プライムデーで差がつくAmazon広告運用|現役運用者が実際にやっている前・中・後の全手順

プライムデーで差がつくAmazon広告運用|現役運用者が実際にやっている前・中・後の全手順

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「セールのときって、広告どういじればいいの?」——毎年この時期に、いちばん多くいただくご相談です。

こんにちは、EC広告運用のリカです。物販専門コンサル&代行 株式会社KRとして、Amazon・楽天・Yahoo!・Qoo10・Shopeeの広告を日々運用しています。

プライムデーは、一年でいちばんアクセスが集まる"お祭り"。でも実は、設定を普段のままにしている方がとても多いんです。ここを少し手当てするだけで、同じ広告費でも結果がぜんぜん変わってきます。この記事では、私が実際にクライアント運用でやっている「前・中・後」の手順を、数字の基準までまるっとお話しします。

この記事でわかること
・セール前に仕込んでおくべき4つのこと(成果の8割はここで決まります)
・セール中に見るべき数字と、入札を動かす具体的な幅
・セール後に「増えた資産」を通常運用へ引き継ぐ方法
・現役運用者が使っている判断基準(ネガティブKW・入札・ROAS)

プライムデーは「準備した人」だけが勝てる
まず前提のお話を少しだけ。セール期間は、普段より購入率(CVR:訪れた人のうち買ってくれた割合)が上がりやすい時期です。つまり「いつもより売れやすい」。ということは、いつもどおりの守りの設定で露出を絞ってしまうと、いちばん売れるタイミングでブレーキを踏んでいるのと同じなんです。

一方で、やみくもに予算を増やせばいいわけでもありません。在庫が薄い商品にアクセスだけ集めても意味がないですし、セールが終わったあとに設定を戻し忘れて費用が膨らむ、という"あるある"もあります。大事なのは、前・中・後で「見るところ」を切り替えること。順番に見ていきましょう。

【セール前】仕込みで8割決まる — 私が必ず見る4つ
① 在庫は"検索順位"まで守る

在庫切れの怖さは、機会損失だけではありません。Amazonでは、在庫が切れると「おすすめ出品(カート)」を失い、検索順位まで下がって、在庫を戻しても順位がなかなか回復しないことがあります。実際に私が見てきた中でも、一度の在庫切れをきっかけにセッション数が数分の一まで落ち、戻すのに数週間かかったケースがありました。

プロの目線
セール中に売れる商品ほど在庫は早く減ります。「売れてうれしい」の裏で順位を落とさないよう、主力商品はセール期間を通してもつ在庫を、少し多めに確保しておきます。カート取得率(おすすめ出品の獲得率)が100%を保てているかも、あわせて見ておくと安心です。



 ② 予算は「勝ち商品」に寄せる
全商品に薄く広告費をかけるのは、実はいちばんもったいない使い方です。私は普段から、キャンペーンを効率(ROAS:広告費に対して何倍の売上が出たか)で仕分けして、勝負する商品を数点に絞ります。目安はこんな感じです。
・ROAS 500%以上(高効率)→ 予算を寄せる、攻める主役
・ROAS 333〜500%(目標達成)→ 小幅に伸ばす
・ROAS 150〜333%(要改善)→ 維持〜見直し
・ROAS 150%未満(低効率)→ 入札を下げて費用を抑える
プライムデーでは、この「高効率」の商品にこそ予算を厚くします。普段の勝ちパターンを、いちばん人が集まる日に最大化するイメージです。

③ 日予算と「検索結果の一番上」を仕込んでおく

普段の日予算のままだと、アクセスが集中するセール中は昼過ぎに使い切ってしまい、夜のいちばん売れる時間帯に広告が止まることがあります。主力の日予算は、あらかじめ引き上げておきます。
あわせておすすめなのが、プレースメント(掲載枠)の入札強化です。「検索結果の最上部(トップ オブ サーチ)」への入札を少し上げておくと、人が殺到する時間帯に、いちばん見られる場所を取りにいけます。

