私が鑑定で使用している「プロフェクション」は、生まれた瞬間のホロスコープを基に、年齢とともに星の配置を一定の規則で進めながら、その年にどのような星の働きや人生のテーマが表れやすいのかを読み解いていく、古典占星術の予測技法です。
出生図が「生まれ持った性質や人生の可能性」を表すものだとすれば、プロフェクションは、そこに「年齢」という時間の流れを加えて見ていく方法の一つです。
私の鑑定では、プロフェクションだけから未来の出来事を断定するのではなく、出生図に示された星の状態と照らし合わせながら、その年齢でどのようなテーマが強調されやすいのかを考えていきます。
ウィリアム・リリーの古典占星術を基礎としています
私が実践しているプロフェクションは、17世紀イギリスの占星術師ウィリアム・リリーが『Christian Astrology』で説明している古典的な考え方を基礎としています。
リリーの年次プロフェクションでは、1年につき30度、つまり黄道十二宮の1サイン分を進めていきます。
たとえば出生時のASC(アセンダント)が牡羊座0度にあったとすれば、1年後には牡牛座0度、2年後には双子座0度というように進み、12年後には再び牡羊座0度へ戻ります。
そのため、プロフェクションには「12年周期」という大きな特徴があります。
私の鑑定でも、この12年周期を大切にしています。
ASCだけではなく、さまざまな星の動きを見ていきます
プロフェクションというと、ASCを1年ごとに一つのサインへ進め、その年の支配星を見る方法がよく知られています。
私の鑑定では、それだけではなく、ASCに加えてMC、Part of Fortune(パート・オブ・フォーチュン)、さらに太陽・月・水星・金星・火星・木星・土星についても、年齢に応じて30度ずつ進めて確認しています。
これによって、「その年の支配星は何か」だけを見るのではなく、その年に7惑星それぞれがどのような状態になっているのかを合わせて見ていきます。
一つの星だけから一年を判断するのではなく、ホロスコープ全体がその年にどのような状態になるのかを確認するためです。
惑星が「どれくらい力を発揮できるのか」を見ます
私のプロフェクション鑑定で特に大切にしているのが、古典占星術の「エッセンシャル・ディグニティ/デビリティ」です。
古典占星術では、惑星はどのサインに位置していても同じように働くとは考えません。
ドミサイル、エグザルテーション、トリプリシティ、ターム、フェイスなど、その惑星が置かれた場所によって、本来持っている性質や力を発揮しやすい場合があります。
反対に、デトリメント、フォール、ペレグリンなど、惑星が本来の働きを十分に発揮しにくい状態になることもあります。
そこで私は、プロフェクションによって進んだ7惑星について、それぞれのエッセンシャル・ディグニティ/デビリティを確認し、その年の星全体の状態を見ています。
ただし、得点が高いから「良い年」、低いから「悪い年」と判断するわけではありません。
大切なのは、どの惑星が力を発揮しやすく、どの惑星に制約が生じやすいのか、その組み合わせです。
ASC、MC、パート・オブ・フォーチュンから、その年の重要な惑星を見ます
さらに、プロフェクションによって移動したASC・MC・パート・オブ・フォーチュンについて、その度数を支配する惑星を詳しく確認します。
ドミサイルだけではなく、エグザルテーション、トリプリシティ、ターム、デカンなど、古典占星術で使われてきた複数の支配関係を調べます。
そして、それらの支配関係にある惑星の中で、プロフェクションによって移動した位置において、どの惑星がエッセンシャル・ディグニティを強く持っているのかも確認します。
これは単純に「ASCの支配星だけを見る」という方法とは少し異なります。
その年のASC・MC・PoFに関係する惑星の中で、実際にどの惑星が力を発揮しやすい状態にあるのかまで確認することで、その年の特徴をより詳しく考えていきます。
惑星が「その年に何を担当するのか」を見ます
もう一つ大切にしているのが、惑星が支配するハウスです。
出生図において惑星が位置するハウスそのものは変わりません。
しかし、プロフェクションによってサインが進むことで、各惑星がその年に支配するハウスは変化していきます。
そこで、「その惑星は出生図のどこにいるのか」という生まれ持った背景と、
「その年には、どのハウスを支配しているのか」という一年ごとの役割を分けて考えます。
