汝の意志することを行え、それが汝の法のすべてとならん
(Do what thou wilt shall be the whole of the Law)」
この言葉は、私の扱うトートタロットを作った、
アレイスタークロウリーの言葉です。
トートタロットは、クロウリーが思想・象徴・対応関係を構想し、
画家フリーダ・ハリスが彼と協働しながら絵画として完成させた作品です。
このクロウリーの言葉を直訳すると、「あなたが意志することを行いなさい。それこそが法のすべてだ。」と言った感じでしょうか。
当時の人々は、この言葉がおどろおどろしく聞こえたことでしょう。
でも、現代のスピリチュアルで言う「自分のワクワク(魂の歓び)に従って生きよう!」と、本質はまったく同じように思えます。
クロウリーの言う「意志(Will)」とは、わがままやエゴ、理性の欲求も超えた、生まれる前に魂がセットしてきた「今世、私はこのために生きる!」という純粋な魂の目的・羅針盤のことだと思うのです。
そして、現代では、その羅針盤が「そっちだよ!」って指し示している時に、私たちの心に湧き上がるセンサーこそが、まさに「ワクワク」感。
だから、クロウリーの時代「自分の内なる神聖(意志)に従え!」
現代「自分のハートのセンサー(ワクワク)に従え!」
「世間や他人の期待ではなく、自分の魂が本当に望む道を見つけ、それを誠実に生きなさい。それが宇宙の法則と調和した生き方である。」と言う事だと思っています。
現代は、表現の仕方は時代に合わせてマイルドでキャッチーになりましたが、言っている核心は1ミリもブレていない気がします。
クロウリーは、人間が本当の意味で自由に、自分らしく生きるための公式を、あの時代にすでに完成させていたんだと思うと、最先端を行き過ぎて、時代が彼についていけなかったのだろうなと思います。
「ワクワクに従って生きる」
一見キラキラして新しく見えるけれど、実はクロウリーみたいな先人たちが切り開いてくれた、ものすごく骨太で魔術的な「宇宙の真理」なんだって思うと、なんだかさらに深いパワーを感じます。
私は、タロットをやりたいなと思って初めて手にしたのがウェイト版タロットなんです。
学んでいくにつれ楽しくてのめり込んでいきましたが、ウェイト版は絵柄がハッキリしすぎていて、自分の創造性が絵以上に発揮できなかったんです。
コートカードが男性3人、女性1人というのも、何だか、バランスが悪く感じてしまい、腑に落ちない感じでした。
ましてやこの時は、カードの簡単な意味と直感だけで読むやり方しか学んでいなかったので、今考えると、とても浅い読み方になっていたなぁ、と思います。
タロットを学びながら、それと並行して、昔から好きだった魔術やオカルト、心霊や心理学なども本も読みあさっていた時、クロウリーの存在を知りました。
クロウリーという人は、大魔術師と言われながらも、悪い噂も多く、かなり破天荒な人だったようです。
それでも、私は、その独特な思想や感性が大好きで、そのクロウリーが作ったタロットがあることを知った時、心が跳ねました!
是非使ってみたい!!
そうして、そのカードをすぐに購入しました、
が…、
ウェイト版タロットに比べて、絵が抽象的過ぎて、
ん?絵だけで読めない…ってなったのをめちゃくちゃ鮮明に覚えています。
しかも、何故かディスクの7番・・・
私はこれが出ると、いつも具合が悪くなるんです。
ちなみに…ディスクの7はこんなカードです!
