GA4×BigQueryで中小ECのROASが見えるようになった話【設定方法も解説】

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ビジネス・マーケティング
「GA4は入れてるんですけど、正直あまり使えていなくて…」
これは、あるEC事業者の方から最初にいただいた言葉です。

月商500万円ほどのアパレルECを運営されており、GA4は導入済み。
Google広告もそれなりに回している。でも、どのチャネルが本当に売上に貢献しているのか、どこで離脱が起きているのかが、ぱっと見てわからない状態でした。

「データはあるのに、使えていない」という状況は、実はかなり多くのEC事業者に共通しています。この記事では、GA4のデータをBigQueryに連携することで何が変わるのか、実例をもとに解説します。

■ GA4だけでは限界がある理由

GA4は優れたツールですが、単体では次のような制約があります。

① サンプリングがかかる
データ量が増えると、GA4の標準レポートはサンプリング(全データではなく一部を抽出して推計)がかかります。広告費が大きくなるほど、この誤差が意思決定に影響します。

② データの保持期間が最大14ヶ月
デフォルト設定では2ヶ月、最大でも14ヶ月しか遡れません。前年同期比の分析や季節変動の把握には不十分です。

③ 複数データを結合できない
GA4単体では、広告の費用データや実際の売上データと組み合わせた分析ができません。「広告費に対してどれだけ売上が出たか(ROAS)」を正確に出すには、複数のソースを結合する必要があります。

■ BigQueryを経由すると何が変わるか

GA4のデータをBigQueryにエクスポートすると、上記の制約がすべて解消されます。

【サンプリング】
 ・GA4単体 → かかる
 ・BigQuery連携後 → 全データを正確に集計
【データ保持】
 ・GA4単体 → 最大14ヶ月
 ・BigQuery連携後 → 無期限(蓄積し続ける)
【データ結合】
 ・GA4単体 → できない
 ・BigQuery連携後 → 広告・売上・GA4を統合
【レポート速度】
 ・GA4単体 → データ量が増えると重くなる
 ・BigQuery連携後 → 高速のまま

この連携自体はGoogleのサービス同士なので、設定さえ済めば毎日自動でBigQueryにデータが蓄積されていきます。

■ 実際にどう変わったか

先ほどのEC事業者の方の場合、BigQuery連携後にLookerStudioでダッシュボードを構築した結果、毎朝確認できる状態になったのは以下の指標です。
 ・チャネル別ROAS(Google広告・Meta広告・オーガニック・メルマガ)
 ・商品カテゴリ別の離脱率とCV率
 ・リピート率・コホート分析(初回購入から2回目までの期間)
 ・週次・月次の売上推移(前年同期比込み)
以前はこれらを手動でスプレッドシートにまとめていたそうですが、その作業がゼロになりました。
「毎週月曜の朝に数字を見て、今週の広告予算と入稿素材の方針を決められるようになった」とおっしゃっていました。

■ 設定の大まかな流れ

1. GCPプロジェクトの作成(Googleアカウントがあれば無料で始められる)
2. GA4のBigQueryエクスポート設定(GA4管理画面から数クリック)
3. データマートの設計(raw → staging → martの3層構造で整理)
4. Looker Studioでダッシュボードを作成(BigQueryをデータソースとして接続)

技術的な難所は3番目のデータマート設計です。ここを適当に作ると、データが増えるにつれてクエリが重くなったり、集計がずれたりします。逆にここをきちんと設計すれば、1〜2年後も壊れずに使い続けられる資産になります。

■ まとめ

GA4×BigQuery連携は、「データを経営判断に使える状態にする」ための基盤投資です。広告費が月数十万円を超えてきたEC事業者であれば、正確なROASを把握するだけで広告配分の精度が上がり、投資回収は十分見込めます。

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