緩和ケア病院に早く出会いたかった...
誕生日からしばらくした頃から、母の腹痛がひどくなりました。
腸にガンが見つかり、恐らくその部位が腸閉塞を起こしているようで、その部分が痛むようでした。
しかし、母のような患者さんには、緊急で行われる手術のような処置は命に係わることだったためできず、ただ、痛みを緩和することしかできませんでした。
そして、その痛み止めもモルヒネに変わり、少しずつ眠る時間が増えてきました。
モルヒネの点滴を始めると、母の痛みは少しづつ散らせるようになっていったのですが、その反対に、薬が切れてくるとあの恐ろしい「せん妄」が悪化していきました。
本人は、寝てしまうことを恐れていました。
だから、なるべく起きていようと必死になる度に、体の拒絶反応なのかせん妄が強く出るようになりました。
そのころ、緊急入院をしていた母は、2か月という期間でしか入院できなかったのと、治る見込みのない患者さんの最期を過ごせないということを、看護婦さんと主治医に説明され、すぐに緩和ケア病院を探すことになりました。
最初は、兄夫婦の近くの病院を探す予定だったのですが、私が住む県の病院を探すことになりました。
病院には、こういった相談を乗ってくれるソーシャルワーカーさんがいてくれるので、すぐに相談に行きました。
そして、細かな支持をしてくださり、無事に転院先を見つけ、手続きもしてもらうことができました。
1時間30分もかけて移動することは、簡単なことではありませんでした。
医療タクシーに一人看護師さんが付いてくれていたことが、とても心強かったことを思い出します。
また、運転ドライバーさんも、本当に親切で丁寧で、ゆっくりと慎重に母が苦
0