介護BCPは作った後が難しい
4月・5月・6月に何を研修し、どう記録し、どう改善につなげるか
介護BCPを作成したあと、現場でよく聞く悩みがあります。
「BCPは作ったけれど、次に何をすればいいのか分からない」
「研修をしなければいけないのは分かるけれど、何を研修すればいいのか分からない」
「訓練や見直しの記録を残したいけれど、どのように整理すればよいのか分からない」
「実地指導や内部確認で、BCPを運用していると説明できる資料がない」
介護BCPは、策定して終わりではありません。
むしろ本当に難しいのは、作った後です。
BCPを作成しただけでは、災害時に職員が動けるとは限りません。
また、研修を一度実施しただけでも、現場の不安や判断の迷いが消えるわけではありません。
大切なのは、毎年、少しずつ研修し、記録し、気づきを集め、改善につなげていくことです。
しかし、忙しい介護現場で、年間を通じてBCPを運用するのは簡単ではありません。
そこで今回、介護BCP 4・5・6月研修キットを作成しました。
介護BCP 4・5・6月研修キットとは
このキットは、作成済みの介護BCPを、年度初めから現場で動かすための研修・見直し用テンプレートです。
対象となるのは、主に次のような施設・事業所です。
介護BCPは作成済みだが、運用方法に不安がある
4月以降の研修計画をどう組めばよいか分からない
台風・大雨前の見直しを、どのように記録すればよいか分からない
水害時の送迎判断や家族連絡を職員と確認したい
研修で出た意見を、BCP改善につなげる仕組みがほしい
実地指導や内部確認に向けて、研修・記録・改善の証跡を残したい
このキットは、単なる「研修資料」ではありません。
4月・5月・6月の研修と見直しを通じて、職員の理解状態、現場の不安、施設への要望、施設長・BCP担当者の気づきを整理し、年度末のBCP見直しに向けた改善項目の草案へつなげるための資料です。
このキットで扱う4月・5月・6月のテーマ
本キットでは、年度初めの3か月を次のように整理しています。
月 区分 テーマ
4月 研修① 自然災害BCPガイドライン確認
5月 事象見直し① 台風・大雨前の備え確認
6月 研修② 水害・送迎判断・家族連絡
この3か月は、自然災害BCPを運用するうえで非常に重要です。
4月は年度初めです。
担当者が変わる施設もあります。
新入職員が入る施設もあります。
この時期に、自施設のBCPがどこにあり、誰が担当し、何を優先して継続するのかを確認しておく必要があります。
5月は、台風・大雨シーズン前の準備時期です。
大雨が本格化してから慌てるのではなく、ハザードマップ、浸水リスク、土砂災害リスク、送迎中止基準、家族連絡方法などを事前に確認する必要があります。
6月は、実際に水害・送迎判断・家族連絡を考える時期です。
雨が強くなったとき、送迎を続けるのか。
前倒しするのか。
中止するのか。
施設待機に切り替えるのか。
家族やケアマネへ誰が、いつ、何を伝えるのか。
ここを職員と確認しておくことが大切です。
4月|自然災害BCPガイドライン確認研修
4月の研修テーマは、自然災害BCPガイドライン確認です。
ここで大切なのは、職員にガイドラインを丸暗記させることではありません。
目的は、厚生労働省の自然災害BCPガイドラインを見ながら、どこに何が書かれているのかを確認し、自施設のBCP運用につなげることです。
本キットでは、4月研修用として、自然災害BCPガイドライン確認レポート50問を用意しています。
内容は、次のような項目で構成しています。
ガイドラインの目的
BCPの基礎知識
防災計画とBCPの違い
介護サービス事業者に求められる役割
意思決定者・担当者・連絡先・連絡フロー
ハザードマップによるリスク把握
優先業務
研修・訓練・見直し
電気・水道・通信停止時の対応
安否確認
職員参集
避難場所・避難方法
他施設・地域との連携
複合災害
この50問を通じて、自然災害BCPの基本をざっと確認できるようにしています。
また、4月研修では、次のような確認も行います。
自施設のBCPの保管場所
紙版とデータ版の所在
BCP担当者
代替判断者
自施設で優先して継続すべき業務
今後の研修・訓練で確認したいテーマ
つまり4月は、年度初めにBCPをもう一度開く月です。
「作ったまま保管されているBCP」を、現場の職員が確認するきっかけにします。
5月|台風・大雨前の備え確認
5月は、台風・大雨前の備え確認です。
この月は、研修というよりも、職員の気づきを集める「事象見直し」の位置づけです。
台風や大雨は、地震と違って、ある程度事前に予測できる場合があります。
