サイト制作について、ちょっと昔話です。
昔の経験を交えたお話です。
ちょっと軽く聞き流す程度で読んでいただければ幸いです。
まあ、最初に3行でまとめますと、
・(パララックスなどの)動きのあるサイトは自己満足
・検索してやってくるユーザーが欲しているのは、「動く絵」よりも「情報」
・作り手目線よりもユーザー目線に寄り添ったほうがCVは上がります
こんな感じです。
では、ちょっと昔話から始めさせていただきます。
■パララックスは、CV(コンバージョン)を求めるサイトにとっては鬼門。
以前勤めていた会社の制作部門の課長が、突然
「パララックス!パララックス!パララックスサイトを制作して!」
と言い出しまして(^^;)
※パララックスサイトとは、画面をスクロールした際に背景や要素を異なる速度で動かし、視覚的な奥行きや立体感を演出する「パララックス(視差)効果」を取り入れたWebサイトのことです。
で、その制作するサイトは割と重要なサイトでして…
僕自身、「パララックスサイトはCV(コンバージョン)が下がる」という情報をすでに得ていたので、
(※そのサイトは婚活情報系のサイトで、パララックスのような動きが必要ないのは明白でしたし)
「パララックスサイトはCVが下がりますが大丈夫ですか?」
と懇切丁寧に説明したところ、聞く耳を持たず、
「とにかくパララックスサイトを作って!」
と言われたので、それじゃあ・・・ということで作り始めました。
あ、動きあるものを作るのは、作り手としては楽しいんです(笑)
ウッキウキしながら、JavaScriptを駆使して動きを制作し、見事なパララックスサイトが出来上がりました。
で、検索順位も望んでいたキーワードで割と上位に行ったんですが・・・
コンバージョン率の悪いこと悪いこと。
そこそこアクセスはされるんですが、直帰率・離脱率も高く、
そのサイトは1件も売り上げにつながらなかったんです。
「ほら、言ったとおりでしょ?」
というわけで、その課長は2度と「パララックスサイトを作れ」とは言わなくなりました(^^;)
■ユーザーは何を望んで検索しているのか?Webサイトのそもそもの存在意義
インターネットって何のためにあるのか。
ユーザーは、検索を何のためにするのか。
まず、そこから考えます。
間違いなく「情報を得るため」なんですよね。
情報検索をしている多くのユーザーは、
「凝ったアニメーションが見たい」というより、
「知りたい情報を早く知りたい」
と考えていることが多いのではないでしょうか。
情報だけを得たいのに、「表示が遅れて出たり」「テキストや絵が動いて見づらかったり」するパララックスサイトはまさに鬼門で、ユーザーの離脱率を押し上げます。
「動きのあるサイトを嫌う人は一定数いる」
「サイトが重いと離脱する人は多い」
「動かない静かな情報サイトを嫌う人はまずいない」
と考えると、何が一番良いのかわかりますよね(^^;)
■作り手からすると、動きのあるサイトを作るのは楽しいけど…
やはり、自己満足ですよね(^^;)
ユーザーが望んでいないものをわざわざ付加価値としてつけても、
「情報」を欲しがっているユーザーにとっては「蛇足」でしかありません。
それどころが「離脱」につながりやすくなるわけで、サイトの存在意義が薄らぎます。
インターネットではまず「情報」を欲しい人が大半。
わざわざ動きのあるサイトを探している人は皆無です。
■大切なのは、やはりユーザー目線
Googleがなぜ「検索エンジンのシェアトップ」に君臨したのか、というと、やはり
「ユーザーの欲しい情報を1番に持ってくる」
という理念があったから、ですよね。
サイトもそうあるべきで、「ユーザー目線」が一番大事なんじゃないかと思います。
動きのあるサイトは作っていて楽しいですが、ユーザーさんに
「うわっ、なにこれ? ウザッ…」
「素早く情報欲しいのに、待たされるのは勘弁」
「見てるだけで目が疲れる」
って思われたら、アウトですよね(^^;)
動きのないサイトの場合、こういうネガティブな感想はまず出てこないんです。
「制作者が楽しい」と「ユーザーが使いやすい」は別問題です。
Amazonも、商品名・価格・評価・購入ボタンなど、
購入に必要な情報がファーストビューで把握できるように工夫されています。
長年の改善の積み重ねが、現在のレイアウトにつながっているのでしょう。
賢明な方はお気づきかと思いますが、私のブログも重要なまとめを先に書いてしまっております(笑)
「結論」から先に書いておくのは、ビジネス文書の鉄則ですしね。
技術力を見せたいときは、さりげなく見せればよいかと思います。
※今回の事例は、婚活情報サイトのように「情報を素早く伝えて申し込みにつなげること」が目的のサイトでのお話です。ブランドサイトやゲーム・キャンペーンサイトなど、世界観を見せることが目的の場合は、パララックスが効果的なケースもあります。
ユーザーが本当に求めているものは何か。
それを考えながらサイトを作ることが、結果としてCV向上にもつながるのではないでしょうか。