仕事は、自分も選ぶもの。面接で私が大切にしてきたこと

仕事は、自分も選ぶもの。面接で私が大切にしてきたこと

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コラム
「この会社に採用してもらえるだろうか」

就職や転職のとき、そう考えるのは自然なことです。でも、忘れないでいただきたいことがあります。

仕事は、会社から選ばれるだけでなく、自分も選ぶものです。

私は経営者として、採用の最終面接などで多くの方とお話ししてきました。その際、経験や資格とともに大切にしていたのが、その方がどんな環境で力を発揮しやすいかということでした。

■ 一人で力を発揮する人、組織の中で力を発揮する人

自分で考え、自分の判断で動くことが得意な方がいます。一方、周囲と相談し、役割を分担しながら成果を出すことが得意な方もいます。

私は面接で、その方が個人プレーヤーとして力を発揮するタイプなのか、組織プレーヤーとして力を発揮するタイプなのかを、会話の中で見極めようとしてきました。

もちろん、二つにはっきり分けられるわけではありません。どちらが優れているということでもありません。

大切なのは、本人の働き方と、会社が求める働き方が合っているかです。

一人で任されることで意欲が高まる人もいれば、仲間と協力できることで安心して力を出せる人もいます。同じ仕事内容でも、働く環境によって感じ方は変わります。

■ 面接では、必ず「個人の夢」を聞いていました

「これから、どんなことをしてみたいですか」
「仕事に限らず、かなえたい夢はありますか」

私は、こうした質問を大切にしてきました。

大きな夢である必要はありません。

家族との時間を大切にしたい。
得意なことを仕事にしたい。
いつか自分の事業を持ちたい。
安心して長く働きたい。

その人が何を大切にし、どんな暮らしを望んでいるか。そこを知ることで、会社での仕事が、その方の人生にどうつながるのかを考えられるからです。

すぐに答えが出ない方もいます。それだけで評価を下げるための質問ではなく、本人の希望を知るための会話でした。

■ 適性診断だけでは分からないこと

採用では、適性診断も実施していました。診断結果は、その方を理解するための参考になります。

ただ、私が特に大切にしていたのは、フリートークの時間です。

これまでの仕事でうれしかったこと。
苦労したときに、どう乗り越えたか。
一緒に働いた人について、どんな言葉で話すか。
こちらの話を、どのように受け止めるか。

用意された質問と回答だけでは見えにくい人柄が、自由な会話の中で伝わってくることがありました。

短い面接でその人のすべてが分かるわけではありません。それでも、肩書きや点数だけで判断せず、一人の人として知ろうとする時間は必要だと考えています。

■ 同じ職種でも、会社が違えば働き方は変わる

私は、さまざまな業界の経営者、幹部、社員の方々と仕事をしてきました。

その中で感じてきたのは、業界によって、そして同じ業界でも会社によって、雰囲気や価値観が大きく違うということです。

速さを重視する会社。
慎重な確認を重視する会社。
個人の裁量が大きい会社。
チームで足並みをそろえる会社。

求人票の職種名だけでは、こうした違いは分かりません。

面接は、会社があなたを知る時間であると同時に、あなたが会社を知る時間でもあります。

「どんな人が活躍していますか」
「仕事は個人で進めることが多いですか、チームで進めることが多いですか」
「意見や提案は、どのように伝えていますか」

こうした質問を通じて、自分が働く姿を想像してみてください。

■ 「採用されるか」と一緒に、「自分に合うか」を

生活のために、条件を優先しなければならない時期もあります。希望どおりの仕事ばかりを選べない現実もあります。

それでも、自分が大切にしたいことを一つでも知っておくと、仕事を選ぶときの軸になります。

何をしているときに力が出るのか。
どんな環境では無理を重ねてしまうのか。
これからの暮らしで、何を大切にしたいのか。

会社に合わせることばかり考えて、自分の希望を置き去りにしていないでしょうか。

仕事は、自分も選ぶもの。

最もシンプルですが、とても大切なこの視点を、どうぞ忘れないでください。

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