「自分らしく生きよう」
ときどき、そんな言葉を目にします。
人と比べなくていい。
自分の気持ちを大切にすればいい。
たしかに、そうなのかもしれません。
でも、
「じゃあ、私らしいって何だろう」
と考えると、急に分からなくなる。
好きなことをすること?
得意なことや長所を活かすこと?
無理に人に合わせず、自分のペースで生きること?
「自分らしく」という言葉は分かるのに、肝心の「自分らしさ」がよく分からない。
そんなことはないでしょうか。
「自分らしい正解」を探してしまう
「自分らしさ」が分からないと、自分らしさを必死に見つけようとしてしまうかもしれません。
「本当にやりたいことは何?」
「向いている仕事は?」
「私の才能は?」
「本当の私はどんな人?」
もちろん、こうした問いを考えることには意味があります。
ただ、
「これこそが本当の私」という正解を見つけなければならない。
そう考え始めると、かえって自分が分からなくなることもあります。
やりたいことがはっきりしない。
人より秀でていると思えるものも見つからない。
自分の長所を聞かれても、すぐには答えられない。
すると、
「私には、自分らしさと呼べるものがないのかな」
と思ってしまうこともあるかもしれません。
でも、自分らしさは、何か新しいものを見つけなければ手に入らないものなのでしょうか。
自分らしさは、すでに自分の中にあるのかもしれない
自分らしさを知るために、今までとは違う自分になる必要はないのだと思います。
自分が自然に選んできたもの。
なぜか大切にしてきたこと。
無理なく続けてこられたこと。
振り返ってみると、日常の中には、自分について知るための小さな手がかりがあります。
たとえば、
人から相談されると、ついじっくり話を聞いている。
何かを始める前には、納得できるまで調べている。
一人で静かに過ごす時間があると落ち着く。
誰かと一緒に何かを作ることに楽しさを感じる。
自分にとっては当たり前すぎて、特別なことだとは思っていないかもしれません。
でも、その「当たり前」の中にも、その人らしさは表れます。
「自分らしさ」は、新しい自分になるための答えではなく、すでにある自分を知っていくことで見えてくるものなのかもしれません。
「好き」や「得意」だけが手がかりではない
自分を知ろうとすると、
「何が好き?」
「何が得意?」
と考えることが多いと思います。
もちろん、それも大切な手がかりです。
でも、自分について教えてくれるものは、それだけではありません。
何をしていると疲れるのか。
どんな場所では無理をしてしまうのか。
何を求められると苦しくなるのか。
どんなことに違和感を覚えるのか。
そうしたことにも、自分を知るための手がかりがあります。
たとえば、大勢の人の前で話すのが苦手だったとしても、それだけで「人と話すことが苦手」とは限りません。
一対一なら、相手の話をじっくり聞けるかもしれない。
大人数では疲れるけれど、少人数なら自然に話せるかもしれない。
「苦手だから直さなければ」と考えるだけでは見えなかったものが、
「私は、どんな環境なら自然に力を出せるんだろう」
と問い直すことで見えてくることがあります。
できないことや苦手なことも、ただの欠点ではなく、自分に合う環境を知るための手がかりになることがあります。
自分の輪郭は、少しずつ見えてくる
「私はどんな人なんだろう」
大きな問いに、すぐ答えを出そうとしなくてもいいのだと思います。
もう少し小さなところから、自分を見てみる。
最近、自然にできたことは何だろう。
どんなときに「これでいい」と感じただろう。
反対に、どんなときに無理をしていると感じただろう。
なぜか譲れないと思うことは何だろう。
一つだけでは、「自分らしさ」と呼べるものには見えないかもしれません。
でも、いくつか並べてみると、
「こういうときの私は自然でいられる」
「こういうことを大切にしているのかもしれない」
「こういう環境では無理をしやすい」
と、少しずつ自分のことが見えてきます。
自分らしさを一言で説明できなくてもいい。
いろいろな自分を知っていくうちに、自分の輪郭が少しずつ見えてくる。
私は、それも「自分らしさ」を知っていくことなのだと思います。
「自分を知る」は、自分を決めつけることではない
自分を知るというと、
「私はこういう人」
とはっきり答えられるようになることを想像するかもしれません。
でも、人にはいろいろな面があります。
一人でいるときの自分。
誰かといるときの自分。
仕事をしているときの自分。
好きなことに夢中になっているときの自分。
そのどれかだけが「本当の自分」で、ほかは違うとは限りません。
占いも同じだと、私は考えています。
星や数字、カードから見えてくる資質や傾向は、
「あなたはこういう人です」
と決めつけるためのものではありません。
自分では当たり前だと思っていた長所。
気づいていなかった考え方の傾向。
力を発揮しやすい環境。
反対に、無理をしやすい場面。
自分を見る角度が増えることで、
「こういう自分もいるんだ」
と気づくことがあります。
自分を知ることは、自分に一つの名前をつけることではなく、いろいろな自分を少しずつ理解していくこと。
その積み重ねの先に、
「これが私らしいのかもしれない」
と思えるものが見えてくるのではないでしょうか。
自分の強みや才能、価値観、無理をしやすい場面などをもう少し深く知りたい方は、「自己理解・才能鑑定|あなた自身の航海図を描きます」で、どのようなことを一緒に見ていけるのかをご覧いただけます。