ココナラでサービスを作るとき、
「どこまで対応内容に含めればよいのだろう。」
「細かく決めすぎると、購入されにくくならないだろうか。」
「出品前に、すべてを決めておく必要があるのだろうか。」
と迷うことがあります。
購入者に満足してもらいたいと考えるほど、
「少しくらいなら追加で対応しよう。」
「ここで断ると、冷たいと思われるかもしれない。」
と、予定していなかった対応まで引き受けてしまうこともあります。
一件だけなら、大きな問題にはならないかもしれません。
しかし、それが何度も続くと、
・1件にかかる時間が読めない
・利益が残らない
・納品の区切りをつけられない
・購入者によって対応内容が変わる
・売れるほど負担が増える
といった問題につながります。
一方で、出品前からすべての依頼を想定し、
完璧な対応範囲を決めることも困難です。
サービス設計は、最初から完成形を固定する作業ではありません。
まず仮の境界線を決めて出品し、
実際の依頼を見ながら調整していく
という仮説と検証の繰り返しです。
今回は、出品前にどこまで対応範囲を決めればよいのか、
販売後にどのように磨いていけばよいのかを考えてみます。
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設計とは、すべてを固定することではない
「サービスを設計する」と聞くと、
・提供内容
・対応範囲
・価格
・納期
・修正回数
・受付件数
などを、出品前に正確に決めなければならないように感じるかもしれません。
しかし、実際に販売してみなければ分からないことが多くあります。
たとえば、
・どのような追加質問が来るか
・購入者がどこまで含まれると考えるか
・何に最も時間がかかるか
・どの対応に価値を感じてもらえるか
・何件までなら品質を保てるか
といったことです。
そのため、出品前に決める内容は、
永久に変えない定数ではありません。
現時点で妥当だと考える初期値です。
・この範囲なら責任を持って提供できそう
・この回数なら無理なく対応できそう
・この価格なら継続できそう
という仮説を置き、実際の反応を見ながら修正します。
もちろん、購入後に約束した内容を一方的に変えることはできません。
現在の購入分は、提示した条件どおりに対応します。
そのうえで、
次回販売分から説明文や価格、範囲を変えていけばよいのです。
出品前に未来のすべてを予測する必要はありません。
出品前は、最低限の境界線を決める
すべてを完璧に決める必要はありませんが、
何も決めずに出品すると、購入者との認識がずれやすくなります。
出品前には、少なくとも次の内容を仮決めしておくと安心です。
・基本料金で何を提供するか
・数量や文字数、対応時間
・修正や質問に何回対応するか
・いつまで対応するか
・どの状態で納品完了とするか
・明らかに対応できない依頼
・追加料金が必要になりそうな内容
たとえば、文章添削サービスなら、
・3,000文字以内の文章を1本確認します
・修正案は1回お送りします
・納品後の質問は2往復まで対応します
というように、購入者が受け取れる内容を具体的にします。
「丁寧に対応します」
「納得いただけるまで対応します」
といった表現だけでは、どこまで含まれるのか判断できません。
姿勢だけでなく、約束する内容を測れる形にしておくことが大切です。
「何をするか」だけでなく「どこで終わるか」を決める
サービス内容を考えるときは、
「何を提供するか」
に意識が向きやすくなります。
しかし、無形サービスでは、
どの状態になったら今回のサービスは完了なのか
も重要です。
たとえば、
「サービス説明文を添削します」
という内容だけでは、まだ多くの疑問が残ります。
・タイトルやキャッチコピーも確認するのか
・新しい文章を一から書くのか
・何度まで修正するのか
・別のサービスページも見るのか
・納品後の質問にいつまで答えるのか
・修正後に再度添削するのか
終了条件が決まっていないと、
少しずつ対応が増え、いつまでも完了できなくなることがあります。
そこで、
・納品物を送った時点
・指定回数の修正を終えた時点
・対応期間が終了した時点
・購入者から確認を受けた時点
など、区切りを決めます。
これは相談者との関係を終わらせるためではありません。
今回購入されたサービスに、きちんと区切りをつけるため
です。
親切と、対応範囲を曖昧にすることは別
購入者から予定外の依頼を受けたとき、
「少しだけなら対応してあげたい。」
と思うことがあります。
その気持ち自体は自然です。
ただし、親切であることと、対応範囲を曖昧にすることは別です。
たとえば、毎回追加で30分かかる対応を無料で続ければ、
出品者の負担が増えます。
それでも価格や納期が変わらなければ、いずれ、
・返信が遅れる
・品質を保てなくなる
・購入を負担に感じる
・サービスを休止したくなる
可能性があります。
購入者へ良い対応を続けるためにも、
無理なく繰り返せる範囲を考える必要があります。
・境界線を作ることは、親切を減らすことではない
・親切を継続できる形に整えること
と考えるとよいでしょう。
基本料金に含まれない内容を決める
サービス説明文には、
できることだけでなく、含まれない内容も必要です。
できることだけを書いていると、購入者は、
書かれていない内容も基本料金に含まれると受け取る場合があります。
たとえば、
・新規文章の作成は含まない
・画像制作は含まない
・複数商品の一括確認は含まない
・継続的な相談は含まない
・納品後に生まれた別の悩みは対象外
・結果や成果は保証しない
といった内容です。
