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異世界お料理ファンタジー小説抜粋『第一騎士団のキャトレール・サワークリームドーナツ

趣味でファンタジー小説を書いています。基本1話完結の長編小説です。一部のエピソードを抜粋して掲載いたします♪◼️あらすじ◼️精霊王の末裔・オリヴィア小国のシャルロット姫の前世は、高校生の息子を持つシングルマザー。料理上手でしっかり者の姫を気に入ったクリシア帝国の皇帝から、グレース皇子との縁談を強引に持ちかけられる。箱入り皇子・獣人騎士団、狼の精霊・放蕩王子・双子の王etc美味しい料理を通して、出会う人々と交流するストーリーです。…(第1章)。☆第二章☆ 国を追い出されてしまった放蕩王子ゲーテを、第二騎士団で預かることに。王子から騎士見習いになった彼はやる気がなく怠け放題で…。◇シャルロット姫の食卓外交◇抜粋第二章 第一騎士団のキャトレール・サワークリームドーナツシャルロットは、城の回廊をチワワのクロウを抱きながら侍女のリディを引き連れて歩いていた。 今日は第一騎士団のキャロルからお料理の注文があったのだ。 正午から第一騎士団にて月始めのミーティングの時間があるようで、ミーティング後 恒例の騎士たちのアフタヌーン・ティーに何かおやつを作って欲しいと頼まれたのだ。 それでリディと2人で城の北側にある第一騎士団の詰め所へ向かっていたのだが……「あら?」「例の……俺様王子ですね」 長い空色の直毛をポニーテールにまとめ上げ、黒い第二騎士団の騎士服を身に纏ったゲーテ王子が不機嫌そうに眉間にギュッとシワを寄せながら前方からズカズカと歩いてくる。 今日から第二騎士団で騎士のご奉仕だとグレース皇子が仰っていたのに、どうしたのかしら? シャルロットはふと立ち止まった。「お前はオリヴィア小国の姫か」
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禍津神と鳥の龍と日傘の娘

「ねえ、月光に当たると、気が狂うって、言うじゃない?」   まるで友人相手に世間話をするかのように、気軽な口調で、その娘は投げかける。  言葉を放られた相手は、しかし、どう考えても、人間と「友人」になぞなりそうにないシロモノである。  青黒い肌の、奇怪な魔神である。  月白の冷たく燃える炎のような紋様が、その全身を彩っている。  巨躯だ。  2m以上あるであろう。  精悍なその体躯の周囲に、百の頭を持つ蛇のようにうねるのは、背中から伸びている、いわば「骨でできた触手」だ。  威嚇するようにその触手の束が開くと、まさに奇怪な月下美人の花のような幻妖さである。  碧くぞくりとする鬼火が、「花弁」にあたる触手にまといつく。
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