絞り込み条件を変更する
検索条件を絞り込む
有料ブログの投稿方法はこちら

すべてのカテゴリ

1 件中 1 - 1 件表示
カバー画像

戦う力

戦う力など もう残っていなかった・・ただ 黙々と引っ越しの荷造りをする。離れてしまう次女には、できるだけの愛情を伝えながらも私の心の中の何かが剥がれ落ち、薄っぺらになっていく。淡々と手続きをしながら、離婚届を出す日と子供たちの故郷にと作った我が家を出る日を決めた。荷物はまとまっていくが、発送するお金がない。地元には次男と共に夜行バスで帰ると決めた。玄関先に積まれていく荷物が邪魔になってきたのであろう、あの人から封筒が渡された。「引っ越しするのにお金が必要だろ?とりあえず、送料分10万と しばらくの生活費20万」そう言って30万頂いた。「まだ、優しさは残っていたんだ・・」頂いたお金で荷物を姉の所に送った。離婚届は3月28日に提出。転居届も出した。関東を離れる日は、3月30日。鬱の薬はどんどん増えていく。最後の診察日、先生に別れを告げた。先生は余計な話はしないで、ただ何とも言えない顔のまま見送ってくれた。家を出ることも、離婚することも、ご近所の方々には伝えていなかった。まだまだしなければいけない手続きがある。余力を残しておかないと、全く動けなくなる事がわかっていたから、できるだけ外部との接触を避けた。結婚生活22年間を振り返った。あの人が結婚時から使っていた古くなった財布が気になっていたので、頂いたお金から革の使い勝手のよさそうなお財布を買って、私の至らなかった点の反省と感謝の気持ちを手紙に託しプレゼントした夜行バスで帰る予定だったが、あの人が急に車で送っていくと言い出し私たちは、あの人の車に乗り込み 若かりし頃逃げた街にと帰った。あの人が帰るときには、ハグをし「今までありがとうご
0
1 件中 1 - 1
有料ブログの投稿方法はこちら