絞り込み条件を変更する
検索条件を絞り込む
有料ブログの投稿方法はこちら

すべてのカテゴリ

2 件中 1 - 2 件表示
カバー画像

多様性の科学 書評

今回の書評は「多様性の科学」です。著者マシューサイドは失敗の科学も執筆しているジャーナリストです。イギリスのジャーナリストで卓球の選手でもあったようです。タイトルの通り多様性であることの重要性がメインとなっています。<概要>なぜ多様性が必要なのか?多様性を無視して一元的になってしまった組織の失敗事例多様性がなくなってしまう原因などの説明や実際の事例が書かれています。たとえ、頭のいいエリート集団だとしても偏った人たちが集まると視野が狭くなり簡単なことすら見落としてしまうようです9.11国際テロが発生した時も、CIA組織は超エリート集団でしたがテロを未然に防げませんでした。ビンラディンからの発信でテロの兆候が見られ、イスラム系には簡単にそのメッセージを受け取れたようですがその文化の知見のないCIAの白人エリートたちには分かりませんでした同じ文化圏やアイデンティティーを持つ人材が集まった「画一的な組織」であったため、見落としが発生してしまったのです。この様な事例の他にも、・イギリスのサッカー協会にサッカーは素人だが他の専門家を集めて戦略を立てたところ成功したこと・イギリスの人頭税の失敗・ナチスドイツの暗号解読にクロスワードパズルが得意な人を呼んで解読に成功したなどの実際の例も多く含まれています。また、なぜ多様性がなくなり、画一的な組織になってしまうのかという原因も説明されています。エベレストの登山チームや航空業界のパイロットなどの事例で説明されており、権力者に迎合してしまう、というのが原因となっています。「経験があるから正しい」「リーダーだから正しい」という固定観念が多様な意見を拒絶
0
カバー画像

中小企業経営のための情報発信ブログ226:多様性の科学

今日もブログをご覧いただきありがとうございます。さて、今日は、マシュー・サイド著「多様性の科学 画一的で凋落する組織 複数の視点で問題を解決する組織」(ディスカヴァー)を紹介します。昨日の「失敗の科学」に続き、マシュー・サイド氏の著書を取り上げました。 多様性、ダイバシティということが叫ばれるようになって久しく、多様性に取り組んでいる組織も多いと思います。組織において、外国人を採用したり、女性を登用したりとさまざまな取組みがなされます。しかし、多様性を高めようと外国人や女性を採用しても何一つ変わらないという声も聞こえてきます。それは、多様性の本質を考えず、外国人や女性を採用することが多様性だと考えているからです。多様性は目的ではなく手段です。世の中が「多様性、ダイバシティ」と言うから、とりあえず他の企業を真似て外国人や女性を採用したというだけで、何のために採用したのか、多様性によって実現したい目的が明確でないのです。 盲目的に社会の流れだからと言って多様性を高めるのではなく、解決する課題は何か、を明確にして、その課題解決のために多様性が役立つのかを考えた上で、どのような多様性を取り入れるのかを検討することが重要なのです。 多様性というと、得てして国籍や性別、年齢といった枠組みで捉えられがちですが、わかりやすい軸ではあるものの一律に捉えることで間違った方向にいくこともあるのです。例えば、外国人を採用する場合、日本で生まれ育った外国人は日本人と同じ考え方をするかも知れませんし、男性ばかりの中で育った女性は男性的な発想をするかも知れません。「外国人だからこう、女性だからこう」といった
0
2 件中 1 - 2
有料ブログの投稿方法はこちら