最近、また新しい顔ぶれを見かけるようになった。
「AIを使えば、FXは誰でも楽に稼げます」
そう言い切る"トレード講師"が、急に増えている。
正直に言う。この人たち、ちょっと待ってほしい。
その人、去年は何を教えていましたか
集客のノウハウを教える界隈には、独特の生態系がある。
ブームが来るたびに、教えるジャンルが変わる講師たちだ。
集客塾。情報商材の作り方。動画編集を覚えれば仕事がもらえる系。メルカリ転売。金(ゴールド)投資。暗号通貨。バイナリーオプション。DeFi。
そして今、その手のプレイヤーたちが、次のターゲットとして担ぎ上げているのが、僕らのフィールドである「FX」だ。
なんの因果か、AIブームと重なって、「AIを使えばFXは楽勝」というキャッチコピーが、ちょうどいい商材になったらしい。
一体、あなたは何者なんですか
聞きたいことがある。
先月まで「バイナリーオプションが儲かる」と言っていませんでしたか。
その前は「DeFiが熱い」と言っていませんでしたか。
その前は「動画編集で月収50万円」、さらにその前は「メルカリ転売で自由な生活」。
儲かるジャンルを、次から次へと乗り換えているだけなのに、教える対象が変わるたびに、なぜか毎回「これが本質です」という顔をする。
正直に言わせてもらう。
これは、率直に言って詐欺の構造と紙一重だと僕は思っている。
以前教えていたものが儲からなくなったから、次に乗り換える。それだけの話を、毎回さも「新しい真実にたどり着いた」かのように語る。
トレードを教えるという理念が、そこに一ミリでもあるようには、僕には見えない。
僕らは、ずっとここにいた
僕らは違う。
長年、トレーダーとしてやってきた。
自分自身で何度も失敗して、いろんな書物を読み漁って、遠回りをしながらノウハウを積み上げてきた。
それを人に伝えてきたのは、単純にトレードが好きだからだ。
トレーダーという職業を、もっと広く知ってもらいたいと思っているからだ。
これは特別な誰かだけの仕事じゃない。誰にでも再現性を持って取り組める。AIを使えば、以前よりずっと時短もできるようになった。震災が起きても、スマホ一つで向き合える仕事でもある。
そして、正直に言えば、儲かるから、というのも理由の一つだ。それは隠さない。
でも、僕らにとって、儲けは二の次だ。
流行りに乗っかって、儲かるジャンルを転々としてきた人たちとは、順番が違う。
僕らは、儲かるからFXを教え始めたんじゃない。FXが好きで、伝える価値があると信じているから、続けてきた結果として、それが仕事になっている。
「AIを使えば楽に勝てる」は、彼らにとって都合のいい言葉なだけだ
「AIを使えば楽に稼げます」
この言葉が厄介なのは、教える側が中身をまったく理解していなくても、それらしく聞こえてしまうところだ。
AIに、それっぽいプロンプトを打ち込む。それらしいバックテストの画面を見せる。「これで誰でも勝てます」と言う。
でも、その人自身が、今もその手法でトレードを続けているのか。
その手法が機能しなくなる相場環境を、説明できるのか。
聞いてみれば、大体答えられない。なぜなら、彼らにとってFXは、教える対象の一つでしかなく、来月にはまた別の儲かりそうなジャンルに移っている可能性が高いからだ。
最後に
流行りのジャンルを渡り歩きながら、その都度「これが本質です」と語る人たちを、僕は信用しない。
彼らにとっての本質は、いつだって「今、何が儲かるか」でしかないからだ。
僕らは、ずっとここにいた。これからも、ここにいる。
それだけの違いだと思っている。