階段の位置で暮らしやすさが変わる|リビング階段・階段下・上り口の広さ・音と温度

階段の位置で暮らしやすさが変わる|リビング階段・階段下・上り口の広さ・音と温度

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2階建ての間取りで、階段はつい「空いたところに入れるもの」になりがちです。ところが、階段をどこに置くかで、家族が顔を合わせる回数、廊下の長さ、冷暖房の効き方まで変わってきます。

先に結論を言うと、階段は「どこから上がって、どこに降りるか」と「上下階に何が伝わるか」の二つを見て位置を決めると、住んでからの違和感が少なくなります。ここでは一級建築士として、図面の段階で確かめておきたい四つの点を順に見ていきます。

リビング階段と廊下階段、それぞれの特徴

リビングの中に階段があるリビング階段は、2階へ行くときに必ずリビングを通るため、家族が自然に顔を合わせやすいのが特徴です。

一方、玄関ホールや廊下から上がる廊下階段は、リビングを通らずに2階へ行けます。来客中でも家族が気兼ねなく出入りできる、生活音がリビングに入りにくい、といった面があります。どちらが良いかは家族の暮らし方次第ですが、まずこの違いを押さえておくと選びやすくなります。

階段下の空間をどう使うか

階段の下には、必ず天井の低い三角形の空間が生まれます。ここを収納にするか、トイレにするか、あるいは開けたまま見せるかで、間取り全体の使い勝手が変わります。

収納にする場合、奥に行くほど天井が下がるため、掃除機や季節の物のような「高さのない物」の置き場に向いています。トイレを置く場合は、便器の前に立ったときの頭の上に余裕があるか、断面で確かめておきたいところです。平面図だけでは階段下の高さが読み取れないので、打ち合わせで聞いておくと安心です。

上り口と下り口の前の広さ

図面で見落としやすいのが、階段の上り口と下り口の前にどれだけ余裕があるかです。1階の上り口が玄関の扉のすぐ近くにあると、来客を迎えるときに人がすれ違いにくくなります。

2階の下り口も同じで、降りてすぐの場所に部屋の扉があると、扉を開けた人と降りてきた人がぶつかりやすくなります。目安として、階段の出入り口の前には、扉の開く範囲とは別に人ひとりが立てる程度の広さが残っているかを図面で確かめてみてください。

音と冷暖房は階段を通って伝わる

階段は、上下階をつなぐ空気の通り道でもあります。リビング階段では、1階の話し声やテレビの音が2階の寝室や子ども部屋に届きやすく、逆に2階の足音も1階に響きやすくなります。

冷暖房についても同じで、暖かい空気は階段を伝って2階へ上がりやすく、冬はリビングの暖房が効きにくいと感じることがあります。対策として、階段の入り口に扉や引き戸を設ける、吹き抜けと組み合わせる場合はシーリングファンを検討する、といった方法が一般的です。

階段の見え方は立体にすると分かりやすい

階段は平面図では矢印と細い線で描かれるだけですが、実際には高さのある大きな構造物です。リビング階段がどれくらいの存在感になるか、階段下の低い天井がどう見えるかは、人の目の高さから見た絵にすると一度につかめます。

まとめ

階段の位置を考えるときは、リビング階段か廊下階段かという暮らし方の違い、階段下の使い方、上り口と下り口の前の余裕、音と冷暖房の伝わり方の四つを図面で確かめておくと、住んでからの「こんなはずでは」を減らせます。

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