ハラスメント対応は「謝ったから終わり」にしない

ハラスメント対応は「謝ったから終わり」にしない

告知
ビジネス・マーケティング
「本人も反省しているし、謝罪も済んだ。これで終わりにしよう」

ハラスメントの相談に対応した経営者が、ひと区切りついたと感じる場面です。

しかし、会社が確認したいのは、謝罪したという事実だけではありません。問題の言動が止まり、相談した従業員が安心して働ける状態に戻っているかどうかです。

小さな職場では、対応後も顔を合わせる

従業員が数人から十数人の会社では、配置を変える余地が限られることがあります。調査や指導の後も、当事者が同じ場所で働くことは珍しくありません。

怒鳴る言動はなくなっても、必要な連絡が来ない。会議に呼ばれなくなった。シフトや担当が急に変わった。

そうした変化が起きていないかも、確認する必要があります。会社として、相談や調査への協力を理由とする不利益な扱いを防がなければなりません。

「もう大丈夫?」より、具体的に尋ねる

相談者に「もう大丈夫ですか」とだけ尋ねても、詳しい状況は分からないことがあります。

次のように、実際の働き方に沿って聞いてみてください。

「その後、同じような発言はありましたか」
「仕事に必要な連絡は届いていますか」
「担当やシフトに変化はありましたか」
「相談したことについて、何か言われていませんか」

本人の話に加えて、会社が決めた配慮や業務ルールが実行されているかも確認します。

次に確認する日を、先に決めておく

「何かあったら言ってください」だけでは、本人が再び申し出る負担を背負うことになります。

対応を説明する際に、「来週、こちらから状況を伺います」と次の確認日を決めておくと、会社から働きかけることができます。

例えば、措置後1週間、1か月などに確認する方法があります。これは法律で一律に決められた間隔ではなく、実務上の目安です。危険性や接触の多さに応じて、より早く、継続して確認します。

人の問題だけで終わらせない

再発防止では、会社の仕事の進め方にも目を向けます。

新人を教えられる人が一人しかいない。責任者の業務が過密になっている。休業者が出ると、残った人だけで負担を抱える。顧客から怒鳴られても、担当者が一人で対応し続ける。

こうした事情が、問題を起こしやすくしていなかったかを点検します。背景があってもハラスメントは正当化されませんが、背景を放置すれば再発を防ぎにくくなります。

誰が、何を、いつまでに変えるのか。会社として決め、実施状況を確かめるところまで進めてください。

「相談が来なくなった」ことだけを、解決の証拠にしない。小さな会社ほど、経営者からの継続した確認が大切です。

相談受付から対応後の確認まで、流れに沿って使えるようまとめたのが『小さな会社のハラスメント初動対応マニュアル』です。PDF全30ページで、巻末に印刷して使える相談受付メモと事実確認チェックリストを収録しています。

教材の内容を見る(ココナラ)

発行:かぐら労務オフィス
参考:厚生労働省「あかるい職場応援団」
確認時期や質問例は実務上の提案です。必要な対応は、個々の職場や事案の状況によって異なります。
サービス数100万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す