集中のパラドックス

集中のパラドックス

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コラム
静かなカフェで作業してたら、隣の男性が、  
めちゃくちゃシゴデキ男の顔でノートPCに向かってた。

眉間のシワが、VIVANTの阿部寛さん。
肩なんて、緊張しすぎて、
たぶん肩に花瓶乗せれる。

「仕事かな…?」と思って、
ついチラッと画面を見たら、(←だめ)
そこに広がっていたのは、

“カフェで集中する方法”

の検索結果が、
びっしりズラーーー。

いや、もうその時点で集中できてないのよ。
集中する方法を調べるために集中を失ってるって、
もはや哲学。

しかもその人、検索結果をめちゃくちゃ真剣にスクロールしてて、
途中で 「ふむ……」 って頷いたのね。

そのふむ…が、
“集中できない自分を受け入れた悟りの僧侶”  
みたいで、私はコーヒー吹きそうになった。

さらにその直後、
彼のPCが突然「ポーン!」って通知を鳴らして、
彼がビクッ!って跳ねたのよ。

その跳ね方がもう、
集中力の亡霊に肩を叩かれた人みたいで、私はもう笑いを堪えるのに必死。

たぶんあの人、集中する方法を調べるために集中する方法を検索し始めたら、
無限ループに突入してたね。

でも、なんか分かる。
人間って、集中したいときほど集中できないし、
集中できないときほど、集中する方法って検索しちゃうんだよね。

その姿があまりにも愛しくて、
私はそっとPCを閉じて思った。

集中できない日も、まあそれはそれで人間らしくていい。

・・・おかげでわたしも全く集中できんかったわ。撤収!ってなったわけ。
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