第四弾は、最初から「会員・成長支援システムを作ろう」と決めていたわけではありません。
第二弾、第三弾とスポーツボウリング場の予約・運営システムを作っていく中で、次に必要になるものを考えていった結果、自然と「会員」という存在に目が向いていきました。
最初に思い浮かんだのは、もっとシンプルなものでした。
「会員の名前や連絡先を管理できればいいんじゃないか」
いわゆる会員管理です。
でも、考えているうちに、どうもそれだけでは足りない気がしてきました。
スポーツボウリング場に来る会員は、単なる「登録された人」ではありません。
それぞれに、
- どんなボウリング歴があるのか
- どんなボールを使っているのか
- どんな練習をしているのか
- どんな記録を残してきたのか
- 今どんな課題を抱えているのか
という、それぞれの「ボウリングの履歴」があります。
そこで、AIとの壁打ちが始まりました。
---
## AIに、私自身のボウリングについて聞かれる
ここで少し時間を遡ります。
スポーツボウリング場のシステムを作ろうと考え始めた頃、まだ予約システムの第一弾すら作っていなかった最初期の段階で、AIに私自身のボウリングについて次々と質問されるようになりました。
「どうしてスポーツボウリング場を作りたいのか」
「どんな人がそこに来るのか」
「競技者は何を管理したいのか」
「ボウリングを続けていくうえで、何があると嬉しいのか」
そんな問いに答えているうちに、自分がこれまで経験してきたことを改めて言葉にすることになりました。
私は小学生の頃、初めて入ったボウリング場で、ユニフォームを着た人たちが投げている姿を目にしました。
何がきっかけだったのか、今となってははっきり説明できません。
ただ、なぜか、
「入りたい」
と思った。
そのボウリング場は今も現存しています。
大人になってから、そのボウリング場で開催された婚活企画に参加しました。
その企画でつながったメンバーとサークル活動をするようになり、その後、そのボウリング場の会員にもなりました。
マイボールとマイシューズでボウリングを続け、結婚する前には、年末の30ゲームマラソンにも参加していました。
結婚してからは居住地が変わり、そのボウリング場が少し遠くなったため、現在はそこへボウリングに行くことができていません。
ハウスボールなら3ゲーム程度でも普段使わないところが筋肉痛になりますが、自分に合わせたマイボールなら3ゲーム程度は平気です。
もちろん30ゲームも投げれば、それなりに疲れます。
そんな自分自身の経験をAIに話していくことで、少しずつ「スポーツボウリング場」という施設の姿が具体的になっていきました。
---
## 「ボウリング場」ではなく「スポーツボウリング場」
私が作りたいのは、単にレーンが並んでいるボウリング場ではありません。
だから、名前にも「スポーツ」を付けています。
一般的なボウリング場には、
「友達と遊ぶ場所」
「家族で楽しむ場所」
というイメージもあります。
もちろん、それもボウリングの一面です。
でも、私が見てきたボウリングには、もう一つの世界があります。
マイボールを持ち、マイシューズを履き、練習をし、記録を残し、大会やイベントに参加する。
年齢が違っても、一緒に競技を続けることができる。
小学生の頃に私が「入りたい」と感じたのも、もしかすると、そういう世界を無意識に感じ取っていたのかもしれません。
だから、私が考える施設は「遊技場」ではなく、
スポーツとしてのボウリングを続けられる場所
です。
---
## 4レーンなのか、6レーンなのか
施設の規模についても、考え続けました。
私が本当に作りたいのは、4レーンくらいの小さな施設です。
ただ、運営や将来的な利用を考えると、予備を含めて6レーン程度あった方がいいかもしれない。
一方で、私が小学生の頃に「入りたい」と思い、大人になってから会員にもなったそのボウリング場は、36レーン規模の大きな施設で、国体の会場にもなった施設です。
だからこそ、あえて大規模施設ではなく、小規模なスポーツボウリング場を考えています。
「何レーンあればいいのか」
「競技者と初心者をどう受け入れるのか」
