修繕見積が2社から届いたとき、先に確認したいのは「同じ内容を見積もっているか」です。総額の差には、単価だけでなく数量や工事範囲の違いも含まれます。
この記事では、架空の見積2社をExcelへ並べ、確認事項を残す方法を紹介します。相場や施工品質を判定する方法ではありません。
■ 単価が安い会社でも、数量が違えば金額は変わる
クロス工事を、次の条件で見積もったとします。金額はすべて架空の税込例です。
A社:40㎡ × 1,200円 = 48,000円
B社:45㎡ × 1,100円 = 49,500円
B社は単価が低くても、明細の金額は高くなっています。この段階で会社の優劣は決められません。「同じ壁面が対象か」「数量の拾い方が違うのか」を確認する必要があります。
■ 比べる前に、確認する項目をそろえる
同じ工事項目を1行に並べ、次の点を確認します。
・工事範囲と数量、数量の単位
・使用する材料や設備の仕様
・下地処理、養生、撤去・処分を含むか
・諸経費や別途工事の扱い
・税込・税抜の区分と、見積の有効期限
不明な費用を0円に置き換えず、空欄として確認事項を残します。Excelの金額欄へ入力する際は、税区分を確認して税込単価に統一します。税率や内訳は推測しません。
■ 仕様や範囲が違う行は、差額の比較を保留する
掲載した記入例では、クロス工事を「相違」として差額を空欄にしています。数量が違うものを、そのまま同条件の価格差として扱わないためです。
一方、水栓交換が同じ設備・数量・作業範囲と確認できた、という架空の条件では、A社18,000円、B社16,500円なので、A社−B社は1,500円です。
この数字は明細の金額差で、工事全体の節約額や品質評価ではありません。
■ 小計が同じでも、確認事項は残る
上の2項目だけを合計すると、A社もB社も66,000円です。しかし、クロスの数量差は解消していません。小計が同じことと、見積の内容が同じことは別々に確認します。
■ 使う手順は3つ
1.同じ工事項目を1行に対応させ、両社の数量・税込単価を入力。
2.元見積や施工会社の説明を確認し、仕様・範囲を「一致/相違/未確認」で記録。
3.一致した行の差額と、未入力・範囲確認の表示を確認。発注前に原資料へ戻って照合。
この整理は、ご自身のExcelや紙の表でも行えます。比較用の書式を自分で用意したくない方向けに、2社各20項目を入力できる完成済みExcelを販売しています。
■ 比較表の商品ページ
価格1,000円(この記事の作成時点)。ダウンロード後にご自身で入力する商品で、個別の入力代行・相談は付属しません。購入前に環境・対応範囲をご確認ください。
この記事の数値・条件はすべて説明用の架空例です。実際の取引・節約実績ではありません。建物診断や施工会社の選定を代行するものではありません。