④ ブランド登録があるなら、SB・SDも仕込む

ブランド登録をしている店舗さんは、スポンサープロダクト(SP)だけでなく、スポンサーブランド(SB:ロゴやブランドを見せる広告)やスポンサーディスプレイ(SD:追いかけ表示の広告)も使えます。セールは"ついで買い"や"ブランドまとめ買い"が増える時期なので、SBで店舗全体を見せたり、SDで一度見た人を追いかけたりが効きやすいです。ブランド登録がない場合はSP一本で問題ありません(無理に増やさなくて大丈夫)。


【セール中】見るのは売上じゃない — 在庫と"消化ペース"


昼イチの予算チェックで、夜を守る

セール中に私が張り付いて見るのは、売上の数字そのものより「在庫」と「広告予算の消化ペース」です。お昼の時点で日予算の大半を使っていたら、その日は少し予算を足す。これだけで夜の取りこぼしを防げます。判断のときは、「今のペースだと1日いくらに着地しそうか」を日割りで見ると迷いません。

入札は絞りすぎない。でも動かすのは"±20%まで"

先ほどお話ししたとおり、セール中はCVRが上がりやすいので、普段のROAS基準で絞りすぎないのがコツです。ただし、入札を一度に大きく動かすのは禁物。私は1回の変更は今の入札から±20%までと決めています。大きく動かすと、あとで戻すときに管理しきれなくなり、効率が乱れます。もちろん在庫と相談しながら、が大前提です。

セール中にやりがちなミス
数字が動くのが楽しくて、ネガティブキーワード(配信を止める設定)を入れすぎてしまうこと。セール中はいつもと違う言葉でも売れることがあります。除外の判断は、1つの検索語でクリックが50件を超えても注文ゼロ——このくらい溜まってから。数クリックで「売れない」と決めつけて止めると、伸びる芽まで摘んでしまいます。

【セール後】ここで本当に差がつく

意外に思われるかもしれませんが、プライムデーで得たものがいちばん効いてくるのは"終わったあと"です。ここを丁寧にやるかどうかで、次の数ヶ月の伸びが変わります。

① 売れた検索キーワードを、手動キャンペーンへ

セール中には「どんな言葉で検索した人が買ってくれたか」というデータがたっぷり溜まります。検索用語レポートを開いて、実際に注文につながった言葉を、オート広告から手動のキャンペーンに"昇格"させます。狙って伸ばせるようになり、セールの成果が一過性で終わりません。

② 自社の"他商品ページ"でのクロスセルを狙う

これは意外と知られていないのですが、自分の別商品のページ上に、自分の商品を広告として出す(代替商品ターゲティング)のが効くことがあります。実際に私が運用しているある商品では、この"自社ページ内クロスセル"が、手動キーワードよりずっと高い効率で、いちばんの稼ぎ頭になったこともありました。セールでアクセスが増えた今は、まさにこの動線を作る好機です。

③ 上げた設定を"戻す"、そして広告と広告外を切り分ける

セール前に引き上げた日予算や入札は、終わったら必ず通常モードに戻します。ここは本当に忘れやすいポイントです。
そしてもう一つ、プロとして大切にしているのが「売上が落ちたとき、広告のせいと決めつけない」こと。セールの反動で数字が下がるのは自然なことですし、在庫・価格・レビュー・季節性など広告の外側の要因で動くことも多いんです。広告の成果(ROAS・広告費)と、広告の外の要因を毎回きちんと切り分けて見る。これができると、余計な不安に振り回されずに、正しい打ち手が選べます。

保存版・前中後チェックリスト

セール前
・主力の在庫を多めに確保(在庫切れは検索順位まで落とす)
・高効率(ROAS高め)の商品に予算を寄せる
・日予算を引き上げ+トップ オブ サーチの入札を強化
・ブランド登録があればSB・SDも仕込む
セール中
・昼イチで予算の消化ペースを確認(日割りで着地を見る)
・入札は絞りすぎず、動かすのは±20%まで
・ネガティブKWは入れすぎない(クリック50件+注文0が目安)
セール後
・売れた検索語を手動キャンペーンへ昇格
・自社の他商品ページでのクロスセルを設計
・上げた設定を戻す/広告と広告外の要因を切り分ける
一度に全部やろうとしなくて大丈夫です。まずは「主力商品の日予算が、昼で尽きていないか」を見るだけでも、夜の取りこぼしを防げます。セールを一過性のイベントで終わらせず、次の数ヶ月の土台に変えていきましょうね。

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