嫌だった言葉まで、家に残る。

嫌だった言葉まで、家に残る。

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子どもを注意したあと、ふと自分の言葉に引っ掛かる。

「今の言い方、母にそっくりだった。」

子どもの頃、あんなに嫌だった言葉。それを今度は、自分が使っていた。

こんな瞬間があるかもしれません。

家の中には、不思議なほど長く残るものがあります。

食卓の味。誰かを呼ぶときの声。気まずくなったときの黙り方。

教えられた覚えがなくても、気づけば自分の一部になっている。

それを習慣や環境の影響と呼べば、説明はつきます。

けれど、自分の口から出た言葉に、思わず立ち止まることがあります。
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私は、そこにも家族の巡りが現れるのではないかと思っています。

神様のお計らいとは、受け継がれてきたものを、すべて守らせることなのでしょうか。

もしかすると、昔は聞くことしかできなかった言葉を、今度は自分の声として聞かせることで、初めて気づかせているのかもしれません。

その言葉を、次へ渡すのか。
自分の代で、そっと納めるのか。

少し怖いのは、「昔からそうだった」という理由だけで、何も問わずに渡してしまうことです。

家族との縁を大切にすることと、家族から受け取ったものを一つ残らず守ることは、同じではありません。

翠は神託を読むとき、受け継いだものをすべて美しい話にはしません。

守られてきたものにも、問い直すべきものにも、神様の前で向き合うだけの重みがあると思っています。

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