AIで作った金融記事を実際にファクトチェックしてみた|NISAの配当金はどこまで正しい?

AIで作った金融記事を実際にファクトチェックしてみた|NISAの配当金はどこまで正しい?

記事
ビジネス・マーケティング

AIで作った金融記事を実際にファクトチェックしてみた

生成AIで金融記事を作ると、一見するとかなり自然な文章が出来上がります。
制度名も合っている。
文章も読みやすい。
内容も大筋では正しそう。
それでも、公開前に確認してみると、重要な条件が抜けていることがあります。
今回は、ファクトチェックの仕事が実際にどのようなものなのかをご覧いただくために、架空の金融記事を作り、実際の納品と同じ考え方で確認してみました。
※今回使用している原稿は、このブログ用に作成した架空のサンプルです。実在する顧客原稿や記事を転載したものではありません。

今回チェックしたのは「NISAの配当金」

サンプル原稿では、
「新NISAなら、上場株式の配当金はすべて非課税で受け取れる」
という趣旨の説明を入れています。
一見すると、それほど違和感はありません。
「NISAでは配当金が非課税になる」という説明自体は広く知られているためです。
ところが、実際に一次情報まで確認すると、これだけでは説明が足りません。
今回のチェックでは、主に次のような点を確認しました。
- 配当金の受取方法に条件はないのか
- すべての金融商品が同じ扱いなのか
- 「特別な手続きは不要」と言い切ってよいのか
- 制度の基準時点は明確か
- その説明を裏付ける一次情報があるか
その結果、**「大筋では合っているが、そのまま公開すると誤解を招く可能性がある」**という判定になります。

実際のチェック内容はこちら

ブログ2-1.png

ブログ2-2.png

ブログ2-3.png

※画像内の公式ページ表示は説明用イメージです。実際の確認では、記載した公式ページを開き、指定した検索語をCtrl+Fで検索して根拠箇所を確認しています。
画像では、
① チェック前の原文
② 一見すると問題なさそうに見える理由
③ 実際に確認して分かった問題点
④ 根拠となる一次情報
⑤ 修正案
⑥ QAサマリー
⑦ レビュー済み原稿・エビデンス詳細
という順番で、ファクトチェックの流れをまとめています。
今回のポイントは、単純に
「この文章は間違いです」
と判定するだけではないことです。
例えば、文章の方向性そのものは正しくても、
「どの条件なら正しいのか」
が抜けていれば、読者には誤った意味で伝わることがあります。
金融記事では、このような条件の抜けが特に重要です。
ファクトチェックでは「その情報の周辺」まで確認します
記事中に数字や制度名が書かれていると、そこだけを確認したくなります。
しかし実際には、
- 適用条件
- 対象となる人や商品
- 例外
- 必要な手続き
- 制度の開始時期
- 情報の基準時点
なども確認しなければ、記事全体として正確とは言えないことがあります。
今回のサンプルでも、単に「NISA」「配当」「非課税」という3つの言葉だけを見るのではなく、どのような条件で非課税になるのかまで確認しています。
「指摘」だけでなく「修正案」まで作ります
記事制作の現場では、
「ここが間違っています」
だけでは、その後の作業が残ってしまいます。
そのため、実際の納品では必要に応じて、
原文
↓
問題点
↓
修正方針
↓
修正案
↓
根拠となる一次情報
まで整理します。
編集担当者やライターが、そこからもう一度調べ直さなくても修正作業へ進みやすい形を意識しています。
納品物では「全体像」と「詳細」を分けています
今回の画像にも一部を掲載していますが、納品物では大きく役割を分けています。
QAサマリーでは、
どこに問題があり、何を直す必要があるのかを一覧で確認できます。
レビュー済み原稿では、
実際の記事のどの文章をどのように修正するのかを確認できます。
エビデンス詳細では、
その判断の根拠となった一次情報や確認ポイントを整理します。
つまり、
まず全体像を見る
→ 修正文を見る
→ 必要なら根拠まで確認する
という順番で使えるようにしています。
AI記事だから間違う、という話ではありません
今回のテーマは「AIで作った金融記事」ですが、これはAIの記事だけに起きる問題ではありません。
人が書いた記事でも、
「制度については知っていたけれど、細かな条件までは確認していなかった」
ということはあります。
生成AIを利用する場合には、記事作成のスピードが上がる一方で、自然な文章だから正しいと思い込みやすいという点には注意が必要です。
そのため、私はAIを使うこと自体よりも、
公開前に、確認可能な事実をきちんと確認する工程があるか
の方が重要だと考えています。
金融・不動産記事のファクトチェックを行っています
当サービスでは、すでに作成された記事について、一次情報を優先しながら、
- 事実
- 数字
- 制度
- 適用条件
- 例外
- 情報の基準時点
- 出典
- 古い情報
- 過度な一般化
などを確認します。
金融記事については、金融機関で25年の実務経験を持つ1級FP技能士のチェック担当者が確認しています。
「記事そのものは完成しているので、公開前に事実関係を確認してほしい」
「AIで作った記事なので、制度や数字に問題がないか見てほしい」
「ライターから納品された記事の内容を一度チェックしたい」
といった場合にご利用いただけます。

不動産・住宅ローン・不動産税制などの記事についてはこちらです。

サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す