「練習・教室・大会・サークルをどう組み合わせるのか」
こうしたことは、いつか複数のAIに本当の「会議」をさせてみたいと思っていました。
経営の視点。
施設の視点。
利用者の視点。
システムの視点。
それぞれのAIに意見を出してもらい、議論させる。
そのための構想として、AI会議というアイデアも以前から考えていました。
ただ、この段階ではまだ、それを実際のシステムとして作るところまでは進んでいません。
---
## 会員を「名簿」で終わらせない
こうして自分の経験を話していると、最初に考えていた「会員管理」では足りないことが見えてきました。
会員を、
「名前・住所・連絡先を登録する人」
として扱うだけでは、その人がスポーツボウリングを続けてきた時間を残せません。
そこで、「会員カルテ」という考え方が出てきました。
さらに、
「過去の情報を記録するだけでいいのか?」
という疑問が出てきました。
せっかく記録を持つなら、
「これからどう成長していくのか」
まで支援できるのではないか。
そこから、第四弾の方向性が変わっていきました。
---
## 「会員管理」から「成長支援」へ
第四弾で作るものは、単なる会員管理システムではなくなりました。
会員一人ひとりのボウリングの歴史を記録し、その先の成長まで支援する。
そのために、具体的な機能を考えていきました。
### デジタルギア管理
ボールやシューズなどのギア情報を管理します。
ボールのスペックだけではなく、オイル抜きなどのメンテナンス履歴も残せるようにしました。
スタッフが代理で登録することも想定しています。
### 投球記録
オートスコアラーから出力されるCSVを取り込み、投球記録を蓄積します。
単純なゲームスコアだけではありません。
全フレームのピン残りパターンや、10フレーム目の詳細まで扱います。
「何点だったか」だけではなく、
「どんな投球をして、どんな結果になったのか」
を見るためです。
### 成長管理
会員のレベルを管理し、練習メニューやアドバイスにつなげます。
過去の記録を残すだけではなく、そこから次の練習につなげる。
ここで初めて、第四弾の名前に「成長支援」という言葉が入る意味がはっきりしました。
### 会員マイページ
会員自身が、
- 受講履歴
- ギア情報
- ゲーム履歴
などを確認できるようにします。
スタッフが管理するだけではなく、会員自身が自分のボウリングの記録を見られるようにする。
それも成長支援の一部です。
---
## AIに答えをもらったわけではない
第四弾を作っていて、改めて感じたことがあります。
AIに質問すれば、答えを返してくれます。
でも今回の開発では、AIから完成した答えをもらったわけではありません。
AIに質問されて、
「そういえば、自分はこうだった」
と気づく。
それを話すと、
「では、こういう情報も必要なのでは?」
と新しい問いが返ってくる。
その問いにまた答える。
その繰り返しの中で、最初は考えていなかった機能が見えてきました。
つまり、
AIが設計したのではなく、AIとの対話によって、自分の中にあったものが少しずつ設計として形になっていった。
そんな開発でした。
そして、振り返ってみると、第二弾のREADMEには、すでにその先につながる構想が小さく書かれていました。
その時には、まだ「第四弾」として作るとは考えていませんでした。
でも、第二弾、第三弾と作り進めていく中で、その小さな構想が少しずつ具体的なシステムへ変わっていきました。
---
## そして、次へ
第一弾では「予約する側」。
第二弾では「予約の幅を広げる」。
第三弾では「運営する側」。
第四弾では「会員を知り、成長を支える」。
一つずつ作っていくたびに、スポーツボウリング場という構想の中に必要なものが増えていきました。
そして第四弾を作り終えたとき、
「ここまで来たら、もう少し先まで考えてみたい」
と思うようになりました。
まだ、この時点では、その先に何を作るのかは決めていませんでした。
ただ、これまで作ってきたシステムを眺めていると、次に考えるべきことが少しずつ見えてきていました。
そして、第五弾へ