美容医療について調べたことがある方なら、一度くらい疑問に思ったことがあるのではないでしょうか。
**「同じ施術なのに、なんでこんなに値段が違うの?」**
例えば、あるクリニックでは数万円。
別のクリニックでは10万円以上。
さらにSNSを開けば、
「今だけ50%OFF」
「初回限定○○円」
「モニター価格なら○○円」
といった広告もたくさん出てきます。
ここまで価格が違うと、
「高いクリニックはぼったくりなの?」
「安いところは何か理由がある?」
「結局どこを選べばいいの?」
と思うのも当然です。
私は普段、美容医療やクリニック運営に関わる仕事をしています。
施術をする医師ではありません。
その代わり、料金設定、広告、集客、キャンペーン、Web、クリニック運営など、患者さんからはあまり見えない部分を見る機会があります。
今回はそんな「運営側」から見た、美容医療の価格について書いてみます。
結論から言ってしまうと、
**美容医療の料金は、施術そのものの原価だけで決まっているわけではありません。**
そして、
**高い=良い、安い=悪い**
でもありません。
ここが美容医療の価格を分かりにくくしているところです。
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## 美容医療の料金に含まれているもの
例えば10万円の施術があったとします。
患者さんからすると、
「10万円の施術を受ける」
という感覚だと思います。
でもクリニック側から見ると、この10万円から様々な費用が出ていきます。
医師や看護師などの人件費。
薬剤や医療材料。
医療機器の購入費やリース代。
テナントの家賃。
受付スタッフ。
予約システム。
ホームページ。
広告費。
決済手数料。
電気代や消耗品。
そして、何かあった場合のアフターフォロー。
当然、利益も必要です。
クリニックも事業なので、利益が出なければ続けることができません。
こうして考えると、「薬剤の仕入れ値が○円だから、○円で提供できる」という単純な世界ではないことが分かります。
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## 実はかなり大きい「広告費」
美容医療の料金を考えるうえで、無視できないのが広告費です。
Googleで美容施術について検索してみてください。
検索結果の上には広告が並びます。
Instagramを開いても美容医療。
YouTubeを見ても美容医療。
TikTokにも美容医療。
皆さんが普段目にしている美容クリニックの広告には、当然ですがお金がかかっています。
しかも競争の激しいエリアや施術になると、患者さん一人に来院してもらうために必要な広告費は決して小さくありません。
ここは患者さんにはほとんど見えない部分です。
例えば同じ10万円の施術でも、
Aクリニックは紹介や口コミ中心で患者さんが来る。
Bクリニックは多額のWeb広告を使って患者さんを集める。
この2院では、同じ施術をしていてもコスト構造が違います。
だから価格が違う。
これは十分あり得ます。
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## では、安いクリニックは広告費を使っていないのか?
ここが少し面白いところです。
必ずしもそうではありません。
むしろ、
**広告をたくさん出しているのに、ものすごく安い**
というクリニックもあります。
「それで利益が出るの?」
と思いますよね。
ここには美容医療独特の集客方法があります。
例えば、
「○○が2,980円」
という広告を見て来院したとします。
もちろん本当に2,980円で受けられるケースもあります。
ただし、クリニックとしてはその患者さんが一生2,980円の施術だけを受け続けることを想定しているとは限りません。
一度クリニックを知ってもらう。
来院してもらう。
カウンセリングを受けてもらう。
そして別の施術にも興味を持ってもらう。
つまり、最初の商品ではほとんど利益を取らず、入口として使うことがあります。
一般のビジネスでも珍しい方法ではありません。
美容医療でも同じです。
ですから、
**「広告に出ていた料金=そのクリニックの平均的な客単価」**
とは限りません。
ここは知っておいた方がいいと思います。
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## 「今だけ○%OFF」は本当にお得?
