「イメージの伝え方がわかりません」ヒアリングで聞かれることの答え方

「イメージの伝え方がわかりません」ヒアリングで聞かれることの答え方

記事
デザイン・イラスト

デザインをご依頼いただいたあと、
制作に必要なことをいくつか質問させていただきます。

けれど、質問を読んだところで、

「どう答えたらよいのか分からない」
「うまく言葉にできない」

と、手が止まってしまう方も少なくありません。

先日、「イメージが決まっていなくても大丈夫ですか」
という記事を書いたところ、
思いがけずたくさんの方に読んでいただきました。

イメージが固まっていなくても
相談できると分かったあと、

次に出てくるのが、
「では、どう伝えればよいの?」
というお悩みだと思います。

結論からお伝えすると、
うまく言葉にできないままでも大丈夫です。

きれいに整理された答えを
用意する必要はありません。

まだ言葉になっていない部分を、
一緒に見つけてかたちにしていくことも、
デザイナーの仕事だと思っています。

とはいえ、
「うまく答えられないまま
返信するのは気が引ける」
という方もいらっしゃると思います。

今回は、デザインのヒアリングでよくお聞きすることと、
答え方のコツをまとめました。

なぜ、ヒアリングは答えにくく感じるのでしょう


ヒアリングの質問を難しく感じる理由は、
主に次の3つに分けられます。

正解があるように見えてしまう

質問されると、
つい「きちんと正しく答えなければ」
と思ってしまいます。

けれど、ヒアリングは試験ではありません。

答えられない項目があることよりも、
無理に答えをつくることで、

本来のご希望から離れてしまうほうが、
かえって方向性を決めにくくなることがあります。

今の時点で感じていることを、
そのまま教えていただければ十分です。

デザインの言葉を知らないと伝わらない気がする

「余白」「トンマナ」「世界観」
といった専門的な言葉を使えないと、
希望が伝わらないのではと心配される方もいます。

けれど、専門用語はまったく必要ありません。

「なんとなく落ち着いた感じ」
「親しみやすいけれど、子どもっぽくはしたくない」

といった普段の言葉で十分です。

その言葉がデザインでは
何を意味するのかを整理するのは、
デザイナーの役割です。

好みを伝えると、わがままだと思われそう

「細かく希望を伝えると、
わがままだと思われないでしょうか」
というご心配も、よく伺います。

けれど、好みや避けたいものを
教えていただけることは、
デザインを考えるうえで大切な手がかりになります。

完成してから
「実は少し違うと感じていた」となるよりも、

最初の段階で率直にお聞かせいただけたほうが、
安心して一緒に進められます。

よくお聞きすることと、答え方のコツ


1.どんな方に届けたいですか

デザインの方向性は、
見た目の好みだけでなく、

「誰に向けたものなのか」
によって大きく変わります。

たとえば、同じ「やさしい雰囲気」でも、

20代の方に向けたサービスと、
60代の方に向けたサービスでは、

選ぶ色や文字の太さ、
読みやすさへの配慮も変わります。

デザインの言葉が思い浮かばないときは、
まず届けたいお客様の姿を思い浮かべてみてください。

「どのような方に届けたいか」
「その方に、どのような印象を持ってほしいか」
「利用したあと、どのような気持ちになってほしいか」

ここが伝わっていれば、
見た目について細かな指定がなくても、
方向性を考えやすくなります。

2.どんな雰囲気がお好みですか

「シンプルなデザインが好き」
という言葉にも、
実はいろいろな意味があります。

線が細く繊細なシンプルさもあれば、
余白が多く静かな印象のシンプルさ、
色数を抑えたシンプルさもあります。

そのため、
なぜ好きなのかを一言添えていただけると、
希望をより正確に受け取れます。

「シンプルな雰囲気が好きです。
情報が多いと少し落ち着かなく感じるためです」

「手書き風が好きです。
人の手のあたたかさを感じられるためです」

理由は、感覚的なもので構いません。

「なんとなく安心するから」
「自分らしいと感じるから」

という言葉も、十分な手がかりになります。

 3.参考になる画像はありますか

参考画像をお送りいただく際は、
