「おひとりさま」時代だからこそ知っておきたいリスクとコスト

「おひとりさま」時代だからこそ知っておきたいリスクとコスト

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法律・税務・士業全般

第1章:誰もが好きなライフスタイルを選べる時代
最近は生涯独身で過ごす方や、おひとりさまの生活を楽しむ方が増えてきました。

これは、従来の「誰もが結婚するのが当たり前」だった皆婚社会から脱却し、自分の価値観やライフスタイルを尊重して自由に生きることができる「素晴らしい時代の変化」だと私は考えています。

しかし、自分らしい自由な生き方ができるようになった一方で、「自分の人生のリスクは、すべて自分で背負う」という厳しい側面も生まれています。

今回はFP1級の視点から、おひとりさま生活における「孤独とお金」に潜むリスクと、その対策について考えていきましょう。

第2章:「おひとりさま」生活に潜む4つのリアルなリスク
独身で生きる場合、どのようなリスクを想定しておく必要があるでしょうか。主に以下の4つが挙げられます。

① 単独の収入のみで生計を維持し続けるリスク
若く健康なうちは実感しにくいですが、万が一病気やケガで長期間働けなくなった場合、世帯収入は即座にゼロになります。休職期間が長引けば、最悪の場合退職や転職を余儀なくされる可能性もあります。

② 病気や入院時の「手続き・対応」を自分一人で行うリスク
体調を崩した際、病院の手配から各種手続き、日用品の買い物まで全て自分で行う必要があります。特に急性期の病気や怪我では、身近に頼れる人がいないことが心身ともに大きな負担となります。

③ 高齢期における「住まい(賃貸契約・身元保証)」の壁
高齢になってから賃貸住宅を借りる際、身元保証人や緊急連絡先を求められるケースが多くあります。身内がいない場合、希望する物件を借りにくくなるという現実的な問題が生じます。

④ 万が一の際の「死後事務(遺品整理・供養・財産整理)」の手配
自身が亡くなったあとの葬儀、納骨、賃貸の解約、遺品整理、所有財産の処分などを誰に託すのか、生前に契約・準備しておかなければ周囲や自治体に負担をかけることになります。
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第3章:認知症リスクと「お金で解決する」ためのコスト
病気のリスクは、医療保険や就労不能保険に加入することで一定程度軽減できます。しかし、保険だけではカバーしきれないのが「認知症」や「判断能力の低下」です。

厚生労働省などの調査によると、日本の65歳以上の高齢者のうち「約6人に1人(有病率約16〜17%、軽度認知障害も含めると約4人に1人)」が認知症になると推計されています。将来推計では5人に1人に達するとも言われており、決して他人事ではありません。

もし将来、ご自身が認知症を発症した場合、保険金の請求や預貯金の引き出し、福祉施設への入所手続きをご自分でできますでしょうか?

その時期にはご両親はすでに他界されていることが多く、ご兄弟がいたとしても高齢で対応が難しいケースがほとんどです。

頼れる親族がいない場合頼りになる「成年後見制度」と費用
頼れる親族がいない場合、家庭裁判所を通じて弁護士や司法書士などの専門家に財産管理や各種手続きを任せる「成年後見制度(法定後見・任意後見)」を活用する道があります。

しかし、専門家が後見人に就任した場合、月額でおよそ2万〜6万円程度(本人の管理財産額等による)の報酬を、人生の終わりまで継続して払い続ける必要があります。

つまり、おひとりさまで認知症や老後に備えるためには、民間サービスや専門家への報酬として「相応の継続的なコスト(リスク対策費用)」を見込んでおく必要があるのです。
(事実上、本制度は富裕層の方しか利用できないと思われます。普通の方はこの費用支出は難しいでしょう)

第4章:FP1級から見た「ライフプランの安定感」
私はFP1級として、日々多くのライフプランニング表を作成しています。

客観的なシミュレーション結果として言えるのは、ご夫婦やパートナーがいる世帯の方が、単身世帯に比べて「収入のダブルインカム効果」や「リスク分散」が働き、資金計画上の安定感が高くなりやすいということです。

逆に言えば、「独身を貫くことは、万が一のコストや老後コストを一人で負担するため、相応の準備が必要になる」とも言えます。

結婚やパートナーシップは、損得勘定だけで決めるものではありません。結婚しなくても一人で生きていける現代だからこそ、誰かと共に生きる選択は「互いの人生の不確実性を支え合う強力なセーフティネット(安全網)」としての側面を持っています。

第5章:まとめ|自分らしい人生を最後まで守るために
「おひとりさま」として生きる選択は、自由で素晴らしいものです。しかし、自由には常に「責任と備え」が伴います。

・収入途絶に備える「手元資金」と「保険」の確保
・認知症や身元保証に備える「成年後見制度」や「身元保証サービス」の試算
・何歳までにいくら必要なのかを把握する「ライフプランニング」

これらを元気なうちから計画しておくことで、将来の不安を安心に変え、自分らしい人生を最後まで全うすることができます。

ご自身のライフプランに不安がある方や、老後資金・リスクへの備えを確認したい方は、ぜひ一度FPにご相談いただき、あなただけの「ライフプラン表」を作成してみることをおすすめします。
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