「材料費の3倍」という目安で値段を決めると、送料や販売手数料、作る時間が入らないことがあります。1個あたりの費用を出して、価格からいくら残るかを確かめる手順を、例で紹介します。
以下の数字は説明用の架空の例です。手数料の率や送料は、使う販売サイトと配送方法の条件に置き換えてください。
■ 例:アクセサリー1個(送料込みで販売)
・パーツ:600円で20個入り → 3個使う = 90円
・チェーン:1,000円で10m → 40cm使う = 40円
・梱包材:80円
・送料:230円
・作業:30分(時給1,000円で考える = 500円)
・販売手数料:売値の10%(例)
■ 手順1:1個あたりの材料費を出す
材料は「買った値段 ÷ 買った量 × 使った量」で出します。
600円 ÷ 20個 × 3個 = 90円
1,000円 ÷ 1,000cm × 40cm = 40円
材料費は合計130円です。
■ 手順2:材料費の3倍だとどうなるか
130円 × 3 = 390円
売値390円から手数料39円、材料130円・梱包80円・送料230円を引くと、
390円 - 39円 - 440円 = -89円
作業代を入れる前に、89円の赤字です。送料込みで、材料費に対して送料・梱包費の割合が大きい作品では、材料費の3倍でも費用を回収できないことがあります。
■ 手順3:決めた売値で残りを確かめる
売値を1,200円にすると、
1,200円 - 手数料120円 - 費用440円 = 640円
ここから作業代500円を引くと、残りは140円です。
■ 手順4:残したい額から売値を逆算する
作業代500円のほかに200円残したい場合、手数料が売値に掛かるので、
(費用440円 + 作業代500円 + 残したい額200円)÷(1 - 0.10)= 1,266.66…円
1円単位で切り上げて、1,267円です。
確かめ:1,267円 - 手数料126.7円 - 440円 - 500円 = 200.3円
(実際の手数料は、販売サイトの決まりで端数が処理されます)
■ 見直すところ
・送料を別にもらう場合、送料にも手数料が掛かるかは販売サイトで違います
・まとめて作る場合は、準備・制作・片付けの合計時間を完成個数で割ります。梱包などの時間も、必要に応じて加えてください
・相場と比べるときは送料込みの総額をそろえ、素材・サイズ・仕上げの違いも見ます。計算で出した価格は、売れることを保証するものではありません
■ 作品が増えたら表で
材料が多い作品や、値段を何度も試したい時は、手で計算し直すのが大変です。ASKOの「ハンドメイドの価格計算Excel」は、材料の購入額・購入量・使用量から1個あたりの材料費を出し(最大20材料)、梱包費・送料・作業分数と時給・販売手数料を入れると、売値から費用と作業代を引いた残りを計算します。作業代のほかに残したい額から、売値を1円単位で逆算することもできます。送料に手数料が掛かる/掛からないも切り替えられます。
1商品・1個の概算用です。段階制の手数料、複数個の同梱、在庫管理、税の計算はありません。Excelでは手数料の端数処理を行わないため、実際の入金額と差が出る場合があります。
ハンドメイドの価格計算Excel(1,500円)
※完成済みの.xlsxファイルです。Mac版デスクトップExcelで確認しています。Excel本体は付属しません。AIを制作補助に利用しています。