Excel VBA、Google Apps Script、Webアプリなどのツール・システム開発をご依頼いただく際、
「いつから開発が始まるのか」
「一次納品とは何か」
「修正はどこまで無料なのか」
「どのような場合に追加料金が発生するのか」
といった点は、非常に重要な部分です。
特にツール開発では、実際に完成したものを使ってみてから、
「ここを変更したい」
「この機能も追加したい」
「エラーが出たので直してほしい」
といったご相談が発生することがあります。
その際に、「当初の料金に含まれる対応なのか」「追加費用が必要なのか」が曖昧だと、双方の認識に違いが生じてしまいます。
そのため、私の開発では、あらかじめ開発の流れ・動作確認期間・無償修正の範囲・追加費用が発生する条件を明確にしたうえで、ご依頼いただくようにしています。
今回はこちらについて説明します。
開発は「相談」から始まります
基本的な開発の流れは、掲載している図の左側のようになります。
相談
↓
仕様検討・お見積り
↓
購入
↓
開発
↓
一次納品
↓
動作確認
↓
正式納品
↓
保守対応
という流れです。
最初にご相談いただいた内容をもとに、
●どのような機能が必要か
●どのような動作にするか
●どの環境で使用するか
●どこまでを今回の開発範囲とするか
●開発費用
●納期
などを確認します。
必要に応じて仕様について相談しながら内容を整理し、開発内容とお見積りをご提示します。
その内容に双方合意したうえでご購入いただき、実際の開発を開始します。
「一次納品」と「正式納品」は異なります
開発が完了した段階で、いきなり正式納品とするのではなく、まず一次納品を行います。
一次納品とは、
「開発したツールを実際にお客様に使用していただき、問題がないか確認していただくための納品」
です。
開発者側でも動作確認は行いますが、実際のお客様のPC環境や実際の業務データを使用することで初めて確認できる問題もあります。
そのため、一次納品後には一定の動作確認期間を設けています。
この期間中に、実際の業務で使用する条件に近い形でツールをお試しいただきます。
動作確認期間中の不具合は無償で対応します
一次納品後の動作確認期間中に、
「当初合意した仕様どおりに動かない」
「こちらが作成したプログラムに不具合がある」
といった問題が見つかった場合は、原則として無償で修正対応します。
例えば、
●計算結果が仕様と異なっている
●ボタンを押すとエラーが発生する
●本来転記されるはずのデータが転記されない
●指定した条件で検索できない
●合意していた処理が実行されない
といったケースです。
これは「新しい機能を追加する」のではなく、当初お約束した仕様を満たすための修正ですので、動作確認期間中であれば追加費用は発生しません。
動作確認期間には期限があります
一方で、無期限に無料修正を行う仕組みではありません。
一次納品後、
事前に設定した納品予定日まで、またはお客様から「正式納品で問題ありません」と合意いただくまで
を、原則として動作確認期間としています。
この期間中に、できるだけ一通りの操作をご確認ください。
問題がなければ正式納品となり、その後は保守対応の段階へ移ります。
この区切りを設けることで、
「いつまでが開発費に含まれる確認期間なのか」
を双方で明確にしています。
正式納品後に修正が必要になった場合
正式納品後、または事前に定めた動作確認期間を経過した後に修正のご相談をいただいた場合は、原則として内容を確認し、追加のお見積りを行います。
例えば、正式納品からしばらく経過した後に、
「以前から使っていたが、この条件でエラーになることが分かった」
といったご相談をいただくケースです。
この場合は、まず原因を確認し、必要となる調査や修正内容を確認したうえでお見積りします。
追加費用が発生する場合には、いきなり作業を行って料金を請求することはありません。
作業内容と金額をご説明し、ご了解いただいたうえで対応を開始します。
「不具合修正」と「機能追加・仕様変更」は異なります
ここは特に重要な部分です。
一次納品後であっても、
当初の仕様どおりに動いていない場合
と、
当初の仕様にはなかった内容を追加する場合
では扱いが異なります。
例えば、
「Aというボタンを押したらPDFを作成する仕様だったが、PDFが作成されない」
という場合は不具合です。
