【3部作・第1部 第1章】
なぜライフプランニングを行うべきなのか?
〜現状把握(年齢と時間の現実)編〜
こんにちは、FP1級の星です。
「ライフプランニング(人生設計)を作ってみたい」
そう思われるきっかけは人それぞれですが、ご相談の現場で私が最初にお聞きするのは、目標や夢の前に「いまのあなたの立ち位置(現状)」です。
なぜなら、人は自分自身の現在地を客観的・正確に把握することが、驚くほど苦手だからです。
今回からスタートする【3部作・第1部:なぜライフプランニングを行うべきなのか?〜現状の整理編〜】。その記念すべき第1章では、現状把握の「一丁目一番地」である「年齢と時間の現実」についてお話しします。
第1章:人は「未来の自分」に無理な宿題を背負わせる
ライフプランニングを立てようとするとき、多くの方が陥る最大の罠があります。それは、「未来・将来の自分は、今の自分よりも優れていて、何でもできるはずだ」という過剰な期待です。
しかし、冷静に考えてみてください。
人間は年齢を重ねるにつれて体力は落ち、新しい知識や技術を吸収するスピードも遅くなります。時間が経てば経つほど「できることの選択肢」は狭まっていくのが厳然たる事実です。
それにもかかわらず、多くの方が「今の自分」ではなく「未来の自分」に重い課題を後回しで背負わせようとしてしまいます。
いくつかの事例を挙げます。
【ケース1】48歳からの「仕事を辞めて資格取得」の賭け
ある48歳のご相談者は、「仕事を辞めて勉強に専念し、10年以内に難関資格を取って、58歳以降は豊かな生活を送りたい」という計画を提示されました。
可能性はゼロではありません。しかし、その資格は一般的に20代〜30代前半で合格する難関資格です。仮に58歳で合格したとして、実務経験が豊富な20代・30代の若い有資格者たちと対等に戦っていけるでしょうか?
私は、仕事を辞めて全財産を投げ打つこの計画は、人生設計(プラン)ではなく、当たる確率の極めて低い「ギャンブル」の様に感じました。
【ケース2】「いつか結婚・出産」の難易度の変化
20代後半の方が「29歳までに結婚」と言っていたのが、気づけば33歳になり「35歳までに」、36歳になると「30代のうちに」と目標を引き延ばしていくケースは非常に多いです。
未来の目標を変えること自体は悪くありませんが、20代の婚活と30代後半の婚活では、達成の難易度がけた違いに跳ね上がっている事実に気づいていない方が多いのです。出産の計画も後ろ倒しになり、「計画的に子供を持つ」こと自体が年齢的に厳しくなっていきます。対応策を根本から変えるプランニングをしなければ、高まる難易度に負けてしまいます。
【ケース3】マイホームと住宅ローンの「10年のズレ」
「30歳で35年ローン」を組めば65歳の定年時に完済できますが、後ろズレして「40歳で35年ローン」を組むと、75歳まで返済が続きます。65歳からの10年間の返済は、貴重な老後資金や退職金を大きく削る「大出血」となります。40歳から家を建てるなら、早期返済の別軸プランを走らせるなどの明確な対策が不可欠です。
【ケース4】転職や人間関係の後回し
35歳の方が、特に理由はないが45歳までには転職して、福利厚生の高い会社に入りたいと計画されたことがあります。しかし、普通に考えると現在の35歳で行動した方が、転職年齢的に採用のハードルも低いですし、職場になじむスピードも違います。
友達作りも同様です。「10年後に出世してから社会人サークルで友人を作りたい」と言う方がいましたが、10年若くて自由な時間が多い「今」行動する方が、はるかに友達ができる可能性は高いはずです。
なのに、なぜか未来の計画にする方が多いのです。
第2章:時間という「最も貴重な資源」との戦い
なぜ、このような無理な計画を立ててしまうのでしょうか。
それは、人間が「時間は無限にある」「将来は自然と良くなる」と錯覚してしまう生き物だからです。
しかし、時間は誰にとっても平等に減り続けています。
時間が経つことは、ほとんどの人生のイベントにおいて「不利に働く要素」との戦いを意味します。
「5年後、10年後の自分」に夢や課題を丸投げする前に、知っておかなければならない真実があります。
「現在」のあなたが未来に向けた具体的な行動を起こして初めて、未来が良くなる可能性が生まれるのです。今動いていないもの(あるいは時間の経過とともに難易度が上がっているもの)が、10年後に魔法のように自動解決することはありません。
教訓と希望:現在地を知るからこそ「最短ルート」が見える
自分の年齢と、それに伴う「現実的な可能性・制限」を直視することは、決して夢を諦めることでも、過去を悔やむことでもありません。
むしろ、「今の正確な現在地」を知るからこそ、無駄な回り道や危険なギャンブルを避け、最短で目標に近づくための現実的な戦略が立てられるのです。
【その地点から無理のない計画を立てる】
●40歳からマイホームを建てるなら、それに合わせた資金スキームを組めばいい。
●30代前半から婚活や出産を考えるなら、それに特化した戦略と優先順位をつければいい。
自分の「年齢という現実」から目を背けず、正面から向き合うこと。これこそが、人生を本気で変えるための最初の一歩(一丁目一番地)となります。
結び:
<まずは自分の「現在地」を正しく把握することから>
人生設計(ライフプランニング)とは、夢物語を描くことではなく、「現在」と「未来」を現実的な数字と時間軸で結ぶ作業です。
時間が無限ではないからこそ、今日という日があなたの残りの人生の中で一番若い日であり、最も可能性に満ちた日でもあります。
今回は3部作の第1部(現状の整理編)の第1章として、年齢的な現実についてお話ししました。次回は、現在の整理の続きとして「資産や家計の現実」をどのように見つめ直すべきかについて掘り下げていきます。
未来の自分に期待しすぎて押し潰してしまう前に、まずは「いまの自分」を正しく知ることから始めてみませんか。
----------------------------
ここでブログはおしまいです。
「自分の年齢や現状から考えて、今の計画に無理がないかプロに診断してほしい」
「40代からのマイホームや転職、老後資金の現実的なシミュレーションを作ってほしい」
「未来の自分に無理をさせない、地に足のついたライフプランをFP1級と一緒に作りたい」
そう思われた方は、ぜひ下の入口よりご相談ください。
多数の金融・家計相談実績を持つFP1級の私星が、あなたの現状(年齢・家計・ライフスタイル)を客観的かつ親身にヒアリングし、無理のない現実的なライフプランニングをサポートいたします。
未来をより良いものにする第一歩として、お気軽にお声がけくださいね。
👇 【FP1級】人生のお金・ライフプラン作成のご相談はこちら
👇簡単なお電話での現状整理やご相談はこちらへ
(こちらでも「良い将来へつなげるための現状整理のお話」をしております)