Appleの音声アシスタント「Siri」が、大きな進化を遂げました。
2026年10月26日、Appleは新しいAIアシスタント「Siri AI」の日本語対応を開始しました。これまでのSiriといえば、天気の確認やアラームの設定など、決まった操作を音声で行う機能という印象を持っていた人も多いのではないでしょうか。
しかし、今回のSiri AIは、より自然な会話や情報検索、アプリをまたいだ操作などに対応しています。
では、具体的に何が変わるのでしょうか。新機能や利用条件、注意点をわかりやすく解説します。
Siri AIとは?従来のSiriとの違い
Siri AIは、AppleのAI機能「Apple Intelligence」を基盤にした、新しいバージョンのSiriです。
従来のSiriは、あらかじめ想定された命令を実行する使い方が中心でした。
例えば、次のような操作です。
・明日の天気を教えて
・午前7時にアラームを設定して
・家族に電話をかけて
・タイマーを10分に設定して
もちろん、こうした機能も引き続き便利です。
一方、新しいSiri AIでは、より自然な言葉で質問したり、追加の質問を重ねたりできるようになります。
単に命令を実行するだけでなく、会話を通じて必要な情報を探し、複数の操作を組み合わせて作業を進めるAIアシスタントへと進化した点が大きな特徴です。
Siri AIでできること5選
1. 自然な会話で質問できる
Siri AIでは、幅広いテーマについて質問し、回答を受け取ったあとに追加の質問をすることができます。
例えば、旅行先について質問したあとに、移動時間や子ども連れで楽しめる場所など、関連する情報を続けて尋ねる使い方です。
検索するたびにキーワードを考え直す必要が減り、知りたい情報を会話形式で掘り下げられるようになります。
調べものが苦手な人にとっても、使いやすいAIになりそうです。
2. メッセージやメールから必要な情報を探せる
注目したいのが、個人の情報を活用した検索機能です。
例えば、友人から届いたメッセージに書かれていた週末の予定や、メールに記載された集合時間などを探す際に、Siri AIに質問できます。
さらに、関連する情報を見つけたあと、買い物リストに追加するといった操作も可能です。
自分でメッセージやメールを一つずつ開いて探す手間を減らせるのは、大きなメリットといえるでしょう。
3. メールの下書きや文章の編集ができる
文章を作成したり、書いた文章を修正したりする作業も、Siri AIでサポートできるようになります。
例えば、メールの下書きを作成してもらったり、文章をよりわかりやすい表現に整えてもらったりする使い方です。
仕事でメールを送る機会が多い人や、文章を考えるのが苦手な人にとって、活用の幅が広がりそうです。
ただし、生成された文章が常に完璧とは限りません。送信前には、内容や宛先、表現に問題がないか確認することが大切です。
4. 画面に表示されている内容について質問できる
Siri AIは、画面上の情報を認識して、それについて質問したり操作したりする機能にも対応しています。
例えば、Webサイトに掲載されたイベント情報を見ながら、開催日時や場所について確認する使い方が考えられます。
対応する機能やアプリでは、画面上の情報をカレンダーに追加するよう依頼することも可能です。
画面を見ながら別のアプリを開き、情報を手入力する作業を減らせる点は便利です。
5. 対応アプリと連携して操作できる
Siri AIは、Apple純正アプリだけでなく、対応する他社製アプリとも連携できます。
例えば、メッセージの送信、音声コンテンツの再生、タスクの追加、目的地までの経路案内などです。
ただし、すべてのアプリが同じように対応しているわけではありません。利用できる操作は、アプリや機能の対応状況によって異なります。
今後、対応アプリが増えれば、iPhoneの操作方法そのものが変わっていく可能性もあります。
Siri AIはどうやって起動する?
Siri AIは、これまでと同様に音声で呼び出せるほか、ボタン操作などから利用できます。
主な方法は次のとおりです。
・「Hey Siri」と話しかける
・iPhoneのサイドボタンを長押しする
・対応する画面操作からSiriを呼び出す
また、新しい専用のSiriアプリも用意され、過去の会話を振り返ったり、新しい会話を始めたりできるようになります。
普段からSiriを使っている人はもちろん、これまであまり利用してこなかった人も、使い方を試してみる価値がありそうです。
Siri AIを使うための条件は?
Siri AIの日本語対応は、2026年10月26日に始まりました。ただし、すべてのiPhoneで利用できるわけではありません。
利用には、対応するデバイスとOSが必要です。
対応する主なiPhoneは、iPhone 16以降のモデルと、iPhone 15 Pro、iPhone 15 Pro Maxです。
また、iOS 27.2へのアップデートに加え、Apple Intelligenceを有効にし、Siriとデバイスの言語を対応言語に設定する必要があります。
利用できる機能は、デバイスや地域、言語によって異なる場合があります。
「iPhoneを使っているから利用できる」とは限らないため、まずは自分の機種が対応しているか確認しましょう。
Siri AIの注意点は?完璧なAIではない
便利な機能が増えた一方で、注意しておきたい点もあります。
まず、AIの回答が必ずしも正しいとは限りません。特に、料金や営業時間、医療・法律など、正確性が重要な情報については、公式情報などで確認する必要があります。
また、AIが意図を正しく理解できず、期待した操作ができないケースも考えられます。
一部の機能には利用回数の制限が設けられる場合もあります。
プライバシーについては、Appleは端末上での処理と、プライバシー保護を重視したクラウド処理を組み合わせる仕組みを採用しています。ただし、機能によって処理方法が異なるため、すべての処理が端末内だけで完結するわけではありません。
便利だからといって、AIの回答を無条件に信用するのではなく、必要に応じて確認する姿勢が大切です。
Siri AIの日本語対応でiPhoneはどう変わる?
今回の進化で注目したいのは、音声アシスタントが単純な操作を代行するだけでなく、情報を探し、文章を作り、複数のアプリを連携させる存在へと変わり始めたことです。
これまで、AIを使うために専用のアプリを開いたり、質問を入力したりしていた人もいるでしょう。
Siri AIが日常の操作に深く組み込まれることで、AIを使うこと自体を意識せずに、必要な場面で自然に活用できるようになるかもしれません。
一方で、実際の使いやすさは、対応機種やアプリ、機能の完成度によっても変わります。
日本語対応が始まったばかりの今は、できることとできないことを確認しながら、自分の生活に役立つ使い方を見つけていく段階といえそうです。
Siri AIの日本語対応は、iPhoneが単なるスマートフォンから、日常の作業を一緒に進めるAIアシスタントへと進化する一歩です。
今後、どこまで自然に会話できるようになり、どれだけ多くの操作を任せられるようになるのか。Siri AIの進化に注目していきたいところです。