私が私であるだけで良いとは?

私が私であるだけで良いとは?

記事
コラム
「赤い机と赤い椅子」


赤い机と赤い椅子がありました。
シンプルなデザインで場所も取らず、色が赤いので気分を上げてくれそうだと主人は気に入りました。

赤い机と赤い椅子はとても仲良しで、家の主人も気に入って、毎日、大切に使っていました。

それを眺めていた青い椅子は、私はフカフカのクッション付で豪華な肘置きもあり、生地だって最高級。なんせ私はブランドものの保証書付き。
それなのに、主人は何で私ではなく、あの見すぼらしい赤い椅子を毎日使うのかと嫉妬していました。

ある時、赤い椅子は、青い椅子の嫌がらせを受け、傷ついてしまいました。
主人は不便なので仕方なく、青い椅子の近くに赤い机を置き、使うことにしました。

でも、高さも合わないし、普段の生活をするには使いにくい。
それに、そもそも色が合わないので部屋がごちゃごちゃしているように感じて嫌になりました。

しばらくして修理されて戻ってきた赤い椅子に座り、主人は言いました。
やっぱりこの赤い机にはこの赤い椅子がベストだね。
この青い椅子だって、くつろぎたい時に座るから良いんだ。

青い椅子は、赤い椅子と役割が違うことを、やっと理解しました。
それから青い椅子は、主人がくつろぎやすいようにクッションを整えるなど、自分のメンテナンスをするようにしました。

一方、修理を終え、少し成長した赤い椅子は考えていました。
修理の間、同じように修理に来ていた椅子から色々な話を聞いてきた赤い椅子は、青い椅子からの嫌がらせは無くなったけど、本当に私は赤い机の傍にいたいのかな?
また、赤い机の方も赤い椅子がいない間、青い椅子と並んでみて
「僕は本当に赤い椅子といるのが良いのかな?」と考えていました。

しばらくして、同居している犬が噛んだ足の傷が酷くなってきたのを見て主人は赤い机も修理に出すことにしました。
机がなくなり、部屋にポツンと置かれた赤い椅子はさみしくなりました。
それに、机が無い間、主人は床に座り、赤い椅子をテーブル代わりにしていました。
私は、主人が食事をする時や書き物をする時、あの赤い机が無いと半分の力しか出せない。
そう気が付いた赤い椅子は、自分の役割と自分の機能を理解しました。
早く赤い机が帰ってこないかな。

遂に修理を終えた赤い机が赤い椅子の隣に戻ってきました。
主人は修理を終え、少し新しくなったお気に入りの赤い机と赤い椅子に、これからもよろしくねと声をかけ、普段の生活を始めました。

修理中、青い椅子と過ごした期間を考えていた赤い机も一つの結論に至っていました。
僕たちはセットで機能するだけじゃなく、僕たちが一緒だからこそ機能が最高のものになる。
そうだね。私が私であるだけで良い自然体の在り方もそうだと思う、と赤い椅子も言いました。

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擬人化すると、こんなことで人間は常に悩んでいる 
誰かと比べて、
自分の価値を測って、
今いる場所に悩んでいる
でも、私が私であるだけで良い場所や関係は、きっとあるし、
自然体でいるって、こういうことなんじゃないかと思う

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