AIがあれば、もうスキルは必要ない?
AIの進化によって、文章や画像の生成だけでなく、デザインやコーディングまで、AIでできることが増えています。
そのため、SNSなどで「これからは、人間がわざわざ新しいスキルを身につけなくてもいいのでは?」という発言を目にすることも増えてきました。
実際、これまで専門的な知識や技術が必要だった作業の一部を、AIに代わってもらえることも出てきています。
私自身も、以前はKindle書籍の表紙イラストや挿絵を、ChatGPTに作ってもらっていました。
AIでスキルを増やすクリエイターもいる
一方で、AIを別の方向に活用しているクリエイターも、少なからずいます。
AIに自分の仕事を代わってもらうだけではなく、「AIを使って新しいスキルを身につけ、自分でできることを増やしていく」という使い方です。
私自身も以前から、AIを制作と学習の両方に活用してきましたが、最近は特に、スキル習得に使うことの効果を大きく実感しています。
以前であれば、やり方を知らないので断るしかなかった案件であっても、AIに教わってやり方を学びながら、対応できることが増えてきたのです。
AIでの制作の「粗さ」を修正するには、人間の知識・スキルが必要
また、プロのデザイナーやプログラマーの間ではほとんど常識となっていることですが、制作そのものをAIに任せる方法は、求めるクオリティーや難易度によっては限界もあります。
そして、AIが作ったものを見て、違和感を見つけたり修正したりするには、人間側の知識や技術が必要です。
知識や技術がないと、AIが作ったものを正しく評価・修正することができません。
AIがあると独学のハードルが下がる
AI以前は、新しいスキルを獲得するには、スクールなどで教わるか、独学で学ぶかの2択でした。
低コストであることや、自分のペースで学べることを重視するなら独学が適していますが、独学は一旦詰まると、なかなか先に進まなくなってしまう点がデメリットです。
また、人によっては「本当にできるようになれるのか」という不安も付きまとうと思います。
しかし、AIがある今は、独学のハードルが圧倒的に下がりました。
分からないことをその場で質問する。操作につまずけば原因を一緒に探す。専門用語が分からなければ、自分が理解できるところまで遡って説明してもらう。
AIがいることで、独学で起こりやすい「何が分からないのか分からない」という状態からも抜け出しやすくなりました。
もちろん、AIもすべてを正確に教えられるわけではありませんし、AIが迷走するせいで回り道をさせられることもしょっちゅうです。
ですが、市販の教材とネット検索だけを頼りに、完全に1人で学ぶのに比べると、学習速度が格段に速くなっています。
心理的にも、「分からない!」と言える相手がいるのは大きいです。これを言葉に出して言えるだけで、独学で行き詰ったときの孤独感・不安感は、だいぶ軽くなるようです。
この3~4か月だけでも、できることが増えている
この3~4か月だけでも、できることが大幅に増えています。
私がAIを使って習得したスキルのうち、代表的なものは、InDesignを使ったDTPと、Illustratorでのロゴ/イラスト制作です。
それも単に練習してみただけではなく、実案件を受注しての実制作を通して、やり方を覚えていきました。
InDesignは最初の3日ほどで基本的な使い方を覚え、Illustratorも1~2か月ほどで描きたいものを自由に描けるようになってきました。
学習開始から3か月ほど経った現在は、特殊な表現を必要な都度覚える以外は、たいていのものはフリーハンドで自由に描けますし、媒体に応じて絵柄の使い分けもできます。
これによって、AIが生成する画像やイラストの修正も、容易になりました。
AIを使ったスキル習得の流れで、Web制作も覚え始めました
AIを使ったスキル習得の流れで、コーディングとWebサイトの実装も始めました。
もともとはワイヤーフレームの制作までが担当でしたが、先日からAIを使って、コーディングと実装も覚え始めました。
最初の教材は、私が主宰する表現設計ブランド「NESTa Works(ネスタワークス)」の公式サイトの制作です。
HTML/CSS/JavaScript/PHPなどを学びながら、サイトを制作し、WordPressへの実装までを実践。
ほとんど何も知らない状態から、わずか10日ほどでネットに公開し、Google検索で上位表示させるところまでの流れを経験できました。
「AIがあるからスキル不要=×」「AIがあるとスキル習得がしやすい=○」
現在では、基本的なWebサイトであれば自分で制作・実装できますし、公開したサイトをGoogle検索で上位表示させるところまでサポートできるので、案件によってはWeb制作も受注可能になりました。
「AIがあるから、人間はもうスキルを身につけなくていい」と考える人が増えている今、AIをスキル習得に活用することは、それだけで結構な差別化につながるような気がしています。
特に若い世代の方の場合、AIが当たり前に存在する環境から制作を始める人が増えるため、人間が身につけた技術や評価軸と、AIによる制作との違いを、実体験として理解している人は今後減少していくことが予想されます。
その中で、しっかりとした知識や技術を身につけている方は、かなりの希少人材になるのではないかと考えています。