なんだか、おどろおどろしいですよね笑
何度使っても、これが出ると止まる…。
本気で具合が悪くなるから、どうしたもんかと
当時は真剣に悩みました。
そして出した答えは…
あぁ、私にはこのカードは合わないのかも…。と。
そこから封印しました。笑
でも、やはりクロウリーの思想が好きで、どうしても使いたくて、まずこのディスクの7を学んでみたんです。
このカードって、失敗というキーワードが書かれているのですが、物質的エネルギーが弱まりきって、実りを生み出す力そのものが失われている状態なんです。
絵柄を見ても黒い木の中にコインが埋め込まれ、抜け出す気力もなさそうなカードですよね。
当時の私は、あっちこっちのカードに手をだして、全てが中途半端になってる中、さらにトートにまで手を出そうとしていたので、カードも意味も、いろんなカードが混ざってしまって、頭混乱…みたいな感じだったんです。全てを深く学ぼうとしていたんですね。
トートタロットのカードは占星術にも対応しているのですが、
このカードは「土星 in 牡牛座」なんです。
牡牛座=地
→ 育てる、保持する、物質化する、実らせる
そこに
土星
→ 制限、停滞、時間、現実、成熟
が入る。
つまり、「育てているのに、なかなか実らない」
ってことなんです。
種を植えて、水もあげた。
「そろそろ芽が出るでしょ」
…………出ない。😭
そこで、「失敗した!」って思う。
でも土星だから、ここで問われているのは、
「結果がすぐ出なくても続ける価値があるのか?」
「このやり方は本当に現実的なのか?」なんです。
そう思うと、すごくディスク7らしい。
このカードは生命の樹にも対応していて、
生命の樹では、7番のネツァク。
(ネツァクとは生命の樹の丸い実のような部分の7番)
ネツァクは、金星が対応しています。
金星=欲望・感情・快楽・「こうなってほしい」
を表すセフィラ。
ところがディスクは地=現実・物質・結果です。
だからディスク7は、「こうなってほしい」という欲望はある。だけど、現実がまだそれに応えてくれない。という状態なんです。
ここが「Failure」の核心。
1〜7までの流れで見ると、もっと分かりやすく、
ディスクというのは地なので「現実化していく力」と考えると、
Ace
→ 現実になる可能性・種が生まれる
2 Change
→ 現実の中で動き始める
3 Works
→ 形を作る・構築する
4 Power
→ 安定した構造になる
5 Worry
→ 現実的な制約や不安が生じる
6 Success
→ 生命の樹ではティファレト(太陽=調和・中心)で、
いったん最も美しく実る
そして……
7 Failure
→ 「あれ?思ったような結果にならない」
なんです。
6で完成したのに、7ではさらに先へ進もうとする。
でも7=ネツァクは「欲望」の領域だから、
「もっと欲しい」
「こうなってほしい」
「これだけやったんだから結果が出るはず」
という期待と現実のズレが生まれてくる。
だから「失敗」といっても、全部終わった・完全にダメになったという意味じゃなく、むしろ、
「今までやってきた方法では、これ以上実らないかもしれない」という現実を突きつけられている感じなんです。
私はこのカードの意味を知った時、今の状態を客観視し、これでは何も進まないと、やり方を変えて、カードもトートにしぼって勉強してみよう!
と決めトート復活。
そこから、本当に不思議なことに、気持ち悪くなることもなく、使えるようになりました!!
今振り返ると、あの頃の私に、このままでは全て中途半端になるよ!!
って言う、トートからのメッセージだったのかも!?と思うと、
今は普通に使えていることに感謝しています。
カードとの出会いにも、
タイミングがあるのかもしれませんね。
トートタロットは、神秘的で抽象的な絵柄だからこそ、
インスピレーションが広がりやすいカードです。
見た瞬間に感じるもの。
色から受ける印象。
言葉にならない感覚。
そういったものを引き出してくれます。
だからこそ、直感的に読むことも必要です。
が!!!
