頑張っているのに満たされない夜に

頑張っているのに満たされない夜に

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鑑定の場で、こんなお話を何度も伺ってきました。仕事も家のことも人並み以上にこなしていて、周りからは「しっかりしているね」と言われる。今日もやるべきことは終わらせた。それなのに、夜、部屋が静かになった瞬間に、胸のあたりがすうっと冷えていく。何が足りないのか自分でもわからない。だから誰にも相談できない。そうお話しくださる方が、季節を問わず訪れます。

一人ひとり事情は違うのですが、共通していることがあります。皆さん、ご自分を責めていらっしゃるのです。「こんなに恵まれているのに満たされないなんて、私はわがままなのではないか」と。

そういう方の波動を視させていただくと、私が感じ取るのは、しばしば「与える側に回りっぱなしの流れ」です。エネルギーが外へ外へと流れ出ていく線ははっきり見えるのに、内側へ戻ってくる線がとても細い。頑張りが足りないのではありません。むしろ逆で、出す力が強すぎて、受け取る側の器が長いあいだ使われないまま置かれている、という状態に近い感覚です。

私はこれを、欠けているものというより「まだ開いていない扉」として受け取ることが多いです。人から労いの言葉をかけられたときに「いえ、そんな」と返してしまう。休んでいいと言われても、休むことに理由を探してしまう。ご自身では謙虚さや責任感のつもりでも、そこで受け取りの扉が閉じ、循環が片方向で止まっているように視えるのです。

満たされなさというのは、多くの場合、足りないという信号ではなく、流れが偏っているという信号ではないかと私は感じています。だから、これ以上何かを足そうとしなくても大丈夫です。もっと成果を出せば、もっと誰かの役に立てば埋まるはずだと思って走り続けても、出口ばかり広げていることになりかねません。

もし今夜、そういう冷たさを胸に感じていらっしゃるなら、ひとつだけ試していただきたいことがあります。今日、誰かにしてもらったことを、どんなに小さくてもひとつ思い出してみてください。開けてもらったドア、送られてきた一言、席を譲ってもらった数秒。それを「ありがたかった」と心の中で言葉にするだけで構いません。受け取りの扉は、大きな出来事ではなく、こういう小さなところから少しずつ動きはじめるように思います。

それから、満たされないと感じているご自分を、どうか責めないでいてください。その感覚は、あなたが鈍いから湧いてくるのではありません。ご自分の内側の声を、ちゃんと聞き取れる方だからこそ届いている感覚です。気づけることは、本来とても繊細で、大切な力です。

すぐに何かが変わるとお約束することは、私にはできません。ただ、流れが偏っていることに気づいた時点で、その方の波動はすでに少し変わりはじめます。長いあいだ外へ向けてきた眼差しを、ほんの少しご自分のほうへ戻す。その小さな向きの変化が、静かな夜をやわらげてくれることは、決して珍しくないと感じています。

今の流れをもう少し詳しく視てほしいと思われたときは、プロフィールページをのぞいていただけましたら幸いです。
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