※実際の相談事例から着想を得ていますが、個人が特定されないよう、年齢・国・都市・家族構成・学んでいる分野・生活環境・出来事の順序など複数の要素を変更し、架空事例として再構成しています。
今回の相談者さんは、30代の女性。
芸術の道を目指し、現在はスペインの地方都市で舞台美術を学んでいます。
しかし、海外生活を続ける中で体調や経済面に不安が出始め、希望していた支援制度もうまくいかない状態が続いていました。
日本にいる家族からは、
「もう帰ってきた方がいいのではないか」
と言われています。
一方、本人には芸術の道を諦めたくない気持ちがあります。
今いる街に残るのか。
日本へ帰国するのか。
それとも、以前から興味を持っていたマドリードの芸術学校へ移るのか。
今回はMAPを使って、現在の状態から3つの選択肢、その先の流れ、家族の本心、金銭面まで見ていきました。
◆まず見えたのは「行き止まり」ではありませんでした
現在の状態を見ていくと、相談者さんはかなり考えすぎていました。
体調。
お金。
学校。
将来。
家族からの意見。
いくつもの問題を同時に抱えたことで、実際の状況以上に悪く考えてしまったり、何が正しいのか分からなくなったりしています。
そして、
「何とかしなければ」
と頑張るほど、力の使い方にもズレが出始めていました。
ただ、最後に表れていたのは、
「自分の軸が育っていく段階」
です。
今は終わりではありません。
これまでの進み方を一度見直し、
自分で進む方向を決める時期
に入っていました。
◆ 3つの選択肢を比較しました
まず、今いる街に残った場合。
最初は進みにくさがありますが、一度仕切り直すことで、最終的には生活や活動の基盤を作れる流れが出ています。
つまり、
今いる場所でも、やり直すことはできます。
ただし、今までと同じやり方を続けるのではなく、
「ここからもう一度始める」
という再出発が必要です。
次に、日本へ帰国した場合。
帰国は悪い選択ではありません。
ただ、前へ広がるというより、これまでの経験や気持ちを整理し直す時間へ入りやすくなります。
芸術の道をまだ諦めたくないという本人の希望を考えると、
今の段階で、積極的に帰国を選ぶ必要はない
とLOGは読みました。
そして、マドリードへ移った場合。
こちらは、
気持ちが動く。
冷静に進路を考えられるようになる。
その先で前進する。
という流れでした。
新しい環境で再出発したいという本人の気持ちが強いのであれば、十分に選べる道です。
ただし、
マドリードだけが正解というわけではありません。
今いる街でも基盤を作れます。
新しい街でも前進できます。
だから今回の答えは、
「どちらが正解か」ではなく、「自分で選ぶこと」
でした。
◆土地よりも、自分自身の揺れの方が大きかった
相談者さんは、
「今いる街が自分に合わないのではないか」
ということも気にしていました。
しかしMAPでは、土地そのものに決定的な問題があるという状態は出ていません。
むしろ気になったのは、
不安になる。
周囲の意見を聞く。
また迷う。
別の場所へ行きたくなる。
でも今いる場所でも続けられるかもしれないと思う。
という、
自分の考え方や受け止め方の揺れ
でした。
土地に答えを求め続けるより、
自分がどこで芸術を続けたいのかを、自分自身で決めること。
そして、
一度自分の軸を決めたら、その軸を貫くこと。
今回、一番大切なのはそこでした。
◆ 家族は夢を否定しているわけではありませんでした
家族の本心を見ると、
「夢を諦めてほしい」
というより、
「このまま無理を続けたら本人が持たないのではないか」
という心配の方が強く表れていました。
体調。
お金。
思うようにいかない現実。
家族から見れば、心配になる材料は十分にあります。
だから、
「帰ってきた方がいい」
という言葉になったのでしょう。
家族は、相談者さんの今の状態をよく見ています。
ただし、
家族に見えているのは「今の苦しい状態」です。
その先で本人が立て直し、自分の軸を作って再出発するところまでは見えていません。
家族の心配は受け取る。
でも、
最後に人生を選ぶのは自分です。
◆ お金は厳しい。でも「諦める」とは出ていない
金銭面については、決して楽ではありません。
ここは無理に良く言う必要はないと思います。
お金は厳しいです。
ただ、そこで出ていた流れは、
「諦める」
ではなく、
「ぶつかっていく」
でした。
一つの支援制度が駄目なら、次を探す。
学校へ相談する。
助成制度を調べる。
使える奨学金へ申し込む。
必要なら周囲へ助けを求める。
一番避けたいのは、
「どうせ無理」
と気持ちまで落として、動く力そのものを失うことです。
動いて、ぶつかっていくことで、再び進む力が生まれてきます。
今は使えるものを使いながらでも、自分の軸と将来の基盤を育てていく。
自分で立てるようになった時に、受けた助けを返していけばいい。
お金の問題だけを理由に、今ここで夢を終わらせる必要はないと感じました。
◆ LOGが最後にまとめると
今回の相談者さんに必要なのは、
「正解の土地を探すこと」
ではありませんでした。
自分の人生を、自分で選ぶこと。
今回の経験には、見直すところもあります。
考えすぎたこと。
一人で抱えすぎたこと。
無理をして頑張りすぎたこと。
不安になるたびに方向が揺れてしまったこと。
でも、それに気づいたなら、この経験は無駄ではありません。
今いる場所でやり直してもいい。
新しい場所へ移ってもいい。
どちらにも道があります。
だから、
じっくり考える。
自分で決める。
そして、
「私はここで進む」と決めたら、その軸を貫く。
今回のMAPには、それができる力がすでに育ち始めていることが表れていました。
MAPは、未来を一つに決めつけるためのものではありません。
今どこにいるのか。
なぜ進みにくくなっているのか。
どの道なら進めるのか。
そして、自分はどこへ向かいたいのか。
現在地と進める道を確認しながら、これからの指針を一緒に整理していく。
LOGは、そんな形でMAPを使った鑑定を行っています。