しかし、予測できるからといって、対応が簡単になるわけではありません。
判断が遅れると、送迎、避難、職員配置、家族連絡、施設待機などが一気に難しくなります。
そこで5月は、まず職員に自由に書き出してもらいます。
問いはシンプルです。
台風・大雨に備えて、今のうちにできることを思いつくだけ書いてください。
たとえば、次のような内容が出てきます。
ハザードマップを確認する
浸水想定区域か確認する
避難経路を確認する
送迎中止の判断基準を確認する
家族連絡の文面を準備する
雨漏りしそうな場所を確認する
排水溝を掃除する
土のう・止水板を確認する
懐中電灯を確認する
停電時の連絡手段を確認する
利用者の薬・おむつ・食事の予備を確認する
送迎車両の移動場所を確認する
夜勤帯に誰へ連絡するか確認する
ここで重要なのは、正解を出すことではありません。
職員が何を不安に感じているのか。
どこを確認すれば安心できるのか。
施設として何が決まっていないのか。
それを見える化することです。
5月は「参加者個人編」と「施設全体編」に分ける
5月の特徴は、記録を2段階に分けていることです。
まず、参加者個人編で、職員一人ひとりの気づきを集めます。
その後、施設全体編で、施設長・BCP担当者がその気づきを整理します。
この分け方が重要です。
なぜなら、職員の気づきと、施設として対応すべき改善項目は、同じではないからです。
職員個人でできることもあります。
BCPの水害ページを確認する
ハザードマップの場所を確認する
懐中電灯の場所を確認する
避難経路に物がないか確認する
一方で、施設全体で判断しなければならないこともあります。
送迎中止基準の変更
サービス休止・縮小基準の設定
家族への事前通知
車両避難場所の決定
土のう・止水板の購入
備蓄品の追加購入
水害時の垂直避難場所の変更
夜勤帯の判断権限の見直し
自治体・近隣施設との連携確認
これらを混ぜてしまうと、記録が散らかります。
そこで本キットでは、個人の気づきと施設全体の改善課題を分けて整理できるようにしています。
5月に使う災害事例
5月の見直しでは、短い災害事例も確認します。
たとえば、次のような事例です。
平成30年7月豪雨/西日本豪雨
グループホームメディフル藤田・藤田東館の避難成功事例
平成28年台風第10号・岩手県岩泉町グループホーム楽ん楽ん
令和元年東日本台風/台風第19号
令和2年7月豪雨・熊本県球磨村特別養護老人ホーム千寿園
事例を見る目的は、恐怖をあおることではありません。
自施設でも起こりそうなことを考えるためです。
夜間に浸水したらどうするか
職員が参集できない場合はどうするか
停電と通信断が同時に起きたらどうするか
避難先は本当に安全か
車両避難や家族連絡をいつ始めるか
施設内避難だけで間に合うのか
このような視点で、施設の備えを確認します。
6月|水害・送迎判断・家族連絡研修
6月は、水害・送迎判断・家族連絡をテーマにした研修です。
5月に職員の気づきを集めたあと、6月では実際の判断を考えます。
水害時の送迎判断は、単に「送る/送らない」ではありません。
実際には、次のような判断が必要になります。
通常送迎を続ける
前倒し送迎にする
送迎を中止する
サービスを休止・縮小する
家族迎えに切り替える
施設で待機する
避難先へ移送する
屋内安全確保に切り替える
この判断を、その場の職員だけに任せるのは危険です。
誰が判断するのか。
何の情報を見るのか。
どの時点で送迎を止めるのか。
家族へ何を伝えるのか。
ケアマネへ誰が連絡するのか。
ここを研修で確認します。
6月研修で扱う判断シナリオ
本キットでは、6月研修用に判断シナリオを用意しています。
たとえば、次のような場面です。
朝の送迎判断
朝8時。大雨警報が出ています。
施設周辺はまだ冠水していません。
しかし、送迎ルートの一部が浸水想定区域に入っています。
このとき送迎を開始するのか。
一部地域だけ中止するのか。
全体の送迎を見合わせるのか。
施設長・BCP担当者が判断するのか。
このような判断を話し合います。
利用中に雨が強まった場合
利用中の昼12時。
雨が強まり、利用者宅の一部地域に避難情報が出ました。
家族から「早めに帰してほしい」と連絡がありました。
すぐ送迎するのか。
家族迎えを依頼するのか。
施設で待機するのか。
避難先への移送を検討するのか。
このような場面を考えます。
家族と連絡がつかない場合
送迎予定時刻になりました。
しかし、道路冠水の情報があり、送迎車の運行が危険と判断されます。
家族と連絡がつかない利用者がいます。
この場合、送迎を延期するのか。
施設で待機するのか。
