今、話題の漫画:たつき諒さん作の「私が見た未来」は災害を予告したのか?
この漫画は、東日本大震災を予言した漫画として、
広く知られるようになりました。
表紙に、「大災害は2011年3月」と書かれており、
出版から12年後に実際に東日本大震災が発生したことから、
「幻の予言漫画」とも呼ばれています。
本当に夢告は自然災害を予言できるのか?
今日の記事では・・・
心理学「夢分析」をかじった後・・・
大学で日本の古典の中の「夢観」を探究している私の視点で
まとめてみます。
古事記・日本書紀の例
古事記と日本書紀は、
国家的な事業として天皇家の王権の正当性と連続性を示すという
政治的な意図を持って編纂されました。
この意図に基づき、収載されている約15件の夢は、ほぼ全て
「国作りにあたって神から与えられた問題解決方法」
という機能を持ちます。
すなわち「夢」とは、「神と人を結ぶmedium」として、
問題解決方法を運んできてくれるものだったのです。
同時代の万葉集でも、「夢」はmediumとしての機能を持ちます。
万葉集における夢は、「愛する人と愛する人を結ぶ時」、
および「生きている人と死んだ人を結ぶ時」に機能していました。
地震という自然災害の予告として夢は機能するのか?という問いを調べるために、古事記と日本書紀を選択する理由
古事記と日本書紀を選択したのは、
上記の古事記・日本書紀・万葉集の事例が示すとおり、
国難(大地震・火山噴火)を予め予測してくれる機能が夢にあるとすれば、
国家事業として国作りのために編纂された神話(古事記と日本書紀)に
収載されているはず!と思えるからなのです。
しかし・・・神話の中に・・・自然災害を事前に予言した夢はありません!
神話の中の夢のお告げとして、災害に関連する事例を深堀り!
神話の中には、非常に大変な疫病の被害がおきて
大勢の国民が苦しんだエピソードが紹介されています。
その時に・・
その疫病に対して、どうやって対処すればいいのか?
神様から夢を通して問題解決法が与えられたエピソードが収載されています。
しかし「これからこういう災害が起きるよ!」
という夢のお告げはないのです。
お告げのような「夢」が私たちに伝えたいこと
古来、大きな夢は周りの人とシェアするべき・・・
という考え方がありました(夢語り共同体)。
自分だけではなく、周りの大切な人たちに関わる
大きな困難への問題解決方法として夢が機能することがあるならば、
とても意義のある行動だと思います。
おそらく「たつき諒さん」も、そうだったのではないでしょうか?
◆大きな災害を予言して自慢したかったわけではなく・・
◆来るべき災害に対する恐怖を煽りたいわけではなく・・
今後の災害に対して最も好ましい問題解決方法は、
みんなで協力して、前もって準備することですよ!
という・・・当たり前といえば当たり前のことを、
広く共有できれば・・そういう心が見せてくれた
ビジョンなのかなって思いました。
夢は深層心理から湧き出す象徴的なものであり、解釈は単純ではないことがある
そのため、日付とか場所とか細かく特定することは、
そもそも難しいことも多いと思います。
当たることもあるだろうし、
当たらなくても何か別の意味が隠されていたのかも・・
ということもあるだろうし、
的外れのことだってあるかもしれない・・
私たちは未来を当てるために夢を見るのではなく、
“未来を創る力”を思い出すため(生命力の叫び・・みたいな)
お告げかな?って思うぐらいで周りとシェアしてくなるような
大きな夢を見る事があるのかなって思っています。
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