学び始めると、必ず行き着くのが、先ほど説明したカバラ、生命の樹です。
トートタロットは、もちろん右脳を使って直感・インスピレーションも使いますが、むしろ左脳もしっかり使って論理的に読まないと勿体無いカードだということにも気付きます。
クロウリーが生涯をかけて学び、探求してきた神秘学の集大成のようなカードですから。
カードの中には、占星術や数秘術だけでなく、ヘブライ文字、易、生命の樹で知られるカバラ、錬金術、神話、ジオマンシー(古代の土占い)、そしてクロウリー自身が提唱した「テレマ思想」など、さまざまな知識体系が象徴として織り込まれています。
全ての絵、象徴に意味があります。
例えば錬金術は、金属を変化させる技術として知られていますが、
神秘学の世界では「人間の意識の変容」を表す象徴として扱われます。
クロウリーが生涯を通して伝えようとしたテレマ思想の中心には、
「真の意志(True Will)」という考え方があります。
それは、自分勝手に生きるということではなく、本来の自分が進むべき道を見つけ、その道を生きること。スピリチュアルでいう、魂にそった生きた方をする、ということだと私は思っています。
私はトートタロットを学ぶほどに、このカードは未来を当てるためだけの道具ではなく、「本来の自分を知るための鏡」のような存在なのだと感じています。
だからこそ、このカードは一生かけても学びきれないほど奥深いのでしょうね。
学べば学ぶほど、思考や知識だけでは到底、到達出来ない世界があること、直感や感覚、創造性というものがいかに大切かに気付かされます。
私自身は、内観する時など、右脳だけでなく左脳も目一杯使いながら、このカードと向き合っています。
トートタロットをインスピレーションだけで読む人もいれば、左脳を目一杯使う人もいる。
タロット自体、こう読まないといけない!と言う決まりはありません。
なので、どちらもありです。
どんな使い方をするのか、どんな読み方をするのかは、その人の自由です。
ですが、このカードをインスピレーションだけで読むのは本当にもったいないなぁと感じています。
私が現代のスピリチュアルや、見えない世界、心理学を学ぶにつれ感じていることは、クロウリーは生命の樹に宇宙の法則を当てはめ、宇宙から降りてくる意識(エネルギー)が、現実世界まで、どのように流れ、形になるのか、と言うエネルギーの流れを、トートを通して叡智として残してくれているように感じているのです。
トートの生命の樹を学んだ後に降りてくる直感と、学ぶ前に降りてくる直感では、エネルギーの深さが全く違います。
トートタロットの解釈の仕方やカードを展開した時に受け取る直感も、同じ生命の樹を学んでいても、人によって違いますし、そこに自分の経験や学んできた知識、その人の感覚などによって読み方は少しずつ違ってきます。
私も自分がカードと向き合って、成功した経験、失敗した経験、学んできた知識、降りてくる直感やインスピレーションと融合させて、カードを読んでいます。
人間は肉体を持って、この地球に存在している以上、見えないエネルギーだけではなく、現実的な対処法も、この世の秩序やルールも大切です。
それらをどう組み合わせ、どう乗り越えていくのか、それをカードを通して教えてくれているような気がします。
今は、生命の樹やトートタロットの講座もたくさんありますよね。なんとなく、直感だけでトートタロットを読んでる方は生命の樹を学んでみるのもいいと思います。きっと一段、読み方が深くなると思いますよ。
私もいつか、もっとシンプルにトートに対応した生命の樹を、スピリチュアルの概念や心理学などを合わせて、誰でも分かりやすく、実践で活かせるような講座をやりたいなぁと思っています。
本来、宇宙意識ってめちゃくちゃシンプルなんですよ。このへんも、またブログに書きますね!
生命の樹かぁ…面倒臭いな…と思う方は、私もトートを使っての鑑定もやっておりますので、今まさに悩んでます!という方は、是非ご相談下さい。
私自身も、クロウリーがトートタロットに込めた思想を学びながら、そこに自分自身の経験と知識、直感を重ね、これからも、このカードと向き合っていきたいと思っています。
風の時代だからこそ、もっと自由に、もっとあなたらしく、自分の信じるワクワク(意志)にしたがって、自分の人生を希望のある未来にしていきましょうね!!