ハラスメントをした人への伝え方

ハラスメントをした人への伝え方

告知
ビジネス・マーケティング
事実を確認し、会社としてハラスメントに当たると判断した。行為者を呼んで注意もした。

それでも、しばらくして同じ相談が入ってくる。

こうした事態を防ぐには、「注意したか」だけでなく、「何をやめるよう伝えたか」を確かめる必要があります。

「もう少し優しく」では、変える行動が分からない

例えば、皆の前で部下に人格を否定する言葉を繰り返していた上司に、こう伝えたとします。

「言い方には気を付けてください」
「もう少し優しく接してください」

これだけでは、本人が「多少言葉を和らげればよい」と受け取る可能性があります。

ハラスメントと判断した場合は、問題の言動を具体的に示し、やめるよう明確に伝えます。

「朝礼で『役立たず』と繰り返し怒鳴った言動について、会社はパワハラに当たると判断しました。人格を否定する発言と、威圧的な叱責を直ちにやめてください」

これは、事実確認を終えて判断した後の伝え方の例です。調査の途中で、行為があったと決めつけるための言葉ではありません。

やめる言動と、今後の仕事の進め方をセットにする

行為の中止を伝えたら、今後どのように指導すべきかも具体化します。

「業務上の注意は、起きた事実、必要な作業、改善してほしい点を落ち着いて伝えてください」
「当面の個別指導には、別の責任者が同席します」

「指導するな」と受け取られないよう、必要な業務指導は続けながら、その方法を変えることを説明します。

一方的に話して終わらず、「明日から、どのように変えますか」と本人の理解を確かめることも大切です。

指導した事実を、会社の記録に残す

口頭で伝えた場合も、記録は必要です。実務上は、少なくとも次の項目を残しておくと、その後の確認に使えます。

・いつ、誰が、誰に指導したか
・どの言動を問題と判断したか
・何をやめ、どのように改善するよう伝えたか
・本人は何と説明したか
・誰が、いつ実行状況を確認するか

記録は、会社に都合のよい部分だけを残すものではありません。本人の異議や説明も分けて記載し、閲覧できる人を限定して保管します。

再発したときは、新たな言動を確認し、前回の指導内容と照合した上で、懲戒を含む厳正な対応を検討します。ただし、処分は自動的に決めず、就業規則の根拠や処分の妥当性などを確認する必要があります。

行為者への対応は、「注意しておいた」で終わりではありません。やめる言動を明示し、改善を求め、実際に変わったかまで確かめることが、会社の対応です。

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発行:かぐら労務オフィス
参考:厚生労働省「あかるい職場応援団」
指導方法は実務上の提案です。懲戒・解雇などを実行する際は、個別の事情を踏まえ、弁護士等へ確認してください。
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