ケアマネや関係機関へ相談するのか。
こうした判断も確認します。
土砂災害リスクがある施設では、レベル3判断が重要
6月研修では、水害だけでなく、土砂災害リスクも扱います。
土砂災害警戒区域、土砂災害特別警戒区域、山際、急傾斜地、谷筋、崖地、土石流危険渓流周辺にある施設では、送迎判断を「道路が通れるか」だけで考えるのは危険です。
土砂災害は、発生してから移動しようとしても間に合わない場合があります。
道路寸断、土砂流入、停電、通信断、夜間の視界不良などが重なると、利用者を安全に移動させることが難しくなります。
そのため、土砂災害リスクがある場合は、警戒レベル3または高齢者等避難の段階で、施設長・BCP担当者が判断を開始できるようにしておくことが重要です。
ここでいう判断とは、必ず移動するという意味ではありません。
送迎を続けるのか
前倒しするのか
中止するのか
サービスを休止・縮小するのか
施設待機にするのか
避難先移送にするのか
外への移動が危険なら屋内安全確保にするのか
こうした判断を始めるということです。
家族連絡の練習も行う
6月研修では、家族連絡の練習も行います。
災害時の家族連絡では、何をどの順番で伝えるかが重要です。
たとえば、大雨のため送迎を一時見合わせる場合、家族には次のような内容を伝える必要があります。
現在の状況
施設の判断
利用者の安全確認
今後の連絡予定
家族にお願いしたいこと
この順番をあらかじめ確認しておくことで、いざという時に慌てにくくなります。
「大雨なので送迎できません」だけでは不十分です。
利用者は安全なのか。
施設で待機しているのか。
次の連絡はいつ来るのか。
家族は迎えに来る必要があるのか。
ケアマネには連絡しているのか。
このような情報を整理して伝えることが必要です。
本キットには議事録テンプレートも付属
このキットの大きな特徴は、研修マニュアルだけでなく、介護BCP研修 議事録テンプレートが付属していることです。
この議事録は、単なる実施記録ではありません。
研修で出た情報を、施設が使える改善項目に変えるための記録シートです。
具体的には、次の内容を整理できます。
研修前の理解状態
研修で実施したこと
研修後の理解状態
理解度上昇率
特筆すべきコメント
施設への要望・確認事項
施設長・BCP担当者の気づき
改善項目の草案
対策重要度の振り分け
月次整理・総括会議への引き継ぎ
この議事録を使うことで、研修を「やっただけ」で終わらせず、年度末のBCP見直しにつながる記録として残すことができます。
研修で出た情報を「改善項目」に変える
介護BCP研修で大切なのは、研修中に出た声をそのまま流さないことです。
たとえば、職員から次のような声が出たとします。
「送迎を止める判断を現場だけでするのは不安」
「家族にどのタイミングで連絡するか決まっていない」
「ハザードマップを見たことがない職員が多い」
「土砂災害警戒区域に入る利用者宅があるか確認したい」
「施設待機になった場合の食事・薬・排泄対応が不安」
これらは、ただの感想ではありません。
BCPを改善するための重要な材料です。
そこで議事録では、参加者コメントを整理し、施設への要望や確認事項としてまとめ、さらに改善項目の草案に変換します。
対策重要度の4分類
議事録では、改善項目を次の4つに分けて整理します。
A. リスク回避
危険な活動そのものをやめる、行わない、中止する対応です。
例:
危険な送迎ルートを使わない
冠水が予想される時間帯の外出を避ける
土砂災害警戒区域への移動を取りやめる
該当地域の送迎を中止する
B. リスク低減
リスクをゼロにはできないが、被害や迷いを小さくする対応です。
例:
家族連絡文を作成する
送迎中止基準を明文化する
ハザードマップを職員で確認する
備蓄や非常電源を点検する
施設待機時の対応を決める
C. リスク移転・共有
自施設だけで抱えきれないリスクを、外部機関や関係者と分担・相談・委託する対応です。
例:
防災・BCPの外部支援を依頼する
送迎ルートの危険性を自治体や専門家に確認する
近隣施設との協力を検討する
保険内容を確認する
家族・ケアマネ・医療機関との役割分担を整理する
D. リスク保有・受容
すぐに解決できないリスクを、把握したうえで当面管理する対応です。
例:
建物構造上、すぐに浸水対策工事ができない
夜勤帯の人員増員がすぐには難しい
非常電源の追加購入が予算上すぐにはできない
送迎車両の増車が難しい
ただし、受容する場合でも、何もしないという意味ではありません。
代替手順、注意喚起、次年度検討、外部相談など、できる範囲の軽減策を検討します。
このキットでできること
