【勝手な渾名をつけないで 認知の歪み⑤】
メンタルヘルス不調の人が悪循環に陥る
ネガティブな思考の癖にアプローチする
認知再構成法とは、過度にネガティブな
気分・感情や不適応的行動と結びついた
認知(自動的な思考やイメージ)を同定
して様々な視点からその認知を検討する
ことによって代わりとなる新たな認知を
自分で再構成するための技法なのである。
認知の構造としては、ある特定の場面に
おいて、瞬間的にオートマチックに頭に
浮かぶ考えやイメージ(自動思考)には、
妥当なものと「妥当でないもの、或いは、
部分的にしか妥当ではないもの(否定的
自動思考=認知の歪み)」があるもので、
この「認知の歪み」について話をしたい。
第5回目の今日は、「レッテル貼り」を。
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この「レッテル貼り」とは、より合理的
な根拠を考慮せず、自分や他者に対して、
否定的で包括的なレッテルを貼り、結果、
否定的な結論を出す。つまりは、偏見に
基づいてある人や物事を何らかの一言で
片づけて、ステレオタイプ(多くの人に
浸透している固定観念や思い込み等)に
押し込むことで、レッテルは個人が貼る
場合も社会が貼る場合もある、とされる。
アンチ・にわか・ネトウヨ・キモオタ・
低学歴・ニート・引きこもり・タカ派等、
貼られるレッテルは数々あるが、要点は、
自分と関わりのある相手の属性を勝手に
決めつけることで、相手の意見や論理を
頭に認識し易い状態としてまとめられる。
議論の相手に上手く反論できない場合に、
取り敢えず何らかのレッテル貼りをする
ことで説得
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