「画像のどの部分が好きなのか」
を一言添えていただけると、とても助かります。

同じ画像を見ても、

「この色合いが好き」
「この文字の形が好き」
「全体の余白の取り方が好き」

というように、
惹かれる部分は人によって異なります。

たとえば、

「この画像の、少しくすんだ緑色が好きです」

「この画像の、文字がわずかに傾いているところが好きです」

といった伝え方で十分です。

参考画像は、
そのデザインをそのまま
再現するためのものではなく、

ご希望の方向性を知るための
手がかりとして拝見します。

「全体的に好き」という場合も、
特に目に留まった部分を一つ添えていただくと、
どの要素を参考にすればよいのか分かりやすくなります。

枚数は、3〜5枚程度でも十分です。

たくさん集めすぎると、
それぞれの方向性が異なり、
かえってご希望が見えにくくなることもあります。

4.避けたい方向性はありますか

意外に思われるかもしれませんが、
避けたいものを教えていただくことも、
方向性を考えるうえで大きな手がかりになります。

好きなものがまだはっきりしていなくても、

「かわいすぎる雰囲気は避けたい」
「明朝体は少し硬く感じる」
「赤系の色は使いたくない」

など、避けたいものは
比較的思い浮かびやすいことがあります。

一つでも教えていただけると、
最初のご提案がご希望から
大きく外れる可能性を減らせます。

好きな方向性が定まっていない場合は、
「これは少し違う」と感じるものから
考えてみるのもおすすめです。

5.答えられない質問があっても大丈夫です

すべての質問に答えていただく必要はありません。

分からないものは、

「まだ決めていません」
「どちらがよいか相談したいです」
「うまく言葉にできません」

と、そのままお返事いただければ十分です。

答えが出ていない項目があること自体が、
「ここは一緒に考えたい部分」
という大切な情報になります。

Tina illustrationでの進め方

Tina illustrationでは、
ヒアリングを一度きりの質問と回答ではなく、

方向性を一緒に見つけていくための
会話だと考えています。

いただいたお返事を拝見し、
まだ方向性がはっきりしない部分があれば、
あらためて質問をお送りします。

その際は、

「AとBでは、どちらが近いですか」
「かわいらしさと上品さでは、
どちらを少し強くしたいですか」

というように、選択肢を比べていただくかたちで
お聞きすることもあります。

ゼロから言葉にするよりも、
二つを見比べたほうが、
感覚に近いものを選びやすいためです。

また、お話しくださった言葉の奥にある
お気持ちも、大切にしています。

たとえば、「シンプルにしたい」
という言葉の奥に、

「気取った印象にはしたくない」
「長く使えるものにしたい」
という思いが含まれていることもあります。

そうした部分は、
やり取りを重ねるなかで少しずつ見えてきます。

ラフの段階では複数の方向性をご提案し、
実際に目で見ながら、
ご希望に近いものを選んでいただきます。

言葉だけでは決めきれなかったことも、
形として見ることで、
「こちらのほうが自分らしい」と分かることが多くあります。

すべて決まってから相談しなくても大丈夫です

ヒアリングの質問に
すべて答えられる状態になってから、
ご依頼いただく必要はありません。

むしろ、決まっていない部分がある状態で
ご相談いただくほうが自然です。

開業に向けてロゴ・名刺・LINE
・SNSまわりをまとめて整えたい方には、
開業4点セットもご用意しています。



複数の制作物を同じ方向性で進められるため、
一つひとつ別々に考えるよりも、
世界観をそろえやすくなります。

ご相談の際は、
現時点で分かる範囲で構いませんので、
次の3つをお聞かせください。

・事業やお店、サービスの内容
・検討している制作物
・希望している時期

すべてが決まっていなくても大丈夫です。

今必要なものや優先順位を整理するところから、
一緒にお手伝いいたします。

修正がどのように進むのかも、
段階ごとにまとめました。

「何回まで修正できますか?」デザイン依頼前に知っておきたい修正のしくみ

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