キッチンからの眺め、決める前に確かめたいこと|見える範囲・手元・動線・距離

キッチンからの眺め、決める前に確かめたいこと|見える範囲・手元・動線・距離

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対面キッチンの間取りを見て、「家族の様子を見ながら料理ができそう」と期待している方は多いと思います。一方で、住み始めてから「思ったよりリビングが見えない」「来客に手元が丸見えで落ち着かない」と感じる声も少なくありません。

結論から言うと、キッチンは「立ったときに何が見えて、何が見えないか」を決める前に確かめておくと、後悔がぐっと減ります。平面図では長方形の箱と記号で描かれるだけの場所なので、ここでは一級建築士の立場から、図面の段階で見ておきたいポイントを四つに整理します。

キッチンに立ったとき、どこまで見えるか

対面キッチンといっても、リビングとダイニングの全体が見えるとは限りません。カウンターの向きや壁の出っ張り、冷蔵庫の位置によって、視界の一部がさえぎられることがあります。

平面図では、キッチンの立ち位置から目線の線を引いてみると、おおよその見える範囲がつかめます。その線が壁や収納にぶつかる場合、その先は死角になると考えておくとよいでしょう。子どもの遊び場やテレビの位置がその死角に入っていないか、合わせて確かめておきたいところです。

手元が丸見えにならないか

対面キッチンの悩みでよく聞くのが、「洗い物や調理中の手元がリビングから見えてしまう」というものです。カウンターの高さは一般的に85cm前後が多く、リビング側から見ると作業台の上がそのまま見えます。

これを避けるには、リビング側に少し立ち上がりの壁を設ける、カウンターの上に腰壁をつくる、といった方法があります。ただし立ち上がりを高くしすぎると、今度はリビングが見えにくくなり、閉じた印象になります。見せたいものと隠したいもののバランスを、高さの数字で決めておくのがコツです。

冷蔵庫と食器棚の位置で動線が変わる

キッチンの使いやすさは、シンク・コンロ・冷蔵庫の三つの距離でほぼ決まると言われます。三点を結ぶ三角形が大きすぎると歩く回数が増え、小さすぎると作業スペースが足りなくなります。

図面で見落としやすいのが、冷蔵庫の扉を開けたときの前のスペースです。扉の前に家族が通る動線が重なると、料理中に何度も道をゆずることになります。食器棚も同じで、引き出しを開けた状態で人が通れるかどうかを、図面の上でたどってみると気づくことが多いです。

ダイニングとの距離と配膳のしやすさ

キッチンとダイニングテーブルの距離は、毎日の配膳と片付けの手間に直結します。近すぎると椅子を引いたときにキッチンの通路をふさぎ、遠すぎると往復が面倒になります。

目安として、カウンターからテーブルまでの通路は、人がすれ違うなら90cm前後、ひとりが通るだけなら60〜70cm程度あると動きやすいと言われます。椅子を引いた状態の寸法も足して考えておきたいところです。

キッチンからの眺めは絵にすると分かりやすい

ここまでの四つは、どれも「キッチンに立った人の目の高さ」で考えると判断しやすくなります。平面図は真上から見た図なので、カウンターの立ち上がりの高さや冷蔵庫の存在感、ダイニング越しに見えるリビングの様子は、キッチンの立ち位置から見た立体の絵にすると一度で確かめられます。

まとめ

キッチンは、見える範囲・手元の見え方・冷蔵庫や食器棚との動線・ダイニングとの距離の四点を、決める前に図面の上で確かめておきたい場所です。平面図に目線の線を引き、寸法を書き込むだけでも、かなりの部分は見えてきます。

それでも目線の高さの感覚だけは、図面の上では補いきれません。そうしたときのために、提案された間取りをキッチン視点を含む内観パースに起こすサービスをココナラで出品していますので、確認の手段の一つとして心に留めておいていただければ幸いです。


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