お金が貯まらないのは、意志が弱いから?

お金が貯まらないのは、意志が弱いから?

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「今月こそ、少しは貯金しよう」

そう思っていたのに、月末になるとほとんど残っていない。

特別ぜいたくをした覚えもないし、高い買い物をしたわけでもない。それなのに、なぜかお金が貯まらない。

そんな経験はありませんか?

お金が貯まらないと、自分は我慢が足りないのだろうか、計画性がないのだろうか、と考えてしまうことがあります。

でも、原因は必ずしも本人の意志の弱さだけではありません。

実は、人のお金の使い方には、心理的な仕組みが深く関係しています。

同じ1万円なのに、使い方が変わる不思議

例えば、次のような場面を想像してみてください。

財布の中にある1万円は、なるべく大切に使おうと思う。

ところが、臨時収入で入ってきた1万円なら、少しくらい好きなものを買ってもいいかな、と感じる。

金額はまったく同じなのに、手に入れた理由によって使い方が変わってしまうのです。

行動経済学には「メンタル・アカウンティング(心の会計)」という考え方があります。

人はお金を、単純に金額だけで判断するのではなく、生活費、娯楽費、臨時収入など、心の中で別々の財布に分けて考える傾向があるというものです。

この仕組みは、家計を管理する際に役立つこともあります。

一方で、「臨時収入だから使ってもいい」「ポイントで買うから損をしていない」といった判断につながることもあります。

大切なのは、お金の入り方や支払い方が違っても、自分の資産であることに変わりはない、と意識することです。

お金が減っている感覚が薄くなることもある

もう一つ、興味深い研究があります。

2001年に発表された消費者行動の研究では、支払い方法によって、過去の支出の記憶や、その後の購買意欲が変わることが示されました。

特に、支払った金額を自分で書き留めることや、お金がすぐに減ることを実感できる仕組みが、次の支出を抑える方向に働くことが確認されています。

最近は、現金を使わなくても、スマートフォン一つで買い物ができる時代です。

便利な反面、何にいくら使ったのかを振り返らないまま、一か月が過ぎてしまうこともあります。

だからといって、キャッシュレス決済をやめる必要はありません。

週に一度、利用履歴を確認する。それだけでも、使ったお金を意識する機会になります。

貯金を続ける人は、毎回我慢しているのか?

ここで考えたいのが、貯金をするタイミングです。

「月末に余った分を貯金しよう」

この方法だと、生活費やちょっとした買い物に使ったあとで、ようやく貯金額が決まります。

もちろん、それでうまく管理できる人もいるでしょう。

ただ、毎月なかなかお金が残らないのであれば、順番を逆にしてみる方法があります。

給料が入ったら、無理のない金額を先に別の口座へ移しておくのです。

行動経済学者のリチャード・セイラーらは、将来の昇給分の一部を、あらかじめ貯蓄に回す仕組みを研究しました。

そのプログラムに参加した人たちの平均貯蓄率は、
40か月間で3.5%から13.6%へ上昇したと報告されています。

これは、誰もが同じ結果になるという意味ではありません。

ただ、貯蓄を毎月の気合いに頼るのではなく、あらかじめ仕組みにしておくという発想は、日常生活にも取り入れられそうです。

占いでいう「金運」は、どう考えればいい?

四柱推命や西洋占星術などには、財や仕事、人生の時期ごとのテーマを読み解く考え方があります。

例えば、ある年に金運が良いという解釈が出たとしましょう。

それを、何もしなくても収入が増える、臨時収入が入る、と受け止めてしまうのは少し違うと思います。

そもそも、占術によって将来の収入や資産額を科学的に予測できると証明されているわけではありません。

ただ、お金について考えるきっかけとして鑑定結果を活用することはできます。

収入を増やすために新しい仕事を探してみる。資格取得や副業について調べる。毎月の支出を見直してみる。

金運を考えるときには、入ってくるお金だけでなく、今あるお金とどう付き合うかにも目を向けてみたいものです。

今月から試せる、お金の管理方法

難しい家計簿を毎日つける必要はありません。

まずは次の3つだけ試してみてください。

① 一週間で使ったお金を振り返る

コンビニ、外食、ネット通販など、何にいくら使ったのかを確認します。

細かく反省するためではなく、自分のお金の使い方を知るためです。

② 先に取り分ける金額を決める

月1,000円でも2,000円でも構いません。

生活費や必要な返済を優先し、無理なく続けられる金額から始めます。

③ 自分にとって価値のある支出を残す

節約というと、好きなことを我慢するイメージがあるかもしれません。

でも、何でも削ればよいというわけではありません。

使ってよかったと思えるお金と、何となく使ってしまったお金。その違いを意識することも大切です。

なお、収入に対して必要な生活費が大きすぎる場合や、借入金の返済が重い場合は、支出の工夫だけでは解決できないこともあります。そうしたときは、家計全体を見直したり、適切な相談先を利用したりすることも必要です。

お金を貯めるために、毎日自分を厳しく管理し続けるのは大変です。

だからこそ、頑張らなくても自然と管理できる方法を考えてみる。

お金を使わないことだけが、お金との上手な付き合い方ではありません。自分が大切にしたいことに、きちんとお金を使える状態を作ること。

そのためにも、まずは今週、自分が何にお金を使っているのかを一度確認してみてはいかがでしょうか。


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