「箱が切れてから慌てて注文する」を減らすには、在庫がいくつになったら注文するか(発注点)と、そのとき何個注文するか(発注量)を先に決めておきます。梱包用の箱を例に、計算の手順を紹介します。
■ 例:通販の梱包に使う箱
・ふだん1日に使う数:平均3箱(忙しい日は5箱ほど)
・注文してから届くまで:5日
・注文から次の注文までを、約20日にしたい
■ 手順1:届くまでに使う数を出す
1日3箱 × 5日 = 15箱
注文してから届くまでの5日間で、平均15箱使います。
■ 手順2:余裕(安全在庫)を足して、発注点を決める
平均どおりの日ばかりではありません。忙しい日が続いたり、届くのが遅れたりした時に切らしにくくするため、余裕を足します。
この例では、届くまでの5日間に忙しい日(5箱)が続く場合を想定して、5箱 × 5日 = 25箱 との差 10箱 を余裕(安全在庫)として仮に置きます。届くのが遅れた時や、想定より多く使った時まで防げるわけではありません。
発注点 = 15箱 + 10箱 = 25箱
在庫は毎日確かめ、25箱になったら注文します(23箱まで減ってから注文すると、忙しい日が続いた時に2箱足りなくなります)。
■ 手順3:目標の在庫を決める
ここでは、注文する時点の「手元の在庫+注文済みでまだ届いていない数」の目標を決めます。発注点に「次の注文までの日数分」を足します。
目標在庫 = 25箱 + 3箱 × 20日 = 85箱
※届いた直後に85箱になるわけではありません。届くまでの間にも使うためです(下の例では、届いた直後は約70箱)。
置き場所に入りきらない場合は、日数を短くして目標を下げます。
■ 手順4:発注量を出す
発注量 = 目標在庫 - 今の在庫 - まだ届いていない注文の数(0以下なら追加の注文はしない)
在庫が25箱になった日に注文するとき(届いていない注文はなし):85 - 25 - 0 = 60箱
・届くまでの5日間に平均15箱使うので、届いた直後は 25 - 15 + 60 = 約70箱です。
・購入単位がある時は切り上げます(例:発注量が62箱で、10箱単位なら70箱)。
■ 見直しのタイミング
使う数は季節やセールで変わります。月に1回、「1日に使う数」と「届くまでの日数」を見直して、発注点と目標を書き換えます。
■ 品目が多くなったら表で
品目が増えると、どれが発注点を下回ったかを毎回数えて計算するのは大変です。ASKOの「小さなお店の在庫管理」は、20品目・100件の入出庫を記録する数量管理用のExcelです。品目ごとに補充点(この記事の発注点)と目標在庫を入れておくと、補充候補の品目と数量が表示されます。例えば、現在庫5箱・補充点10箱・目標40箱なら、補充候補は35箱です。購入単位の切り上げ・自動発注・販売サイトとの連携はありません。
このExcelの補充候補の数には、届いていない注文の数(発注残)が反映されません。注文する前に、未入荷の注文の数と届く予定を別に確かめて数を調整してください。未入荷の分は入庫として記録しないでください。
小さなお店の在庫管理(Excel・1,000円)
※完成済みの.xlsxファイルです。Mac版デスクトップExcelで確認しています。Excel本体は付属しません。AIを制作補助に利用しています。