重いテーマなので、今は読みたくないと感じたら、無理に読み進めなくて大丈夫です。読みたいと思えたときに、また開いてみてください。
「余命○か月」と言われると、その数字が本人に残された時間をそのまま表しているように感じるかもしれません。
けれども、この数字は一人ひとりの将来を言い当てるものではありません。国立がん研究センターのがん情報サービスでは、今後の経過や限られた時間の長さは、担当医であっても正確に語ることはできないと説明しています。示されるのは、似た状態にある多くの患者さんの医学的データから推測した、集団としての見通しです。
「余命○か月」は「その時期に必ず亡くなる」という意味ではありません。同時に、「必ずそれより長く生きられる」という意味でもありません。
説明の中で「予後」という言葉が出てくることもあります。予後は、病気や治療についての医学的な見通しを指します。「余命」に近い意味で使われることもあるため、何を指しているのか確認してかまいません。
見通しについて聞きたいときは、たとえば次のように尋ねられます。
・この見通しは、どのような人たちのデータに基づいていますか。
・時間の長さだけでなく、生活や仕事についての見通しも聞けますか。
どこまで知りたいかは人それぞれです。詳しく知りたい人もいれば、今は聞きたくない人もいます。どちらも自然な気持ちです。
ひとりで抱えきれないときは、全国のがん診療連携拠点病院などにある「がん相談支援センター」に相談できます。患者さんやご家族など、どなたでも無料で利用できます。
※この記事は一般的な情報です。個別の病状や見通しを判断するものではありません。ご自身やご家族のことは、担当の医療者にご確認ください。
【参考情報】
・国立がん研究センター がん対策情報センター編著『もしも、がんが再発したら―[患者必携]本人と家族に伝えたいこと』(公開資料)
・国立がん研究センター がん情報サービス 用語集「予後」
・国立がん研究センター「がん相談支援センターとは」
シリーズ「がんにまつわる10の誤解」は、誤解の頻度順を示すものではなく、編集上選んだテーマを取り上げています。