本キットを使うことで、次のような運用ができます。
4月に自然災害BCPの基本を確認する
ガイドラインを見ながら、BCPの基礎を職員と確認する
自施設のBCP保管場所や優先業務を確認する
5月に台風・大雨前の備えを職員から集める
個人の気づきと施設全体の改善課題を分けて整理する
6月に送迎判断・家族連絡・土砂災害時の判断を確認する
研修で出たコメントを改善項目の草案にする
年度末の総括会議やBCP見直しに使える記録を残す
このキットが向いている施設
このキットは、次のような施設に向いています。
介護BCPを作成したが、運用が止まっている施設
研修内容を毎回考えるのが負担になっている施設
4月以降のBCP研修計画を立てたい施設
台風・大雨前の備えを整理したい施設
送迎判断や家族連絡に不安がある施設
土砂災害リスクのある地域にある施設
実地指導に備えて研修記録を整理したい施設
職員の気づきをBCP改善につなげたい施設
年度末のBCP見直しの根拠を残したい施設
このキットに含まれるもの
本キットには、次の資料をセットにしています。
1. 4・5・6月研修マニュアル
4月、5月、6月に実施する研修・事象見直しの進め方をまとめた資料です。
主な内容は次のとおりです。
4月研修① 自然災害BCPガイドライン確認レポート
ガイドライン確認50問
解答一覧
保管改善用気づきシート
5月事象見直し① 台風・大雨前の備え確認
台風・大雨・浸水被害の事例
5月参加者個人編
5月施設全体編
6月研修② 水害・送迎判断・家族連絡
判断シナリオ
家族連絡練習
施設長・BCP担当者確認事項
2. 介護BCP研修 議事録テンプレート
研修で出た情報を、施設の改善項目に変えるための記録シートです。
議事録の使い方
研修前の理解状態
研修後の理解状態
理解度上昇率
特筆コメント
施設への要望
施設長・BCP担当者の気づき
改善項目の草案
対策重要度の振り分け
総括会議への引き継ぎ
本商品はBCP本文の作成代行ではありません
大切な点として、本商品はBCP本文そのものを作成するサービスではありません。
すでに作成済みのBCPを、研修・記録・見直し・改善につなげるための運用支援キットです。
そのため、自施設の建物条件、利用者状況、送迎範囲、地域のハザード、自治体の避難情報、既存のBCP本文に合わせて、必要に応じて内容を調整してください。
最後に
介護BCPは、作ることが目的ではありません。
利用者を守ること。
職員を守ること。
介護サービスを継続すること。
そして、災害時に現場が迷わず動けるようにすること。
そのためには、BCPを保管しておくだけでは足りません。
研修で確認する。
職員の気づきを集める。
記録に残す。
改善項目に変える。
年度末の見直しにつなげる。
この積み重ねが必要です。
介護BCP 4・5・6月研修キットは、年度初めの3か月で、自然災害BCPを現場で動かすためのスターターキットです。
「BCPを作ったあと、何をすればいいか分からない」
「研修や記録をどう残せばいいか分からない」
「台風・大雨・送迎判断の確認を始めたい」
そのような施設に向けて作成しています。
介護BCPを、作って終わりにしないために。
4月・5月・6月の研修と記録から、少しずつ現場で使えるBCPへ育てていきましょう。
よくある質問
Q. このキットは4月・5月・6月にしか使えませんか?
いいえ。
4月・5月・6月に使用することを想定して構成していますが、必ずその月にしか使えないものではありません。
本キットは、介護BCPを作成した後に、研修・記録・見直し・改善を進めるためのスターターキットです。
内容としては、
自然災害BCPガイドラインの確認
台風・大雨前の備え確認
水害・送迎判断・家族連絡
研修前後の理解度確認
職員の気づきの整理
改善項目の草案作成
総括会議やBCP見直しへの引き継ぎ
を行うための資料になっています。
そのため、年度途中からでも使用できます。
ただし、最もおすすめなのは、年度初めの4月・5月・6月に実施する方法です。
4月にBCPの基本とガイドラインを確認し、5月に台風・大雨前の備えを整理し、6月に水害・送迎判断・家族連絡を確認することで、自然災害BCPの年間運用を始めやすくなります。
本キットは、年間12回の研修・見直し・訓練につなげる前段階として、最初の3か月分を整理したものです。
月ごとの研修記録を積み上げることで、年度末の総括会議やBCP見直しの際に、改善の根拠となる記録を作成しやすくなります。実際に本キットでは、4月・5月・6月の研修・見直しテーマと、それぞれの成果物・議事録・改善記録を組み合わせて運用する構成にしています。