ただし、注意事項を大量に並べて、購入者を警戒させる必要はありません。
大切なのは、
購入前に期待をそろえるために必要なことを伝える
という姿勢です。
購入者にとっても、何が含まれ、
何が含まれないか分かれば、安心して依頼しやすくなります。
対応可能な追加依頼は、オプションや別サービスへ分ける
基本料金には含められないものの、自分が対応できる内容もあります。
その場合は、
・有料オプション
・追加見積もり
・別サービス
・継続プラン
として分けることができます。
たとえば、
・文字数の追加
・修正回数の追加
・対象サービスの追加
・納期短縮
・対応期間の延長
・詳細な分析レポート
・単発相談から継続伴走への変更
などです。
ここで重要なのは、
依頼を受けてから、その場の気分で価格や対応を決めないことです。
同じ依頼でも、
人によって無料にしたり、有料にしたりすると、判断に迷いやすくなります。
事前に、
・ここまでは基本料金
・ここからは追加料金
・この内容は別サービス
という仮の基準を作っておけば、出品者も購入者も判断しやすくなります。
対応できない依頼を受けないことも、サービス品質
出品者として活動していると、
「できるだけ多くの相談に応えたい。」
と思うかもしれません。
しかし、すべての依頼を引き受けることが親切とは限りません。
たとえば、
・自分の専門外である
・十分な経験がない
・責任を負えない
・ココナラのルール上対応できない
・必要な品質を守れない
・自分の提供方針と大きく異なる
といった依頼です。
無理に引き受ければ、
購入者が期待する結果を返せない可能性があります。
自分では適切に対応できない依頼を、曖昧なまま受けない
ことも、サービス品質を守るために必要です。
断ることは、購入者を拒絶することではありません。
自分が責任を持てる範囲を明確にすることです。
売れてから初めて見える境界線がある
出品前に想定できることには限界があります。
実際に売れ始めると、
・同じ追加質問が何度も来る
・想定していなかった作業が毎回必要になる
・購入者がサービスの一部を誤解しやすい
・ある対応だけ極端に時間がかかる
・思っていた部分とは別のところが評価される
といったことが見えてきます。
このとき、想定外が起きたことを失敗と考える必要はありません。
サービス改善の材料が増えたと考えます。
たとえば、毎回同じ質問を受けるなら、
・説明文に追記する
・FAQへ追加する
・購入後の案内文を整える
ことができます。
毎回必要になる対応なら、
・基本内容へ組み込む
・テンプレート化する
・価格へ反映する
という選択肢があります。
負担が大きい追加依頼なら、
・有料オプションにする
・別サービスへ分ける
・対応対象外にする
こともできます。
実際の依頼から見つかった問題を、次回の設計へ反映する。
この繰り返しによって、サービスは少しずつ磨かれていきます。
購入者の希望を、すべて取り入れなくてもよい
購入者の反応は、サービスを改善する大切な材料です。
ただし、すべての要望を取り入れれば、良いサービスになるとは限りません。
ある購入者には必要でも、ほかの購入者には不要な対応があります。
要望へ応えることで、提供時間が大きく増えることもあります。
そこで、新しい依頼や要望が来たときは、
・今後も繰り返し発生しそうか
・多くの購入者に役立つか
・自分が無理なく提供できるか
・現在の価格で含められるか
・サービスの目的から外れていないか
を考えます。
今回だけの例外として対応するのか。
基本内容へ加えるのか。
追加料金にするのか。
別サービスにするのか。
対応しないのか。
購入者の声をそのまま採用するのではなく、
サービス全体とのバランスを見て判断します。
価格を考える前に、対応範囲を整える
サービスの利益が残らないとき、価格だけを見直したくなることがあります。
しかし、対応範囲が曖昧なままでは、
1件にどれくらいの時間がかかるのか分かりません。
基本料金の中で、
・何をするのか
・何回対応するのか
・いつまで対応するのか
・どこで完了するのか
が決まって初めて、必要な工数を考えられます。
つまり、
対応範囲を決める
↓
実際の工数を測る
↓
継続できる価格を考える
という順番です。
利益が残らない原因は、価格が低いことだけではありません。
知らないうちに、
基本料金へ多くの対応を詰め込みすぎている可能性もあります。
良いサービスは、販売後に少しずつ作られる
サービスの対応範囲を、最初から完璧に決めることはできません。
出品前に必要なのは、
現時点で責任を持てる範囲を仮決めすること
です。
そのうえで実際に販売し、
・購入者はどこで迷ったか
・どの対応に価値を感じたか
・どこまで含まれると考えたか
・出品者側にどのくらい負担がかかったか
を確認します。
そして次回販売分から、
・説明文を直す
・対応回数を変える
・オプションを追加する
・価格を見直す
・サービスを分ける
・対象外を明確にする
と調整していきます。
サービス設計も、販売後の分析も、改善も、
すべては仮説と検証の繰り返しです。
設計とは、未来の条件をすべて固定することではない
検証できる仮説を置き、続けられる形へ調整すること
です。
この考え方を持てれば、出品前にすべてを決められなくても構いません。
まずは、今の自分が責任を持てる範囲で試す。
実際の依頼から学び、次の購入へ反映する。
良いサービスとは、最初から完成していたサービスではありません。
購入者の反応と、自分の負担の両方を見ながら、
無理なく改善を続けられるサービスです。
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