これも美容医療ではよく見ます。
30%OFF。
50%OFF。
モニター限定価格。
オープン記念価格。
LINE限定価格。
これらがすべて悪いと言いたいわけではありません。
実際に、新しい機器を導入した時などは、まず多くの患者さんに知ってもらうためにキャンペーンをすることがあります。
モニター写真を集めたい場合もあります。
予約の少ない時期にキャンペーンをすることもあります。
理由があって価格を下げているケースは普通にあります。
一方で、患者さん側で一度確認してほしいのが、
**「何に対して○%OFFなのか?」**
です。
例えば、
通常価格10万円 → 50%OFFで5万円
と書いてあると、かなり安く感じます。
では、その通常価格10万円で実際にどのくらい販売されているのか。
ここまで見る人は少ないと思います。
「50%OFF」という数字だけを見るのではなく、
**最終的に自分がいくら支払うのか**
で比較する。
美容医療では、これがとても大切です。
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## 高いクリニックなら安心なのか?
これも答えはNOです。
高額なクリニックだから、必ず技術が高いとは限りません。
反対に、安いから技術が低いとも限りません。
美容医療では、
医師の経験。
立地。
ブランド。
広告戦略。
内装。
人員配置。
使用する薬剤や機器。
保証内容。
診療時間。
様々なものが価格に反映されています。
例えば駅前の一等地で、内装にもかなりお金をかけ、スタッフを多く配置しているクリニックと、
少し駅から離れた場所で、必要最小限の人数で運営しているクリニック。
同じ価格になる方が不自然です。
ただし患者さんが欲しいのは「豪華な待合室」ではなく「良い治療」かもしれません。
逆に、
「多少高くても、プライバシーが守られていて、予約時間通りで、しっかり説明してくれるところがいい」
という人もいるでしょう。
何にお金を払うかは、人によって違います。
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## 私なら「安い・高い」より、ここを見る
では、自分が患者側だったらどうするか。
私は料金表だけでは決めません。
まず、
**「なぜこの価格なのか説明できるクリニックか」**
を見ます。
そして、広告で見た価格と実際に提示された価格が大きく違わないか。
不要な施術を次々勧められないか。
リスクについて説明してくれるか。
施術後に何かあった場合、誰が対応してくれるのか。
このあたりを見ます。
特に個人的に大事だと思っているのが、
**「やらない選択肢を説明してくれるか」**
です。
美容医療のカウンセリングに行ったからといって、必ず何かを受ける必要はありません。
「今はやらなくていいと思います」
「その悩みなら別の方法でもいいですよ」
と説明してくれる。
これは一つの判断材料になると思います。
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## 美容医療は「安いところ探し」だけでは難しい
美容医療の価格比較サイトやSNSを見ると、どうしても数字に目が行きます。
3万円。
5万円。
10万円。
半額。
初回限定。
でも本当に比較したいのは、数字だけではないはずです。
例えば5万円の施術でも、毎回違う担当者で説明がほとんどない。
一方、7万円でも、施術前後をきちんと診てくれて、トラブル時にも相談できる。
どちらが自分にとって良いか。
答えは人によって違います。
だから美容医療では、
**「最安値を探す」より「価格と内容が自分に合っているかを見る」**
方が大切だと思っています。
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## 最後に
美容医療の世界にいると、患者さん側から見えているものと、クリニック側から見えているものには、かなり違いがあると感じます。
料金もその一つです。
「高いから良い」
「安いから危険」
「大手だから安心」
「個人院だから丁寧」
そんなに単純ではありません。
広告には広告の事情があります。
キャンペーンにはキャンペーンの理由があります。
クリニックにはクリニックの経営があります。
そして当然、患者さんには患者さんの事情があります。
だからこそ、表面的な価格だけではなく、
**「なぜこの価格なのか?」**
を少し考えてみる。
それだけでも、美容クリニックの見え方はかなり変わると思います。
このnoteでは今後も、美容医療を否定したり、特定のクリニックを攻撃したりするためではなく、
**患者さんからは見えにくい「美容医療の裏側」を、できるだけ分かりやすく書いていこうと思います。**
広告のこと。
料金のこと。
クリニック経営のこと。
SNSでは言いにくいこと。
そして、実際に現場にいて「これは知っておいた方がいい」と感じたこと。
少しずつ書いていきます。
美容医療を、もっと身近に。
そして、もっと納得して選べるものに。
そんなnoteにできればと思っています。