Q. このキットでは、何ができるようになりますか?
作成済みの介護BCPについて、年度初めの3か月で次の確認ができます。
BCPの保管場所や担当者を確認する
自然災害BCPガイドラインの基本を確認する
台風・大雨前に確認すべきことを整理する
職員の不安や気づきを集める
水害時の送迎判断を考える
家族連絡の内容と順番を確認する
土砂災害リスクがある場合の判断を整理する
研修で出た意見を改善項目の草案にする
年度末の総括会議やBCP見直しに向けた記録を残す
単なる研修資料ではなく、研修で出た情報を、施設が使える改善項目に変えるためのキットです。
付属の議事録テンプレートでは、研修前の理解状態、研修後の理解状態、理解度上昇率、特筆コメント、施設への要望、施設長・BCP担当者の気づき、改善項目の草案、対策重要度の振り分けまで整理できるようにしています。
Q. このキットは、BCP本文を作成するものですか?
いいえ。
本キットは、BCP本文の作成代行ではありません。
すでに作成済みの介護BCPを、研修・記録・見直し・改善につなげるための運用支援資料です。
BCP本文そのものを新しく作るのではなく、作成済みのBCPを現場で確認し、職員の気づきを集め、改善項目として整理していくことを目的としています。
Q. 施設ごとに内容を修正する必要はありますか?
はい。
施設の建物条件、利用者の状態、送迎範囲、地域のハザード、自治体の避難情報、既存のBCP本文に合わせて、必要に応じて調整してください。
特に、次の項目は施設ごとに確認が必要です。
浸水想定区域
土砂災害警戒区域
送迎ルート
利用者宅周辺のリスク
家族連絡方法
ケアマネ連絡方法
施設待機時の備蓄
避難先
夜勤帯の判断体制
Q. 誰が作成していますか?
本キットは、みのる防災総合事務所が作成しています。
作成者は、防災・BCP・危機管理の実務と研究を行いながら、香川大学の「災害・危機対応マネージャー」課程で、災害対応、危機管理、BCPに関する専門的な学びを進めています。
同課程では、BCPや災害対応に関する実務家・専門家の講義を通じて、災害時の組織対応、事業継続、行政・福祉・地域との連携などを学びます。
本キットは、その学びと、介護BCPの運用支援の視点をもとに、介護施設・介護事業所が「作成しただけのBCP」を研修・記録・改善につなげられるように作成したものです。
※本キットは、特定の行政機関による認証教材ではありません。各施設の状況に合わせて、必要に応じて調整してご活用ください。
Q. 実地指導や内部確認に使えますか?
研修や見直しを実施した記録として活用しやすい構成にしています。
本キットでは、4月・5月・6月の研修内容だけでなく、研修前後の理解度の変化、職員コメント、施設への要望、改善項目の草案、対策重要度の振り分けまで記録できるようにしています。
そのため、単に「研修を行いました」という記録ではなく、
何を研修したか
研修前にどのような不安があったか
研修後に何が理解されたか
どのような改善案が出たか
総括会議やBCP見直しに何を引き継ぐか
を整理できます。
ただし、実地指導で求められる内容は自治体や確認者によって異なる場合があります。
そのため、最終的には各施設の運営基準、自治体の指導内容、自施設のBCP本文と照らし合わせてご活用ください。
Q. どのような施設に向いていますか?
次のような施設に向いています。
介護BCPは作成済みだが、運用が止まっている施設
4月以降のBCP研修をどう進めるか迷っている施設
台風・大雨前の備えを職員と確認したい施設
水害時の送迎判断や家族連絡に不安がある施設
土砂災害リスクのある地域にある施設
職員の気づきをBCP改善につなげたい施設
年度末のBCP見直しの根拠となる記録を残したい施設
研修資料と議事録テンプレートをセットで使いたい施設
Q. 年間版との違いは何ですか?
この商品は、4月・5月・6月の3か月分に特化したスターターキットです。
年間版では、7月以降の熱中症・停電・空調停止、備蓄・非常電源、地震初動、感染症、断水・通信障害、年度末総括などを含めた12か月分の運用を想定しています。
まずは4・5・6月分で、年度初めの自然災害BCP研修と記録の流れを整えたい施設に向いています。