答えではなく、あなた自身の答えへ。傷を越えてきた私が、静かに寄り添います。
人を信じることが、怖い時期がありました。
二十代のはじめ、長く付き合っていた人に裏切られました。ただの別れではなかった。私の知らないところで、私の大切なものが、静かに壊されていた。気づいたときにはもう、自分がどこに立っているのかもわからなかった。
しばらくは、誰とも会いませんでした。
食べることも、眠ることも、うまくできなくなって。「なぜ自分だけ」という気持ちと、「自分が悪かったのかもしれない」という気持ちが、交互に押し寄せてくる毎日でした。外を歩いていても、笑っている人たちが別の世界の住人のように見えた。
そんな頃、ひとりで部屋にいると、何かが変わり始めました。
人の気配がするわけでもない。でも、ひどく孤独な夜に限って、空気がやわらかくなる瞬間がある。何かに見守られている、というより、何かと静かに繋がっている感覚。泣きながら眠って、朝起きると少しだけ息ができる。それが続いていくうちに、私...