業務ソフトからデータを取り出せるか確認する方法

業務ソフトからデータを取り出せるか確認する方法

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IT・テクノロジー
「そろそろ今のソフトを替えたい」という相談で、当方が最初に聞くことは決まっている。「今お使いのソフトから、データは出せますか」。返ってくるのはたいてい「たぶん出せると思います」で、実際に出してみたことがある人はあまりいない。

出せないと分かるのは、たいてい新しいものを選び終わったあとだ。そこから選べる道は二つしかない。何年分かを手で打ち直すか、古い記録を見るためだけに、使わないソフトの契約を払い続けるか。どちらも、先に確かめておけば避けられた。

確かめる作業そのものは長くかからない。それでも後回しになりやすいのは、これは乗り換えを決めてからやることだ、と思われているからだ。今回は、いま契約しているソフトから自分のデータを取り出せるかどうかを、確かめる順番の形で書く。

決める前に、出せるかだけ確かめる

順番が逆になっている場合が多い。新しいソフトを比べ、料金を見て、担当者と話し、いよいよ移行という段になってから「今のデータはどうしましょう」が出てくる。ここで詰まると、それまでの検討がまとめて止まる。

やることは二つだけだ。管理画面に「エクスポート」「書き出し」「ダウンロード」といった項目があるかを見て、あれば一度押してみる。無ければサポートに一行聞く。「登録済みのデータをCSVで書き出す方法はありますか。解約後はどうなりますか」。この返事で、あとの選択肢がほぼ決まります。
出せるかどうかは、こちらの努力では変えられない。契約している側の作りで、すでに決まっている。

見るのは形式と件数の二つ

書き出せた場合、次に見るのは形式と件数だ。形式はCSVかExcelであってほしい。PDFや印刷しか出ないなら話が変わるので、それは後で書く。CSVで出るなら、たいていの乗り換えはできる。

落とし穴は件数のほうにある。画面に表示されている分だけが出る形式が、思っているより多い。検索した結果だけ、あるいは一ページ目の五十件だけが落ちてくる。開いてみると中身は正しいので、全部出たものと思ってしまう。

確かめ方は単純で、出したファイルの行数を数え、画面に出ている総件数と突き合わせる。合わなければ全件ではない。期間や件数に上限があるなら、月ごと・年ごとに分けて出せるかを見る。分けて出せるのであれば、実用上は足ります。

コード番号だけでは、後から読めない

書き出したファイルを開いたら、得意先の列に「10023」とだけ入っていて、社名がどこにもない。よくある形だ。これは壊れているのではなく、システムとしてはむしろ正しい。

社名は別の表(マスタ)に持っていて、伝票の各行にはコードだけを置く。こうしておくと、得意先の社名が変わっても、過去の伝票の中身は動かない。一行ずつ社名を書き込む作りにしていると、変更のたびに過去が書き換わるか、直さないまま食い違うかのどちらかになる。過去の記録を上書きしない、というのはそういう理屈です。

だから書き出すときは、取引のデータと一緒に、対応表も出す。得意先・商品・担当者・部門のマスタ、それに「1=見込み、2=商談中」のような区分の一覧。区分の意味は画面のプルダウンにしか無いことがあるので、その場合は画面をそのまま撮って残しておけばいい。

出したファイルで確かめる5つ

PDFしか出ないときの決め方

帳票の印刷はできるが、データとしては出せない。この作りは今でも珍しくない。古いパッケージソフトや、業界向けの専用ソフトに多い。ここで嘆いても何も出てこないので、判断の話に切り替える。

判断は件数で決める。件数 × 一件あたりの打ち直しの時間を出すだけだ。一件三十秒で三千件なら二十五時間。この二十五時間を自分たちで持つのか、人に頼むのか、そこまでして移す必要があるのか。数字にすると、たいていその場で決まります。

PDFから機械で読み取る方法もあるが、金額と日付は目で検算する手間が別に要る。読み取りの間違いは音を立てずに混ざるからだ。もう一つの道は、直近一年ぶんだけを新しいソフトに入れて、それ以前はPDFのまま読むだけの保管庫として残す形。過去を探す場面が年に数回なら、これで足ります。

添付と履歴は、本体とは別に出る

見落とされやすいのが、現場写真・見積書のPDF・契約書のスキャンといった添付ファイルだ。書き出したCSVには「ファイル名」の列だけが入っていて、実体は付いてこないことが多い。データは全部移ったのに、写真だけが古い画面の中に取り残される、という形になりやすい。

同じ理由で残らないものが、ほかにも二つある。誰がいつ何を直したかという変更履歴と、システムが内部で計算している集計値だ。履歴は画面では見えていても、書き出しには含まれないことが多い。監査や社内の説明で必要なら、出せるかを先に聞いておく。

集計値のほうはもう少し厄介で、在庫数や売掛の残高が「今いくつ」の形でしか出せない場合がある。これだと移した先で検算ができない。残高ではなく、入出庫や入金の明細が出るかを見てください。明細さえ手元にあれば、残高は後からいくらでも計算し直せる。

書き出しで残るもの、残らないもの

契約書の「終了後の扱い」を先に読む

最後に、契約書か利用規約の「契約終了後のデータの取り扱い」を読んでおく。解約したあと、いつまで見られるのかが書いてある。解約した日に画面が閉じる、三十日は参照だけできる、申し出れば一括で渡してもらえる(有償のこともある)。決まり方はさまざまだ。

期限があるなら、そこから逆算して書き出す日を決める。移行の準備が終わっていなくても、出せるうちに出しておく。解約後に頼むと有償になるか、そもそも受けてもらえない。相手が意地悪なのではなく、契約の切れた分まで保管は続けない、というだけの話です。

出したファイルは、新しい仕組みが問題なく回り始めるまで捨てない。当方は一年は残すことにしている。合わない数字が出たときに、戻って確かめられる場所があるかどうかで、その後の落ち着き方がまるで違う。

当方は元金融系のシステムエンジニアで、Excel・紙で回している業務を月額0円の買い切りWebアプリにする仕事をしている。今お使いのソフトから出したファイルを一枚(中身は架空の値に差し替えたもので構わない)見せていただければ、そのまま移せるか、対応表が足りないかをお伝えできます。乗り換えると決めていない段階でも構いませんので、ココナラのメッセージからご相談ください。
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