すべては一つの送信ミスから始まったWebとの出会い。

すべては一つの送信ミスから始まったWebとの出会い。

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IT・テクノロジー

仕事として2003年頃よりWeb制作に携わっている私ですが、さらに数年程前のWebとの出会いの話。

私がWebサイトの仕組みに初めて触れたのは、Windows95発売ブームの熱がまだ冷めやらぬ頃のこと。

当時、バイトしたお金でパソコンを購入し、インターネットを通じて海外の人と一緒に遊べるという、画期的なオンラインゲームに夢中になっていた私。

そんなある日、一緒に遊んでいた友人から、ICQ(今でいうLINEのようなメッセージアプリ)経由で、こんなメッセージとともにファイルが送られてきた。

「攻略ホームページ作ったから見て!」

届いたファイルを開いてみると、そこには英語と日本語、そして見慣れない記号が入り混じった文字列が並んでいた。Windowsのテキストエディター上に展開されたそれは、どう見ても普通の文章ではない。

「何これ? 変な文字列のファイルが開いたけど……」

友人に尋ねると、ファイルを間違えて送ってしまったと謝罪された後、こんな指示が返ってきた。

「.txt の拡張子を .html に変えて、もう一回開いてみて」

言われるがままに、ファイルの拡張子を変更して、再び開いてみる。

すると突然、PCが唸りをあげ、Internet Explorer 3.0 が立ち上がった。

そして、先ほどまで謎の文字列が並んでいたファイルが、綺麗に文字や写真が並び、色や装飾が施されたホームページへと姿を変えた。

「は?どういうこと??」

ホームページを見たことが無かったわけではない。大学ではFortran 77をはじめ、いくつかのプログラミング言語を学んでいたものの、目の前で起きたことをすぐには理解できなかった。

「さっきの文字列がホームページを作るためのプログラムコードみたいなもので、拡張子を.htmlにすることで、InternetExplorerがそれを読み込んでホームページとして表示してくれるんだよ」

そう説明された。

「すげぇ! 魔法みてぇだ!」

当時、大学で学んでいたプログラミングといえば、専用のコンピューターを使い、実行環境を整え、計算式などを組み合わせてプログラムを作成。コンパイルした後、実行結果を無機質な文字列として大きなプリンターに出力する、といったものだった。

それに対して、目の前にあるのは自宅の決して高スペックではないパソコンだけ。テキストベースでコードを書き、拡張子を変えてブラウザで開くだけで、写真や文章を自由に組み合わせた、カラフルなホームページが出来上がる。

特別な設備も、大掛かりな開発環境も必要ない。自分の書いたコードが、目に見える形になってパソコンの画面いっぱいに広がる。

通信工学を学び、通信分野でハードウェア側のエンジニアを目指していたはずの大学生が、友人の一つのファイルの送信ミスをきっかけに、一晩にしてWebの世界に心を奪われたのである。

電撃が走るほどWebの世界に衝撃をうけた私は、大学卒業後、1年間学費をためるバイトを経たのち、さらに2年Webの専門学校に通うこととなったのであった。

つづく。

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