いつもより口数が少ない彼に、「何かあった?」と聞いた。
返ってきたのは、「大丈夫」の一言。
そのまま受け取っていいのか、本当は気づいてほしいのか。もう一度聞こうとして、言葉を飲み込む。
好きな人が元気のない様子だと、何かできることはないかと思うよね。
そっとしておくのも、見て見ぬふりをするようで落ち着かないかもしれません。
私は、「大丈夫と言う男性ほど、本当は甘えたい」といった決まりで、彼の内側を説明したくありません。
本当に困っていない場合も、まだ話せるほど整理できていない場合も、今は話したくない場合もあります。
その一言だけで、どれなのかを決めることはできないんです。
だから、隠れた正解を当てようとするより、今どんな関わり方ならよいかを確かめる方法もあると思います。
たとえば、「今日は静かだなと思って。話したくなったら聞くね」と伝える。
一緒に過ごしているなら、「少し一人で休みたい? それとも一緒にいようか」と、過ごし方を尋ねてもいい。
理由を全部話してもらわなくても、今してほしいことなら答えやすい場合があります。
もちろん、どちらも選びたくない時もあるので、返事を急かさなくて大丈夫です。
もし「今日は一人でいたい」と言われたら、その言葉をいったん受け取る。
「本当は引き止めてほしいはず」と反対の意味に読み替えなくてもいいんです。
気遣いは、相手が選んだ距離を尊重する形でも伝えられます。
そして、話してもらえないことを、すぐに自分への信頼の少なさと結びつけなくていい。
誰かに話すかどうかには、その人なりのタイミングもあります。
あなたがもっと上手に聞ければ必ず話してくれる、というものでもありません。
一方で、二人に関わる約束や大事な相談まで「大丈夫」で終わって困っているなら、その点は別に伝えて構いません。
「詳しい事情を無理に聞きたいわけではないけれど、明日の予定をどうするかは相談したい」
相手の内面を聞き出すことと、必要な連絡を求めることは分けられます。
私がタロットで彼の気持ちを読む時も、本人が伝えた希望を、読みの言葉で上書きしたくありません。
気持ちを考えることと、どんな支えを受けたいかを本人に選んでもらうことは、両方大切だからです。
彼の胸の内を全部言い当てなくても、そばにいる方法はあります。
「聞く用意はあるよ」と伝えたら、次に話すかどうかは彼に返していい。
一人で察し続けることだけが、優しさではないんだよ。
KAI