1件の獲得に20,000円かかります。これでは合いません。

この場合、誰も出していないのは合理的な判断です。参入しても同じ結果になります。

理由C:規制で出せない

業種によっては、広告の掲載自体が制限されていることがあります。医療、金融、一部の健康関連などが該当します。

「出していない」のではなく「出せない」ケースです。

理由D:単に誰も気づいていない

そして、これも実際にあります。

・地域密着の小規模事業者ばかりで、ネット広告に取り組む人がいない
・高齢の経営者が多く、紹介中心で回っている
・業界全体がデジタル化に遅れている

この場合、先に始めた人が有利になります。競合がいないぶん、クリック単価は安く、上位に出やすくなります。

見分ける方法


理由A〜Dのどれなのかを、広告費をかける前にある程度判断できます。

方法1:検索ボリュームを調べる

Google広告には、キーワードの検索回数の目安を調べる機能があります(名称・仕様は変更されることがあります。要確認)。アカウントを作れば、配信しなくても使えます。

月に数十回しか検索されていないなら、理由A(検索する人が少ない)の可能性が高いです。

ただし、地域を絞ると数字は小さく出ます。全国では多くても、自分の商圏では少ないことがあります。この点は割り引いて見てください。

方法2:1件あたりいくらまで出せるか計算する

これは必ずやってください。

1件の粗利 × 成約率 = 1件の問い合わせに出せる上限

たとえば、

・1件あたりの粗利:50,000円
・問い合わせから成約する割合:20%

なら、1件の問い合わせに10,000円まで出せる計算になります。

この金額が数千円以上あるなら、広告は成り立つ可能性があります。数百円しかないなら、かなり厳しいと考えた方がいいです。

方法3:関連する言葉で広告が出ているか見る

自分の商材そのものでは出ていなくても、近い商材で広告が出ているなら、市場としては成立しています。

たとえば「整体」で出ていなくても「腰痛 改善」で出ているなら、そこに需要があります。切り口を変えれば届く可能性があります。

競合がいない場合の始め方


理由D(誰も気づいていない)だと判断できたら、次の点を意識してください。

少額から始められる

競合がいなければ、クリック単価は安くなりやすいです。月1〜2万円でも十分に検証できることがあります。

キーワードを広げすぎない

競合がいないからといって、幅広い言葉に手を出すと、関係のない検索にお金が流れます。

「地域名+サービス名」のような、確実に自分を探している言葉から始めてください。

表示回数が少なくても焦らない

競合がいない市場では、そもそも検索数が多くありません。1日数回しか表示されないことも普通です。

これは失敗ではありません。その数回が本当に困っている人なら、十分に成果になります。 表示回数の少なさで判断せず、問い合わせが来るかどうかで見てください。

判断には時間がかかる

検索数が少ない market では、データが溜まるのに時間がかかります。1〜2か月では判断できないことを見込んでおいてください。

逆に、避けた方がよい場合


次に当てはまるなら、広告以外の手段を先に検討した方がいいかもしれません。

・1件の問い合わせに出せる上限が数百円以下
・検索ボリュームがほぼゼロ
・お客さんがネットで探す習慣がない(紹介・訪問営業が中心の業界)

この場合、Googleビジネスプロフィール(地図)の整備や、既存客からの紹介の仕組みの方が効きやすいことがあります。

確認チェックリスト


確認する
・[ ] 実際の商圏内で、スマホから検索した
・[ ] 時間帯を変えて何度か確認した
・[ ] お客さんが使う言葉で検索した

判断する
・[ ] 検索ボリュームの目安を調べた
・[ ] 1件の問い合わせに出せる上限を計算した
・[ ] 関連する言葉で広告が出ているか確認した

始めるなら
・[ ] 「地域名+サービス名」から始める
・[ ] 表示回数の少なさで早まった判断をしない
・[ ] 1〜2か月では結論を出さないと決めた

よくある質問


Q. 競合が出していないのは、やはり効果がないからでは

そう決まっているわけではありません。地域の小規模事業者が多い業種では、単に取り組んでいる人がいないだけということもあります。上記の方法で見分けてください。

Q. 検索ボリュームがゼロと出ました。諦めるべきですか

言葉を変えて調べてみてください。専門用語ではなく、お客さんが困っているときに打つ言葉で調べると、数字が出ることがあります。

Q. 表示回数が1日3回しかありません。失敗ですか

検索数が少ない市場では正常です。問い合わせが来ているかどうかで判断してください。ただし、あまりに少なければ地域やキーワードを少し広げる調整はあり得ます。

まとめ:今日できること


1. 実際の商圏内で、お客さんの言葉で検索してみる
2. 1件の問い合わせに出せる上限を計算する
3. 検索ボリュームの目安を調べる
4. 関連する言葉で広告が出ているか見る

競合が出していないこと自体は、良い情報でも悪い情報でもありません。 その理由を見分けてから判断してください。

自分の業種で広告が成り立つのか判断がつかない、という場合は「現役代理店がGoogle広告を改善診断します」で、検索の状況と採算の見通しを一緒に確認しています。始めない方がよいと判断した場合は、その旨をお伝えします。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す