邪魔者が入り込んでこそ「自然な在り方」に近付ける意味。
拒食症は、過食症に転ずることで克服できます。しかし、
そこから拒食症の時には抱かなかった葛藤と混乱が生まれるようになります。
過食症になる前は、徹底した「食べない」を貫くことができましたが、
過食症に1度でも踏み込むと「食べない」を貫くことができなくなります。
制御できない衝動が自分を襲うようになります。
コントロールできない食欲に、何が起きたのかと、自分はおかしくなってしまったと恐怖するのが、この頃です。
食べ過ぎてしまったことを激しく後悔し、太ることを死ぬほど恐れパニックになります。
そこで、どこかで見かけた「嘔吐する」という解決策を試みます。
上手く吐けずに苦しくて泣く人もいれば、
スルッと楽ちんに吐けて笑顔になる人もいるでしょう。
苦しくても楽ちんでも、どちらにしても吐くことを覚えてしまったら最後、
「徹底して食べない」を貫くことは、非常に難しくなります。
「こんなこと、もう二度としない!明日からはちゃんと(食べないように)する!」
そう自分に誓います。
今日食べないでいられた、3日間食べないでいられた、もう1週間食べてない!
「あの時の卑しい自分は違ったんだ。もう全然大丈夫だ!」
そう思っていても、ある日やっぱり、引き金が引かれてしまうのです。
母親が知人から貰ってきたという小さなお饅頭が目に入りました。
もう1週間も余計なものを食べないでヘルシーな生活を送れているんだから、1個くらい食べてもいいかな。和菓子なら脂肪分が少ないからヘルシーだし。
そう思って口にしたら最後、ノンストップです。
自分の中に眠っていた何かが目覚めたように、激しく強い食欲が自分を襲います。
食
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