一方で、
「PDFだけではなくExcelファイルも同時に作成できるようにしてほしい」
という場合は、新しい機能の追加です。
また、
「実際に使ってみると、こちらの方法の方が使いやすそうなので変更したい」
という場合も、仕様変更に該当します。
このような機能追加・仕様変更については、動作確認期間中であっても原則として追加のお見積りとなります。
「少しの変更」でも追加作業になる場合があります
プログラムの場合、見た目では簡単そうに見える変更でも、内部では複数の処理に影響する場合があります。
例えば、
「項目を一つ追加するだけ」
であっても、
●入力画面の変更
●保存処理の変更
●検索処理の変更
●集計処理の変更
●出力帳票の変更
●既存データとの互換性確認
●動作テスト
などが必要になることがあります。
そのため、変更内容について確認したうえで、必要となる作業量に応じてお見積りします。
外部環境の変更による不具合について
掲載している図の右側にあるように、不具合にはツールそのものが原因ではないものもあります。
例えば、
●WindowsやmacOSのアップデート
●Excelのバージョンアップ
●GoogleスプレッドシートやGAS側の仕様変更
●Chromeなどブラウザ側の変更
●外部サービスの仕様変更
●APIの仕様変更
●Webサイトの構成変更
●お客様または第三者によるプログラムの変更
●当初想定していなかった使用方法
などです。
開発時には正常に動作していたツールでも、こうした外部環境が変更されることで正常に動かなくなる場合があります。
この場合は、納品したプログラムの制作上の不具合とは異なるため、原因調査・改修について別途お見積りとなります。
一次納品後の料金発生ルール
図の内容を簡単に整理すると、次のようになります。
つまり、基本的な考え方は、
「最初に合意した仕様を完成させるための修正」
なのか、
「完成した仕様からさらに内容を変更・追加する作業」
なのかという違いになります。
追加料金が発生する場合は、必ず事前にご説明します
追加費用が必要になる場合でも、こちらの判断だけで作業を進め、後から料金をご請求することはありません。
まず、
① ご相談内容を確認
↓
② 無償対応・追加対応のどちらに該当するか確認
↓
③ 追加対応の場合は作業内容と費用をご提示
↓
④ お客様に確認していただく
↓
⑤ 双方合意後に作業開始
という流れになります。
そのため、
「相談しただけで追加料金が発生するのではないか」
と心配していただく必要はありません。
まずは内容をご相談ください。
なぜ事前にこのルールを決めているのか
このルールは、追加料金をいただくこと自体を目的としているものではありません。
一番の目的は、
お客様と開発者の間で、料金や対応範囲についての認識違いをなくすこと
です。
ツール開発では、実際に使用して初めて、
「この機能も欲しい」
「こちらの操作方法の方が使いやすい」
というアイデアが出てくることがあります。
それ自体はまったく問題ありません。
むしろ、実際に使うことで改善点が見つかるのは自然なことです。
その際に、
「これは最初の料金に含まれているのか」
「別料金になるのか」
が分からない状態にしないため、最初の段階でルールを明確にしています。
安心して開発をご依頼いただくために
私の開発では、
相談
→ 仕様・見積り
→ 購入
→ 開発
→ 一次納品
→ 動作確認
→ 正式納品
→ 保守対応
という流れを基本としています。
そして一次納品後については、
当初仕様に対する不具合で、動作確認期間中のものは原則無償対応。
一方で、
機能追加・仕様変更・外部環境の変化・確認期間終了後の対応については、必要に応じて追加のお見積り
という考え方です。
もちろん、判断が難しいケースもあります。
その場合はこちらで内容を確認し、
「今回は無償修正の範囲です」
「こちらは追加対応になります」
とご説明します。
追加対応となる場合も、金額をご提示し、双方合意したうえで作業を開始します。
ツールやシステムは、納品したら終わりというものではありません。
だからこそ、開発期間だけでなく、一次納品後や正式納品後の対応についてもあらかじめ明確にしておくことが、安心してご依頼いただくために大切だと考えています。
ご不明な点がありましたら、ご購入前でもお気軽にご相談ください。