六連勤を終えた、仕事帰り。
少し疲れたなあと思いながら駅を歩いていると、ふわっと、どこからか金木犀の香りが漂ってきました。
「ああ、この季節が来たんだな」
そう思った瞬間、なんだか気持ちが明るくなりました。
そして、その香りが、まるで「お疲れさま」と声をかけてくれたような気がしたんです。
六日間仕事を頑張った帰り道だったから、余計にそう感じたのかもしれません。
いつもなら何気なく通り過ぎてしまうような香りなのに、その日はなぜか、もう少しその場にいたいような気持ちになりました。
「いい香りだなあ」と思いながら、しばらくこの香りを楽しんでいたい。
そんなふうに思えるだけで、さっきまでの疲れが少し遠のいたような気がしました。
金木犀の香りって、不思議です。
季節が変わってきたことは、気温や空気の変化でも感じられますが、金木犀は香りで「秋が来たよ」と教えてくれるような気がします。
そういえば、この季節になると、家を出た瞬間にも、どこからか金木犀の香りがすることがあります。
花を探しているわけでもないのに、ふわっと香ってきて、「ああ、今年もこの季節なんだ」と気づく。
今まで特に意識していなかったけれど、私はどうやら、この香りで季節を感じていたんだなと、今回あらためて気づきました。
季節の変化って、気温や景色だけじゃなく、こんなふうに香りで気づくこともあるんですね。
そして、疲れているときほど、こういう何気ないことがうれしかったりするのかもしれません。
六連勤の帰り道に、思いがけず出会った金木犀の香り。
今年もその香りが、私に秋の訪れを教えてくれました。
そして、ちょっと疲れた私に「お疲れさま」と声をかけてくれたような気がします。
そんな小さな季節の贈り物を、今年も楽しみたいと思います。
コトノハ ( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ ) ✿