132.「生理的に無理」と感じる心理、その正体は?
「生理的に無理」と感じる心理、その正体は? 心理カウンセラーに聞いてみた
はっきりとした理由や原因を説明するのは難しいけれど、相手に対して何となく「無理だ…」「受け付けない」と感じ、遠ざけた経験があるという人、実は多いのではないでしょうか。「理由がうまく言えないけど、苦手意識は自覚できる感じ」「一度、そう感じてしまうと交流するのが苦痛になる」「説明できないのに苦手というのが、ちょっと申し訳ない気もするけど…」など、さまざまな本音が聞かれますが、その心理についてつかみきれていない人も少なくないようです。
「生理的に無理」と感じる心理とは、どのようなものなのでしょうか。その正体について、心理カウンセラーの小日向るり子さんに聞きました。
理由を説明できないのは「心理的苦痛を伴うから」?
Q.ずばり、「生理的に無理」とは、どういう心理から来るものなのでしょうか。
小日向さん「この心理は、大まかに『衛生面』『文化・道徳概念』『出産リスク』の3つに大分できます。
まず、不潔な人に生理的嫌悪を感じる人は多いと思いますが、これは『衛生面』からの理由です。病気や感染症をもらってしまうと自身の命を脅かす要因になるため、嫌悪を感じます。
次に『文化・道徳概念』とは、その人が生きてきた文化や道徳観念から外れた人を嫌悪するというものです。全く異なる文化や道徳概念を持つ人とは、コミュニケーションが困難なことが多いため、対人衝突や不快を避ける意識が働きます。
最後の『出産リスク』は、女性が生涯で出産できる可能性が限られていることに起因します。限りがあるからこそ、より有利な遺伝子を選択したいと女性は本能的に
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