たとえば、ある年に非常に強い状態になった惑星が、仕事や社会生活に関係するハウスを支配していれば、その惑星の力が仕事や社会的なテーマと結びついて表れやすい可能性があります。
反対に、力を発揮しにくい惑星が重要なハウスを担当する年には、その領域で調整や工夫が必要になることも考えられます。
このように、「惑星の強さ」と「その年に担当する人生領域」を組み合わせながら判断していきます。
このように同じ星の配置が12年ごとに巡ってきます
プロフェクションでは、12年が経過すると同じ配置が再び巡ってきます。
たとえば、0歳、12歳、24歳、36歳、48歳、60歳は、プロフェクション上では同じ系列になります。
しかし、同じ星の配置だからといって、同じ出来事が繰り返されるという意味ではありません。
0歳であれば、本人自身の社会的な出来事というより、家庭や養育環境などを通して星の象徴が表れるでしょう。
12歳なら学校生活や友人関係、心身の成長などが中心になるかもしれません。
24歳、36歳、48歳と年齢を重ねれば、仕事、人間関係、家庭、社会的立場、自己実現など、その時点で向き合っている人生のテーマそのものが変わっています。
同じ星の配置が巡ってきても、その人が立っている人生の場所が違うのです。
そのため私の鑑定では、12年周期を確認すると同時に、それぞれの年齢に応じて星の意味を読み直しています。
まず12年周期を俯瞰し、その後で各年齢を詳しく読みます
私の鑑定では、プロフェクションを二つの段階から確認しています。
まず、0歳から11歳までの12種類の巡りについて、7惑星のエッセンシャル・ディグニティ/デビリティを比較し、12年周期の中で星全体がどのような状態になるのかを俯瞰します。
ここでは単純な吉凶を決めるのではなく、「この巡りではどの惑星が力を持ちやすいのか」「どの惑星には調整が必要なのか」といった、その巡り年に共通する星の状態を見ます。
そのうえで、0歳、12歳、24歳、36歳……という実際の年齢ごとに、ASC、MC、パート・オブ・フォーチュン、惑星の状態、その年に支配するハウスなどを組み合わせ、人生のどの領域にその象徴が表れやすいのかを詳しく考えていきます。
全体の周期を見てから、個々の年齢を詳しく見ていくという方法です。
ディレクションとは違った角度から「時間」を見ます
私の鑑定では、プロフェクションとは別に「ディレクション」という予測技法も使用しています。
どちらも出生図に「時間」という要素を加える方法ですが、見ているものは同じではありません。
ディレクションでは、出生図を基に人生を時間軸に沿って進みながら、ASCなどが惑星、アスペクト、恒星、タームなどと出会う時期を確認していきます。
一方、プロフェクションでは、1年ごとに30度ずつ星を進めながら、12年周期の中で、その年にどの惑星が力を持ち、どの人生領域が強調されやすいのかを見ていきます。
ディレクションが人生を長い時間軸でたどる「地図」だとすれば、プロフェクションは、その年ごとにどの星や人生領域へ焦点が当たりやすいのかを見る方法、と考えると分かりやすいかもしれません。
どちらか一方だけですべてを判断するのではなく、異なる角度から時間の流れを見ることで、その人が現在どのような時期にいるのかをより立体的に考えることができます。
同じ12年周期でも、人生は同じところには戻りません
プロフェクションの興味深いところは、星の配置は12年ごとに同じ場所へ戻ってきても、私たち自身は12年前と同じ場所にはいないということです。
12年前に経験したテーマが、形を変えて再び現れることもあるでしょう。
以前には十分に扱えなかった星の働きを、年齢や経験を重ねたことで、違った形で生かせることもあります。
その意味でプロフェクションは、単に「今年の運勢は良いか悪いか」を見るためだけの技法ではありません。
これまで自分がどのような12年周期を歩んできたのかを振り返り、現在がその周期のどこにあり、これからどのようなテーマと向き合っていく可能性があるのかを考えるための方法でもあります。
未来は、星によって一つに決められているものではありません。
同じ星の配置であっても、環境、経験、選択によって、その表れ方は変わります。
プロフェクションによって人生に繰り返し現れる星の周期を知ることが、ご自身のこれまでの歩みを振り返り、これからの人生を考えるための一つの参考になればと思っています。
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